1. 河川に洪水対策は行われているの?

大雨によって河川が氾濫し、住宅地などに甚大な被害が出る事例が増えている。河川の洪水対策がしっかり行われているのかどうか、気になっている方も多いだろう。
日本における河川の治水対策
日本では江戸時代から洪水による氾濫を防ぐため、農耕地を増やすという対策が行われてきた。現代においては、氾濫を防ぐために、堤防を嵩上げしたり川幅を広げたりという対策が行われている。また、実際に洪水が起こりそうなときは、河川の水を下流に流して水量を調整したり、事前に作っておいた遊水地に貯水したりして、洪水を防止する対策が取られている。
なぜ近年洪水被害が増えているのか?
2018年内閣府大臣官房政府広報室が国土交通省の調査を元に出した資料(※1)によると、平成18年から平成27年までの10年間に洪水などの水害が起きた市町村は、1,692市町村となっている。これは全体の97.2%が10年間に1度は水害を経験していることになる。
昔から日本では河川の治水対策が行われていたにも関わらず、なぜ近年洪水の被害が増えているのだろうか?それは、地球温暖化によってゲリラ豪雨が発生する頻度が増えているからだ。ゲリラ豪雨とは1時間に50㎜以上の大雨のことで、いつどこで発生するか予想がつきにくい。河川の改修や治水設備の整備などは各自治体で行っているものの、すべての施設が完成するには費用も年月もかかるため、洪水の被害が増えているのだ。
昔から日本では河川の治水対策が行われていたにも関わらず、なぜ近年洪水の被害が増えているのだろうか?それは、地球温暖化によってゲリラ豪雨が発生する頻度が増えているからだ。ゲリラ豪雨とは1時間に50㎜以上の大雨のことで、いつどこで発生するか予想がつきにくい。河川の改修や治水設備の整備などは各自治体で行っているものの、すべての施設が完成するには費用も年月もかかるため、洪水の被害が増えているのだ。
2. 個人でできる洪水のための対策

洪水が起きたとき、被害を最小にするために個人でできる対策がある。大雨のときは次の2つの対策を行って自宅を守ろう。
外からの浸水を防ぐ
洪水が起きて自宅が床上浸水の被害に遭うと、家電や家具の買い替えや清掃など、かなりの労力が必要になる。浸水を防ぐためには、玄関などに土のうとブルーシートを置いて臨時の壁を作ろう。
排水口の逆流に注意する
洪水によって下水が処理できなくなると、排水口から汚水が逆流することがある。トイレや洗面所、キッチンなどから汚水が溢れ出ることがあるので、対策が必要だ。土のう、またはビニール袋に水を入れて水のうを作り、排水口を塞ぐように置こう。
3. 便利な洪水対策グッズを準備しておこう

洪水対策に役立つアイテムを紹介する。自宅に備えておくと、急な大雨のときでもすぐに対策できて便利だ。
水で膨らむ簡易土のう
自宅の浸水を防ぐための土のうは、洪水警報が出ると市町村から配布されることがある。だが、自宅に簡単に使える土のうがあれば、取りに行く必要がなくすぐに対策できる。
一般的な土のうは保管するスペースが必要だが、水で膨らむタイプはコンパクトに収納し、必要なときに水に浸して膨らませる。使用後は一般ゴミとして捨てられるのもメリットだ。
一般的な土のうは保管するスペースが必要だが、水で膨らむタイプはコンパクトに収納し、必要なときに水に浸して膨らませる。使用後は一般ゴミとして捨てられるのもメリットだ。
ブルーシート
ブルーシートは土のうと一緒に自宅の浸水対策に使える。暴風で窓が破損したときなど、洪水対策以外でも使えるので、ブルーシートを1枚は持っておくと安心だ。
止水板
止水板は、玄関やガレージなどに設置して水の侵入を防ぐ板のことだ。地面に置くだけで使えるため、高齢者や女性でも浸水対策ができる。さまざまなサイズや形状があるので、ぴったり合うものを選ぼう。
4. 家の新築時に考えたい洪水対策

「洪水に強い家に住みたい」というのは、誰しも考えることだろう。水害に強い家とはどのような家なのだろうか?これから家を新築するときに、注目したいポイントを解説する。
ハザードマップを確認して家を建てる場所を決める
洪水が起こりやすい場所を避けて家を建てるのが、浸水被害を防ぐうえで最も重要な対策だ。どの地域で洪水が起きやすいのかは、各自治体が発行しているハザードマップを見ればわかる。家を新築する場合は、土地選びをしっかり行おう。
太陽光発電システムなどを導入する
洪水や地震などさまざまな災害が起きたときに困るのが、電気や水、ガスなどのライフラインが止まることだ。家を新築するなら、太陽光発電システムなどの導入を検討しよう。自宅で発電できたら、避難所に行かず自宅で数日生活することが可能になる。
移住空間を高い位置に作る
リビングを家の2階にするなど、移住空間を高い位置に設定するのも洪水対策になる。たとえば、1階部分をガレージにして、2階以上を人が生活する場にするのもよいだろう。盛土や高床をして、1階の床の基礎面を高くするのも有効な対策だ。
結論
自治体が行っている河川の氾濫対策や個人で行える浸水対策など、洪水対策を幅広く紹介してきた。近年、ゲリラ豪雨や台風などで洪水の被害は増えている。日本全国どこで洪水が起きてもおかしくないのだ。個人でできる対策をしっかり行い、いざというときに備えよう。
(参考文献)
※1出典:内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン「平成18年~平成27年の水害(河川)の発生件数」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201507/1.html
※1出典:内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン「平成18年~平成27年の水害(河川)の発生件数」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201507/1.html