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梅雨の由来とは?つゆと読む理由や関係する言葉と季語を紹介

梅雨の由来とは?つゆと読む理由や関係する言葉と季語を紹介

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2020年7月24日

日本人にとって梅雨はなじみ深い言葉だ。しかし、意味はわかっていても、詳しい由来や「梅」という漢字が使われている理由を説明できる方は少ないだろう。この記事では、梅雨の由来や「つゆ」と読む理由について紹介する。梅雨と関係する言葉や季語も併せて紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 梅雨の由来

梅雨の意味と由来について紹介する。なぜ梅雨という漢字を使うのかなど、知っておきたい基礎知識を解説しよう。

梅雨の意味は?

梅雨とは春から夏にかけてみられる次節や長雨のことを指す。「ばいう」もしくは「つゆ」が正しい読み方だ。太陰太陽暦では梅雨が5月にあたるため、別名で五月雨(さみだれ)と呼ぶこともある。

北海道を除く日本、中国や朝鮮半島の一部でみられる現象だ。日本列島を北上する梅雨前線によって発生。九州から本州にかけて梅雨入りすることで雨を降らせる。

梅雨の由来

梅雨は中国から伝わった言葉で由来は諸説ある。代表的な説は主に2つだ。1つ目は「梅の実」が由来となる説。梅雨がみられる中国の揚子江周辺では梅の実が熟す季節であったため、「梅」という漢字を使うようになったとされる。

2つ目のカビが由来になった説も有力だ。雨季の長雨によりカビが生えやすくなることから、黴雨という漢字が使われた。そこから黴と同じく「ばい」という読み方ができる、梅に変化したと考えられている。

2. 梅雨を「つゆ」と読むようになった由来

梅雨には「ばいう」と「つゆ」という2つの読み方がある。なぜ「つゆ」と読むようになったのか、由来について解説するのでぜひ参考にしてほしい。

最初は「ばいう」だけだった

中国から伝わった梅雨の読み方は「ばいう」だけだった。「つゆ」と読むようになったのは、日本に伝わってからになる。

江戸時代に出版された「日本歳時記」に「つゆ」という読み方が登場。「此月淫雨ふる、これを梅雨(つゆ)と名づく」と記述がある。淫雨(いんう)とは長雨であり、長雨を「つゆ」と名付けたという意味になる。

「つゆ」と読む理由

梅雨を「つゆ」と読むようになった由来には2つの説がある。1つ目は「露(つゆ)」からとった説だ。「露にぬれて湿っぽい」という意味の「露けし」という言葉が元になったとされる。

2つ目は「潰ゆ(つゆ)」という言葉を由来とする説だ。形が崩れることを指しており、梅が熟して潰れる様子が読みとなっている。長雨や梅の実のなど、梅雨という季節の様子が読み方と関係していると考えられるだろう。

3. 梅雨の由来と関わりがある言葉

梅雨の由来と関係する言葉を3つ紹介する。天気予報などで耳にすることもあるので、梅雨の由来と一緒に詳しい意味を確認しておこう。

入梅

入梅(にゅうばい)とは梅雨の季節に入ることだ。梅雨入り(つゆいり)とも呼ばれており、季節の移り変わりの目安である雑節の1つでもある。暦の上では6月11日ごろだが、気象では梅雨に入る日にちを指すのが一般的だ。

出梅

出梅(しゅつばい)は梅雨の終わりのことだ。梅雨明け(つゆあけ)と呼ばれることも多く、陰暦では夏至の後に訪れる庚(かのえ)の日を指す。入梅から30日後、もしくは7月の中旬とするケースもある。

秋雨

秋雨(あきさめ)は9~10月に降る雨に由来する言葉で、梅雨とともに日本の二大雨季とされる。秋の長雨を指す秋霖(しゅうりん)や、すすき梅雨との呼び名でも有名だ。梅雨は西日本の雨量が多く、秋雨は東日本での雨量が多い傾向がある。

4. 梅雨の由来と関わりがある季語

季語とは季節と結びついている言葉で、俳句や連歌などで用いられる。梅雨は夏の季語だが梅雨に由来する季語は多い。梅雨の由来と関わりのある季語をいくつか紹介しよう。
  • 梅雨晴れ(つゆはれ):梅雨開けて晴れる、梅雨の晴れ間
  • 梅雨出水(つゆでみず):梅雨に発生する洪水
  • 旱梅雨(ひでりつゆ):梅雨に雨がほとんど降らないこと
  • 五月雨雲(さみだれぐも):梅雨の雲、梅雨の雨を降らせる雲
  • 走り梅雨(はしりづゆ):梅雨に入る前のぐずついた天気
  • 梅雨闇(つゆやみ):梅雨の夜空の暗さや暗闇
  • 梅雨冷(つゆびえ):梅雨のときに冷え込むこと
  • 梅雨空(つゆぞら):梅雨に雲が空を覆っている様子
  • 黒南風(くろはえ):梅雨の始まりに拭く南風
  • 送り梅雨(おくりづゆ):梅雨明けごろに降る雨で、雷を伴うこともある
ほかにも梅雨に由来する季語はいろいろある。梅雨という季節を身近に感じるためにも、ぜひ季語について詳しく学んでほしい。

結論

梅雨は日本人にとってなじみ深い季節だ。詳しい由来を知ることで、言葉がもつ意味や歴史を感じられるだろう。また、入梅や出梅など関係する言葉を学べば梅雨への理解が深まる。梅雨闇や送り梅雨など関係する季語がわかれば、梅雨という季節を豊かに表現できるだろう。梅雨を楽しむキッカケとしてさまざまな知識を身に付けてほしい。
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  • 更新日:

    2020年7月24日

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