目次
- 1. 自転車のサドルの適正な高さ|シティサイクル(ママチャリ)
- 2. 自転車のサドルの適正な高さ|クロスバイク・ロードバイク
- 3. 自転車のサドルの適正な高さ|マウンテンバイク
- 4. 自転車のサドルの高さを決めるポイント
- 5. 自転車のサドルの高さを変える方法と注意点
- 6. 自転車のサドルは高さ以外に「角度」や「前後」も気にしよう
1. 自転車のサドルの適正な高さ|シティサイクル(ママチャリ)

シティサイクルのことを一般的にママチャリと呼んでいる。通勤通学、子どもの送迎、買い物など幅広く利用できるタイプの自転車だ。
シティサイクル(ママチャリ)のサドルの高さ
ママチャリをもっとも楽にこげるサドルの高さは、自転車の一方のペダルを下にして足を乗せたとき、膝が少し曲がるくらいが目安になる。サドルが高すぎて膝が伸び切るようだと、楽にこげるかもしれないが膝に負担がかかるため気をつけよう。
逆にサドルが低すぎると、太ももの前の筋肉に負担がかかる。スピードが出ないだけでなく、ちょっとした坂道でもキツくなる。太ももの筋肉(大腿四頭筋)が鍛えられて太くなることもあるため、とくに女性は注意しよう。
2. 自転車のサドルの適正な高さ|クロスバイク・ロードバイク

クロスバイクやロードバイクなどのスポーツタイプの自転車は、とにかく速く、長時間、効率的に走らせることを目的としている。そのため、サドルの高さは重要なポイントだ。
クロスバイクやロードバイクのサドルの高さ
自転車のサドルが地面に対して水平であることを確認する。サドルが水平でないと、いくらサドルの高さを調整しても乗り心地が悪くなる。サドルにまたがり、ペダルにかかとを乗せてもっとも遠い位置に持っていこう。このとき、足がまっすぐ伸びた状態でペダルにかかとが乗っていれば、サドルの高さは正しいと判断してよい。実際にペダルをこぐときには、膝が少し曲がった状態になる。
クロスバイクやロードバイクのサドルの調整は難しい
スポーツタイプの自転車は、サドルの高さが合わないと効率よく走れないだけでなく、膝や太ももなどにも負担がかかる。自分で調整してもしっくりこないときは、サイクルショップで専門家に相談してみよう。いろいろな測定器を使って精密に調整してくれるところもある。
3. 自転車のサドルの適正な高さ|マウンテンバイク

マウンテンバイクは主にオフロードを楽しむ自転車だ。凹凸道やアップダウンの激しい道などを快適に走るためにも、サドルを適正な高さに調整することが大切だ。
マウンテンバイクのサドルの高さ
オンロードで3点調整法によってセッティングする。3点とは「サドル」「ペダル」「ハンドル」のことだ。これらを調整することは、マウンテンバイクに乗るときに姿勢を安定させるための重要なポイントである。上述のスポーツ自転車にも当てはまるので覚えておこう。
さてマウンテンバイクだが、ほかの自転車と違ってオフロードで楽しむことが多いため、バランスを崩してもすぐに戻せるように調整したい。地面に足が付きやすいよう、サドルの高さは低めにしておくと乗りやすくなるだろう。
4. 自転車のサドルの高さを決めるポイント

自転車のサドルは、高さによって乗り心地などが変わってくる。低い・中くらい・高いそれぞれに分けて、特徴を解説しよう。
サドルを低くした場合
地面に両足がべったり着くほどの低さにサドルを調整すると、信号待ちのときなどに安全に停車しやすい。とくに、ママチャリで子どもを乗せているときなどは安心だ。自転車に、速さではなく安全性を求めるときはサドルの高さを低く調整しよう。
サドルを中くらいの高さにした場合
つま先が地面に楽に着くくらいの高さだ。低いときと比べて足回りの窮屈さが緩和され、快適にこげるようになる。安全性も確保されるうえ、スピードもそこそこ出せる。街なかを快適に走るときは中くらいの高さにサドルを調整しよう。
サドルを高くした場合
ギリギリ地面につま先立ちできるくらいの高さだ。これくらいサドルを高くすると、足の曲げ伸ばしが楽になってペダルを踏み込みやすくなる。足の力が効率よくペダルに伝わるため、疲れにくいといったメリットもある。サイクリングや長距離を自転車で移動するときは、サドルを高めに設定してみよう。
5. 自転車のサドルの高さを変える方法と注意点

自転車の種類によってサドルの高さを変える方法が異なる。注意点とあわせて解説する。
工具を使わずにサドルの高さを調整する方法
シティサイクルの多くは、サドルの高さを調整する際に工具を使用しない。サドルの下にある固定レバーを反時計回りに2〜3周させて緩めたら、サドルを上下に動かして高さを調整する。高さが決まれば固定レバーを締めて完了だ。
なおシートポスト(サドルの棒の部分が入っている筒)には「限界ライン」が設定されている。それ以上引き上げると乗車中にサドルが外れたり変形したりするおそれがある。危険なので、限界ラインは超えないようにしよう。
工具を使ってサドルの高さを調整する方法
クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクといった自転車のサドルの多くは、複数のパーツから構成されている。そのためそれぞれを固定しているネジがあり、調整には工具が必要になる。工具といってもたいがいは六角レンチだけで調整できる。
高さを変える場合、シートポストを留めるシートクランプのネジを六角レンチで緩めるだけだ。高さが決まったらネジをしっかり固定しよう。締め方が甘いと乗っているときにサドルが落ちるといった危険があるため気をつけてほしい。
6. 自転車のサドルは高さ以外に「角度」や「前後」も気にしよう

ここまで、主に自転車のサドルの「高さ」についてのみ解説を進めてきたが、安全かつ快適に乗らうためには高さ以外にも「角度」や「前後」などに着目しておきたい。
膝が伸びたときの適正な「角度」
ペダルがもっとも下の位置にきたとき、膝は少し曲がっているのが基本的なサドルの高さだ。このとき、膝がどの程度曲がっているかも確認しておきたい。大腿骨(太ももの骨)から膝の側面から見た中心部分、そしてくるぶしまでを結び、その角度が145〜150度程度になるような高さにサドルを調整するとよいとされている。
ただしクロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクといった自転車の場合、より乗り降りしやすいようそこから1〜2センチほどサドルを低くするといったこともある。
サドルの「前後位置」も重要
ペダルがもっとも前に出たとき、膝の皿と、その前に出ているペダルの軸が縦に一直線であることが理想とされている。高さと同時に前後位置も確認してみよう。もちろん、角度や前後位置は数値も大切だが「しっくりくること」「負担なく乗り降りできること」「安全に走行できること」なども大切である。
結論
自転車のサドルの高さ調整は、意外と見逃しやすいポイントでもある。クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクといった自転車はもちろん、シティサイクル(ママチャリ)であってもサドルの高さを少し変えるだけで快適さが変わる。今乗っている自転車のサドルの高さをチェックして、自分のベストポジションを見つけよう。