1. ミシンの基本的な縫い方の種類

ミシンは機種によっていろいろな縫い方があるが、基本的な縫い方をマスターしておけば、ほとんどの縫物は簡単に縫うことができる。
直線縫い
ミシンの長所が最も生かされる縫い方だ。どれだけの大作であっても、ミシンの直線縫いを使えばあっという間に縫えてしまう。実際に、既製品の洋服や布バックなどの縫い方を見てみると、直線縫いで縫われている部分がほとんどだ。
ジグザグ縫い
ミシンのジグザグ縫いは、布の裁断面がほつれないようにするための縫い方だ。三角形のジグザグに縫われた部分は、ほつれにくい状態になる。本縫いをする前にジグザグ縫いをしておけば、作業中や仕上がったときに布のほつれを防いでくれる。
裁ち目かがり
ミシンの裁ち目かがりは、ジグザグ縫いと同じように布の端である裁ち目から糸がほつれないように処理する縫い方だ。ジグザグ縫いよりも、しっかりとした縫い方となるため、丁寧に仕上げたいときにおすすめの縫い方だ。
ボタンホール
ミシンのボタンホールは、ボタンを掛けるための穴を縫う方法だ。ボタンにはいろいろな大きさがあるが、使いたいボタンを用意して専用のアダプターにセットすれば、大きさに応じたボタンホールステッチを縫うことができる。縫った後でリッパーと呼ばれる糸切り道具を使って穴を開ける。
手縫いではかなり高度なテクニックが必要なボタンホールだが、ミシンを使えばあっという間に縫えてしまう。ミシンならではの縫い方だ。
手縫いではかなり高度なテクニックが必要なボタンホールだが、ミシンを使えばあっという間に縫えてしまう。ミシンならではの縫い方だ。
2. ミシンでの縫い方のコツ

ミシンに自信がないという方は、直線がまっすぐに縫えない、ガタガタになってしまう、チャコで印を付けておいてもはみ出してしまうなど縫い方に悩みを持っている方が多いだろう。ちょっとしたコツをつかめば、このような悩みも解決できる。
直線は押さえの目盛りを頼りに縫う
チャコでせっかく仕上がり線を描いても、ガタガタになってうまく直線が縫えないということが多い。その原因の多くは、押さえにある目盛りを全く活用していないからだ。
例えば、布の端から5㎜幅で直線縫いをする縫い方を想定してみよう。ミシンの針を目で追って縫っていく縫い方だと、上下運動に目線がブレてしまうためガタガタになってしまう。しかし、針までの距離を5㎜になるように目盛りをセットして、目盛りを頼りに縫っていく縫い方なら布の端から5㎜のところをまっすぐに縫うことができる。
ミシンの縫い方のコツとしては、ミシンの針を見るのではなく目盛りと布だけに集中することが大切だ。
例えば、布の端から5㎜幅で直線縫いをする縫い方を想定してみよう。ミシンの針を目で追って縫っていく縫い方だと、上下運動に目線がブレてしまうためガタガタになってしまう。しかし、針までの距離を5㎜になるように目盛りをセットして、目盛りを頼りに縫っていく縫い方なら布の端から5㎜のところをまっすぐに縫うことができる。
ミシンの縫い方のコツとしては、ミシンの針を見るのではなく目盛りと布だけに集中することが大切だ。
布の滑り具合をチェックする
布によっては、縫いやすいものと縫いにくいものがある。これは布の性質として滑りやすさが関係している。厚めの布に対しては、押さえを緩めながら調整し、滑らかに布が送られるようにしておく。
逆に薄い布の場合には、引っ張られて歪みやすいのでトレーシングペーパーを下敷きにして一緒に縫い、後から剥がし取るという方法もある。
いずれにせよ、本番縫いに入る前に、試し縫いをして調整・判断することが大切だ。
逆に薄い布の場合には、引っ張られて歪みやすいのでトレーシングペーパーを下敷きにして一緒に縫い、後から剥がし取るという方法もある。
いずれにせよ、本番縫いに入る前に、試し縫いをして調整・判断することが大切だ。
3. ミシンの縫い方が上手になる練習方法

ミシンの縫い方のコツがわかったところで、基本の縫い方の練習をしよう。何度か練習を繰り返すことで、ミシンの縫い方もわかってくるはずだ。肝心なのは焦らないことだ。
直線縫いの練習
直線縫いの縫い方を練習する前に、縫い始めの位置の1㎝くらい手前に針を刺す。返し縫いで縫い始めの位置に戻る。
直線縫いをするときには、手の位置に注意しよう。布がたるまないように、ミシンの針を中心にして布の手前と送り先に手を添えるようにする。ゆっくりと一定の速度で縫っていくのが縫い方のコツだ。
慣れない間は、チャコで印を付けたり、アイロンをかけて布のシワを取っておくと縫いやすい。
直線縫いをするときには、手の位置に注意しよう。布がたるまないように、ミシンの針を中心にして布の手前と送り先に手を添えるようにする。ゆっくりと一定の速度で縫っていくのが縫い方のコツだ。
慣れない間は、チャコで印を付けたり、アイロンをかけて布のシワを取っておくと縫いやすい。
直角の縫い方の練習
直線縫いから直角縫いに縫い方を変える場合、もっとも大切なことは「針を刺したまま」にしておくことだ。ここで針を布から外してしまうと、ミシン目がズレてキレイな直角ができない。
角に針を刺したまま、押さえをあげる。布を90度回転させて縫い進む方向に置き換える。そして押さえを下ろして進める。最後に1㎝ほど返し縫いをして止める。
角に針を刺したまま、押さえをあげる。布を90度回転させて縫い進む方向に置き換える。そして押さえを下ろして進める。最後に1㎝ほど返し縫いをして止める。
4. ミシンの縫い方が分かったら実践してみよう

ミシンの縫い方の基本が分かったところで、家庭でよく使う「裾上げ」を実践してみよう。手縫いに比べるとミシンでの縫い方のほうが格段にキレイに丈夫に仕上がる。
ミシンの裾上げの縫い方
1. ミシンで縫う前に裾上げしたいズボンを実際にはいてみて、できあがりの位置を決めてマチ針を打つ。 マチ針を打ったところにチャコで印を付ける。
2. ズボンを裏返して、裾からチャコで印を付けたところまでの長さを測る。
3. 相対する辺にも同じ長さのところにチャコで印を付けて、印と印を結ぶ。ズボンの裾を一周するように線を結ぶと「できあがり線」となる。もう片方の裾も同じような手順でできあがり線を描く。
4. できあがり線から下に縫い代を3㎝取り、裾を裁断する。
5. 裾からできあがり線に向かって三つ折りにする。最初の折り幅は1㎝、2回目は2㎝の折り幅に折る。折ったらマチ針で止めておく。
6. ここまで準備が整えば、あとは縫うだけだ。縫い方は直線縫いと同じにしよう。ぐるりとミシンで縫えば完成だ。縫い始めは、縫い返しが目立たないズボンの内側の縫い目からスタートするとキレイに仕上がる。
2. ズボンを裏返して、裾からチャコで印を付けたところまでの長さを測る。
3. 相対する辺にも同じ長さのところにチャコで印を付けて、印と印を結ぶ。ズボンの裾を一周するように線を結ぶと「できあがり線」となる。もう片方の裾も同じような手順でできあがり線を描く。
4. できあがり線から下に縫い代を3㎝取り、裾を裁断する。
5. 裾からできあがり線に向かって三つ折りにする。最初の折り幅は1㎝、2回目は2㎝の折り幅に折る。折ったらマチ針で止めておく。
6. ここまで準備が整えば、あとは縫うだけだ。縫い方は直線縫いと同じにしよう。ぐるりとミシンで縫えば完成だ。縫い始めは、縫い返しが目立たないズボンの内側の縫い目からスタートするとキレイに仕上がる。
結論
初めてミシンを扱うときは、難しく考えてしまいがちだ。しかし、ミシンの基本の縫い方さえマスターしてしまえば、たいていの縫物はできてしまう。簡単なものから始めて、徐々にレベルアップしていこう。ミシンを使うことでハンドメイドの楽しさや手軽さを味わうことができる。これを機に思い切ってミシンに挑戦してみてはどうだろうか。