1. 換気扇フィルターの種類を知る前に

換気扇フィルターとは、換気扇のどの部分を指すのだろうか?換気扇フィルターの種類を知る前に、換気扇フィルターが何なのかを解説する。
換気扇フィルターが付いている場所
換気扇フィルターは換気扇の最も外側に付いている。見た目としては、網目状の板がはめ込まれていることが多い。
換気扇フィルターの役割
フィルターの種類は換気扇の種類によって異なる。だが、すべての換気扇フィルターは換気扇を汚れから守るために付いている。排気や排煙を吸い上げるときに、付着するゴミや汚れをフィルターがろ過することで、換気扇の内部や外に出る空気が汚れるのを防いでいる。
2. 換気扇フィルターの種類【レンジフード編】

レンジフードの形状別に、換気扇フィルターの種類を解説する。
ブーツ型レンジフード
ブーツ型レンジフードとは、換気扇が大きなフードで覆われているタイプだ。この種類では、金属製の換気扇フィルターが天井と垂直になるように取り付けられていることが多い。フードの中を覗けば、フィルターの位置を確認できる。
フラット型レンジフード
フラット型レンジフードとは、縦の長さが短いフードの付いている換気扇のことを指す。天井が低くて狭い台所でも設置できる。金属製の換気扇フィルターが天井と平行に取り付けられている。
スリム型レンジフード
スリム型レンジフードは、デザインがオシャレでインテリアになじむため、最新型の換気扇に採用されている。種類によっては、ノンフィルターといってフィルターが付いていないものや、整流板の内側にフィルターが付いているものがあり、一見すると換気扇フィルターがどこに付いているのかわからないものも多い。
3. 換気扇フィルターの種類【フィルター編】

換気扇フィルターは材質に注目すると、主に3種類に分けられる。
金属フィルター
換気扇メーカーの純正フィルターは、金属フィルターを採用している。排気中の油を十分に捕獲することができ、フィルターに付いた油汚れも拭くだけですっきり落とせる。他の2種類のフィルターよりも耐久性に優れている。
不織布フィルター
不織布フィルターは、3種類の換気扇フィルターのなかで最も安価だ。不織布フィルター単体で使うほか、備え付けの金属フィルターの上から被せて使うこともできる。金属フィルターに被せて使うときは、油を吸収する力が弱くなることもある。また、燃えやすい素材のため、火元から換気扇フィルターまでの距離が100cm以上離れている必要がある。(※1)
ガラス織りフィルター
ガラス織りフィルターは、不燃性のガラス繊維でできている。不織布フィルターよりもやや高価だが、通気性はよく汚れの吸収力は強い。燃えない素材なので、換気扇とコンロの距離が近い場合でも使用できる。
4. 換気扇フィルターの種類ごとの使い方

換気扇フィルターは素材の種類によって、お手入れ方法も異なる。それぞれの種類の使い方を紹介する。
金属フィルター
標準装備されている金属フィルターは、定期的に掃除をすることで長期間使用できる。3ヵ月に1度程度のお手入れなら、中性洗剤を使ってスポンジで擦り洗いをすればよい。
基本的には標準装備されている換気扇フィルターをずっと使用できるが、交換したいときはメーカーに問い合わせて純正品を使うのがおすすめだ。
基本的には標準装備されている換気扇フィルターをずっと使用できるが、交換したいときはメーカーに問い合わせて純正品を使うのがおすすめだ。
不織布フィルター
不織布フィルターは、換気扇フィルターの3種類の中で最も安価だ。交換フィルターだけなら100均でも購入できる。金属フィルターの上に被せて使うことが多く、使い捨てなので掃除の必要はない。備え付けの金属フィルターを汚したくない方に好まれている。
ガラス織りフィルター
ガラス織りフィルターも、不織布フィルターと同様に使い捨てだ。枠付きで販売されていて、1枚約2千~4千円となっている。このタイプのメーカー純正品はなく、ホームセンターなどで販売されていることが多い。換気扇の規格に合えば問題なく使用できるが、換気扇とフィルターの相性が悪いと、換気扇フィルターとしての効果が少なくなってしまう。
結論
換気扇フィルターの種類ごとに特徴や使い方を紹介してきた。換気扇フィルターの掃除を苦手だと感じる方は多い。このため、安価で汚れたら使い捨てできる不織布フィルターを使っている方もいらっしゃるだろう。だが、不織布フィルターは燃えやすい素材なので、使用する際は注意が必要だ。やはりメーカー純正品を使うことをおすすめしたい。
(参考文献)
※1出典:総務省消防庁「対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令(平成十四年三月六日総務省令第二十四号)」https://internal.fdma.go.jp/ihan/contents/lawsRegulations/a03/b01/0301000000040.htm
※1出典:総務省消防庁「対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令(平成十四年三月六日総務省令第二十四号)」https://internal.fdma.go.jp/ihan/contents/lawsRegulations/a03/b01/0301000000040.htm