1. エンジンオイル漏れの主な症状

エンジンオイルには、熱を放出したり機械を円滑に動かしたりといった作用がある。漏れるとさまざまなトラブルが発生するので、まず症状について確認しておこう。
外部漏れ
停車したときにポタポタとエンジンオイルが漏れていたら外部漏れだ。エンジンルーム周辺に黒い粘液質の液体が垂れていれば、エンジンオイルと考えてよい。
外部漏れは一般的な車で発生しやすく、漏れたままだと車検に通らなくなる。エンジンの焼付きや引火といったリスクもあるので、なるべく早く対処しよう。
外部漏れは一般的な車で発生しやすく、漏れたままだと車検に通らなくなる。エンジンの焼付きや引火といったリスクもあるので、なるべく早く対処しよう。
内部漏れ
内部漏れをすると外にはエンジンオイルが漏れないため、異常がわからない。年式の古い車種やトラックに発生しやすいといった特徴がある。
エンジンオイルの減りが早くなり、進行するとマフラーから煙が発生することもある。目に見える症状は少ないので、定期的な点検を行うことが重要だ。
エンジンオイルの減りが早くなり、進行するとマフラーから煙が発生することもある。目に見える症状は少ないので、定期的な点検を行うことが重要だ。
2. エンジンオイル漏れの原因とは?

エンジンオイル漏れが発生する原因は主に3つだ。適切に対処するためにも、基本的な知識として確認しておこう。
オイル下がり
オイル下がりとは燃焼室にオイルが落ちる現象だ。下にエンジンオイルが垂れるといった意味で、オイル下がりと考えるとわかりやすい。放置するとエンジンオイルの不足や燃焼室へのダメージにつながる。
主に外部漏れの原因となり、ヘッドカバーパッキンやバルブステムシールなどの劣化によって発生する。定期的な点検やエンジンオイルの交換で予防することが可能だ。
主に外部漏れの原因となり、ヘッドカバーパッキンやバルブステムシールなどの劣化によって発生する。定期的な点検やエンジンオイルの交換で予防することが可能だ。
オイル上がり
ピストンリングやシリンダーの摩耗によって、燃焼室内にエンジンオイルが上がってくることを指す。オイル上がりは内部漏れと外部漏れが発生する原因になる。
修理には内部を分解する必要があるため、かかる費用は高くなってしまう。ただし、ピストンリングやシリンダーは本来なら摩耗しにくい部品なので、新しい車ならあまり心配はない。
修理には内部を分解する必要があるため、かかる費用は高くなってしまう。ただし、ピストンリングやシリンダーは本来なら摩耗しにくい部品なので、新しい車ならあまり心配はない。
事故によるダメージ
事故によってエンジンオイル漏れが発生する可能性がある。エンジンオイルは引火性が高いので、事故の直後に多く漏れたときは遠くに避難しよう。車をぶつけたあとにエンジンオイルが漏れてきたり減りが早かったりしたときは、修理業者に相談してほしい。
3. エンジンオイル漏れ修理にかかる費用

エンジンオイルの漏れたときは業者に修理を依頼しよう。必要な費用の目安について、軽度の故障とエンジンの組み直しに分けて紹介する。
軽度の故障やパーツの交換
修理に必要な費用はエンジンオイル漏れの原因によって変わる。ボルトが緩みなど軽度のオイル漏れであれば、数千円ほどで修理できるだろう。ただし、オイルパンやオイルシールなどパーツの交換が必要になると、修理に1万円~10万円ほどかかることがある。
エンジンの組み直し
シリンダーやピストンリングがゆがんでエンジンオイルが漏れている場合は、エンジンの組み直しが必要だ。高額な修理費用が必要になり、20万円~100万円ほどかかることもある。だたし、車種や車の状態によって必要な費用は異なるので、まずは専門業者に相談してほしい。
4. エンジンオイル漏れへの緊急対策法

緊急時にエンジンオイル漏れが発生した場合の、応急処置について紹介する。2つの方法について解説するので、車検の前などに役立ててほしい。
エンジンオイルを変える
粘度が高いエンジンオイルを使用する対処法だ。軽度のエンジンオイル漏れなら交換だけで止まるケースもある。
ただし、車種によって対応するエンジンオイルは異なるので注意が必要だ。合わないオイルを使うとエンジンへの負担や燃費の悪化につながる。
ただし、車種によって対応するエンジンオイルは異なるので注意が必要だ。合わないオイルを使うとエンジンへの負担や燃費の悪化につながる。
添加剤やオイル漏れ剤を使う
添加剤やオイル漏れ剤を使用することで、エンジンの保護や内部の洗浄といった効果を期待できる。漏れの原因になるオイルシールやパッキンの劣化を防ぐことが可能だ。
エンジンオイルに混ぜて使用でき、あらかじめ入れておくことで予防になる商品も多い。ただし、シールパッキンなど部品の破損が原因の場合、添加剤やオイル漏れ剤は効果がないので修理に出そう。
エンジンオイルに混ぜて使用でき、あらかじめ入れておくことで予防になる商品も多い。ただし、シールパッキンなど部品の破損が原因の場合、添加剤やオイル漏れ剤は効果がないので修理に出そう。
結論
エンジンオイル漏れを放置しているとエンジンが傷んでしまう。エンジンオイルが垂れていたり、減りが早かったりしたときはすぐに対処してほしい。症状や原因によって原因は違うので、まずは専門の業者に相談しよう。また、車検前などの応急処置であれば、エンジンオイルの交換や、添加剤、オイル漏れ剤などの対策が有効だ。ただし、あくまで一時的な応急処置なので、なるべく早く修理に出してほしい。