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堤防の決壊しやすい場所とは?過去の事例や予測を知る手段を紹介する

堤防の決壊しやすい場所とは?過去の事例や予測を知る手段を紹介する

投稿者:ライター 藤田幸恵 (ふじたゆきえ)

2020年9月17日

近年、日本では豪雨や台風による水害が毎年起きている。雨が続いて河川の堤防が決壊すると、周辺の集落に水が流れて、家屋の浸水や損傷など甚大な被害が起きる。堤防が決壊する原因や予測できるのかどうかについて、過去の事例を含めて詳しく解説する。

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1. 堤防の決壊とは?そんな事が本当に起こるの?

近年ゲリラ豪雨や台風による水害が増えている。とくに堤防が決壊することで、河川の流域に大変な被害が出ることが多い。堤防が決壊するというのは、どのような状態なのだろうか?堤防の決壊が起こる理由についても解説する。

堤防の決壊とは?

堤防の決壊とは、豪雨などにより河川の水位の上昇によって堤防が壊れることである。堤防の決壊が起きると、大量の水が一気に市街地に流れ込む。洪水によって住宅の浸水や倒壊などが起き、大きな被害をもたらすのだ。

なぜ堤防は決壊するの?

堤防の決壊は、大雨や長雨によって起こる。増水した河川の流れが強くなって、堤防が削られたり水が染みて脆くなった堤防が壊れたりすることで、堤防は決壊する。
国土交通省は甚大な被害が起きる恐れのある、約120の河川について堤防の強化などを行っているが、すべての河川の対策が完了するまでに時間がかかる。堤防が決壊しても命が助かるように、早めに避難する必要があるのだ。

2. 堤防が決壊する原因は?そのメカニズムを解説

堤防が決壊する主な要因は3つある。堤防決壊のメカニズムを解説する。

堤防決壊の要因1:越水

越水による決壊とは、増水した河川水が堤防を乗り越えて、堤防の上部や外側を崩すことで起きる。一部が崩壊することで、堤防は本来の強度を保てなくなる。

堤防決壊の要因2:河川水の浸透

河川水の浸透とは、堤防の内部まで河川水が流れ込むことで起きる。堤防から染み出た河川水は堤防の外側まで到達すると、そのまま外側を削っていき、堤防の決壊につながる。

堤防決壊の要因3:河川水の侵食・洗掘

河川水による侵食と洗掘は、増水して勢いを増した水が堤防の内側を削り取ることで起きる。侵食と洗掘が進むと、堤防の上部が滑り始めて、高さを保てなくなる。

3. 実際に堤防が決壊した過去の事例

実際に堤防が決壊して水害が起きた例を紹介する。西日本を中心に甚大な被害をもらたした「平成30年7月豪雨」における実例(※1出典)を解説したい。

岡山県倉敷市「高梁水系」

岡山県倉敷市の高梁水系の支流である、小田川や高馬川で複数の堤防が決壊し、周辺の集落が浸水した。小田川では、堤防の決壊や損傷、越水が18箇所で起き、約4,100棟の家屋が浸水被害を受けた。浸水面積は約1,200ha(ヘクタール)で、完全に排水が終わるまで5日間かかった。

愛媛県大洲市「肱川水系」

愛媛県大洲市の肱川水系では、活発な梅雨前線の影響で2日間雨が降り続いた。上流にある鹿野川ダムと野村ダムでは、累加雨量がダムの許容量を超える見込みだったため、「異常洪水時防災操作」を実施した。これによって、2つのダムから安全基準の6倍の量の水が放流された。下流にある大洲市内では、すべての暫定堤防が越水して、約4,800棟の家屋が浸水被害を受けた。

4. 堤防の決壊は予測できるの?

堤防の決壊を予測できれば、対策や避難が可能だ。堤防の決壊を事前に知る方法について解説する。

事前にハザードマップを確認する

豪雨や台風の前に、自分の住んでいる地域が浸水しやすいのかどうかを確認しよう。市町村が発行しているハザードマップには、地域ごとに気をつけたほうがよい災害の情報が書かれている。近くに堤防が決壊しやすい河川があるかどうかなどを確認し、洪水の起こりやすさを知っておこう。

「指定河川洪水予報」を確認する

国土交通省と気象庁、都道府県は、氾濫したときの影響が大きい河川をあらかじめ指定しており、共同で指定河川洪水予報を出すことになっている。指定河川の洪水や氾濫が起きる可能性が高まると「はん濫注意情報」「はん濫警戒情報」「はん濫危険情報」「はん濫発生情報」と、4つの段階に分けて情報を出している。
雨が続いているときは、自宅の近くにある指定河川の洪水予報を確認し、堤防の決壊する可能性があるときは早めに避難をしよう。

結論

豪雨や台風によって起こる堤防の決壊について解説してきた。国土交通省や都道府県は、全国にある河川の堤防の強化を進めているが、すべての堤防の強化が終わるまでには時間がかかる。その間に豪雨や台風があれば、堤防の決壊は起こってしまう。住んでいる地域のハザードマップや指定河川洪水予報を確認し、早めに対策をしよう。
(参考文献)
※1出典:国土交通省「平成30年7月豪雨について」
https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/r-jigyouhyouka/dai11kai/pdf/5-1.shiryou.pdf
  

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