目次
- 1. ミシン油とは?役割や必要性について
- 2. ミシン油の差し方
- 3. ミシン油を差すときの注意点
- 4. ミシン油を差す頻度
- 5. ミシン油はどこで買える?手に入らないときの代用品は?
- 6. ミシン油のおすすめ3選
- 7. ミシン油を差しても解消しないトラブルは修理も検討しよう
- ミシンの電源を切り、プラグを抜く
- すべり板もしくは釜カバーなどを開く
- ボビンとボビンケースを取り出す
- ミシン油を内釜と外釜の間に1滴差す
- ベビーオイル
- オリーブオイル
- モリブデングリス
- 工具やバイクなどの滑り止め剤
- ハサミなどの錆止め剤 など
1. ミシン油とは?役割や必要性について

そもそもミシン油とは何なのか、その役割や必要性を交えながら、ごく基本的なところを解説しよう。
ミシン用の潤滑油
ミシン油は「ミシンオイル」「ミシングリス」などとも呼ばれる、ミシン専用の潤滑油のことだ。ほとんどのミシンには、このミシン油を差すためのパーツ(箇所)がある。毎回使う必要があるものではないが、メンテナンスには欠かせないアイテムなので覚えておこう。
ミシン油の役割と必要性
ミシンのお手入れをしないまま使い続けると、部品が錆びたり腐食したりして動きが悪くなる。最悪の場合、そのまま故障してしまうことも考えられる。ミシン油にはそうしたトラブルを未然に防ぐ役割や、動きが悪くなったミシンを復活させるといった役割がある。ミシンの寿命を延ばすとともに、機能や性能を維持するためにも欠かせないアイテムだ。
2. ミシン油の差し方

ミシン油の差し方について解説しよう。
ミシン油を差す場所は?
メーカーや機種によって異なるため詳しくは取扱説明書をご覧いただきたいのだが、たとえば「下糸のボビンが収まる内釜と外釜の間」などにある。
ミシン油の差し方
一例だが、こうした手順で差せる。やはりメーカーや機種で異なる場合があるため、事前に取扱説明書を見ていただき、上記と異なる場合はそちら(トリセツ)を優先していただきたい。
3. ミシン油を差すときの注意点

ミシン油を差すこと自体は難しいものではないが、初めての方や慣れない方などはうっかりミスすることもある。とくに次のようなポイントには気をつけよう。
差す量に注意
ミシン油の量が多すぎると、次にミシンをかけた際に糸が汚れるおそれがある。せっかく上手に縫えてもミシン油だらけになってしまうといったことも考えられるため「1滴」程度に留めよう。
差したあとは不要な布で試し縫いをする
これは必須ではないが、ミシン油を差したあとは糸が油を吸ってしまうことがある。心配な方は、不要な布でいったん試し縫いをして確認するとよいだろう。
ミシン油が指定されている場合がある
メーカーや機種によっては、どのミシン油を差すか指定されていることがある。たとえば純正品のみといった具合だ。そうしたミシンに社外品を使い、万が一故障するなどした場合、補償対象外となることも考えられるため気をつけよう。
ミシン油を差してはいけないミシンもある
メーカーや機種によっては、ミシン油を差してはいけないものがある。また注油する場所が上記と異なるものもある。繰り返しになるが、まずはお使いのミシンの取扱説明書をご覧いただき「ミシン油を差す必要があるかどうか」「差す場所はどこか」を必ず確認してほしい。
4. ミシン油を差す頻度

ミシン油はどのくらいの頻度で差せばよいのだろうか?使用頻度および、ミシンの状態に分けて目安を解説しよう。
ミシンを使う頻度によって変わる
毎日数時間など頻繁にミシンを使うのであれば、その都度(使用後に)ミシン油を差しておくのがおすすめだ。逆に週1回、数分〜数十分程度しか使わないのであれば月1で差すだけでもよい。ただしミシン油を差す頻度だけにとらわれず、状態を見て判断することも大切だ。
ミシン油を差したほうがよいミシンの状態とは?
【異音がする、音が大きい】
さまざまな要因が考えられるため一概にはいえないが、異音がするようになったり音が大きくなったような気がしたりするときは、ミシン油を差すタイミングかもしれない。送り歯にゴミなどが挟まっていないかも確認しておこう。
【回転が重い、動きが鈍い】
重くなった、動きが鈍くなったという場合はミシン油が切れていることが考えられる。上述のように、取扱説明書にしたがってミシン油を差して様子を見てみよう。あるいは釜が糸を噛んでいたり、油が固まっていたりすることも考えられる。程度にもよるが、自分でメンテナンスするのが難しいと判断したときはメーカーの修理なども検討しよう。
【布の送りが悪い】
押さえ圧がかかっていなかったり、送り歯が上がっていなかったり、あるいは送り歯の間にゴミが挟まっていたりといった原因が見られなければ、 押さえ棒の油切れかもしれない。取扱説明書を見て必要に応じてミシン油を差しておこう。
5. ミシン油はどこで買える?手に入らないときの代用品は?

ミシン油は手軽に手に入れることができるアイテムだが、頻繁に使うことがない方は切らしてしまうこともあるだろう。代用品や注意点も覚えておこう。
ミシン油の入手方法はさまざま
ミシン油は、ミシンを購入した販売店や家電量販店、手芸店やホームセンター、100均やネット通販などあらゆる入手方法がある。
ミシン油がないときの代用品は?
ご家庭にこうしたアイテムがあり、緊急性をともなう場合は一時的ではあるが代用品として活用してみよう。もちろん、差す量はミシン油と同様に1滴など微量でOKだ。
【よほど緊急事態でなければミシン油を使おう】
「今すぐミシンをかけなければならない、だが回転が重い」など緊急時以外は、一般的なミシン油を使ったほうがよい。代用品を使った場合、ミシン本体に不具合が生じるリスクがゼロではないためだ。代用品を使う場合も、必ず事前に取扱説明書をチェックして使用禁止となっていないかなども確認しておこう。
【CRC5-56など揮発性が高いオイルは向かない?】
同じ潤滑剤でも、揮発性が高いオイルは注意が必要だ。使えないことはないかもしれないが、揮発してしまうためすぐに油切れとなり、そのまま使い続けると金属同士が擦れ合うなどすることがある。焼き付きを起こせばミシンの故障にもつながるため、揮発性が低いものを使うようにしよう。
6. ミシン油のおすすめ3選

おすすめのミシン油を3つ紹介する。
Clover「ホーム ミシン油」
使いやすい手のひらサイズ&ボトルタイプのミシン油だ。自転車のチェーンなどにも使用できる。
KAWAGUCHI「サンランド ミシンオイル」
同じく手のひらサイズ&ボトルタイプのミシン油。繊維に付着しても変色しないため初心者の方も安心だ。
オザワ工業「SFスプレー式ミシンオイル」
手が届きにくい場所に使いやすいスプレータイプのミシン油。ただし差す場所によっては飛び散ることがあるため注意しよう。
7. ミシン油を差しても解消しないトラブルは修理も検討しよう

ミシン油を差しても動きがスムーズにならない、音がうるさいなど症状が改善されない場合、ほかの部分にトラブルが発生していることも考えられる。取扱説明書やメーカーのホームページに載っているトラブルシューティングを試してみよう。
それでも症状が解消されない場合や、原因不明のトラブルだった場合などは、メーカーあるいは販売店などに修理を依頼することも検討しよう。
結論
ミシン油はミシンの各パーツの錆びや腐食を防いだり、スムーズな動きを維持したりするためにも欠かせないアイテムだ。ミシンの寿命を延ばすためにも、定期的に差しておこう。量が多すぎると糸が油で汚れやすくなるため、1回につき1滴程度に留めるとよい。