目次
- 1. ヘッドホンで耳が痛くなるのは何が原因なのか?
- 2. ヘッドホンで耳が痛いのを放置すると難聴になる?
- 3. ヘッドホンのサイズが合わずに耳が痛いときの対処方法
- 4. ヘッドホンの装着方法に問題があって耳が痛いときの対処方法
- 5. ヘッドホンがメガネを圧迫して耳が痛いときの対処方法
- 6. ヘッドホンで耳が痛くなる理由はさまざま!まずは原因をはっきりさせよう
- ※1:ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)について _ e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/sensory-organ/s-002.html
1. ヘッドホンで耳が痛くなるのは何が原因なのか?

人によるが、たとえ短時間でもヘッドホンをしていると耳が痛くなるという方もいる。この場合、どういった原因が考えられるのだろうか?
サイズや形状が自分の耳に合っていない
ヘッドホンで耳が痛くなる原因のひとつが「形状」だ。耳の形は人それぞれであるが、ヘッドホンは一人ひとりに合わせて作ることができない。そのためある人にとっては快適でも、ある人にとっては痛みの原因となることがある。
ヘッドホンのサイズが合わず耳が痛くなることもある。とくに小さすぎると、耳がギュッと押し付けられたり引っ張られたりするため、使っているうちに耳が痛くなることがある。
装着方法を誤っている
ヘッドホンをしていて耳が痛いとき、装着方法を誤っているといった初歩的なミスも考えられる。たとえば左右を間違えて装着すると、人によっては耳の形状に合わず痛みを感じることがある。
本来、ヘッドホンは左右の耳の向きに合わせて設計されているため、逆に装着すると違和感があり気づきやすい。だが何らかの原因で気づかなかったり、そのままにしたりすると耳が痛くなることがある。
バンドの調節がうまくできていない
ヘッドバンドの調節の仕方も重要だ。頭の形に合うように上手に調整しないと、耳に負担がかかって痛くなることがある。
イヤーパッドが硬い、薄い
ヘッドホンによっては、イヤーパッドが硬かったり薄かったりすることもある。感じ方やジャストフィットする硬さ、厚さは人それぞれだが、イヤーパッドが硬すぎればそれ自体で痛みを感じるし、薄すぎればイヤーカップの内側が直接耳に当たっているような状態になり、やはり痛みを感じてしまうだろう。
長時間装着している、音量が大きすぎる
ヘッドホンそのものはジャストフィットしていても、長時間装着していたり、たとえ短時間でも大音量で聴いていたりすると、耳の奥が痛くなることがある。長時間の装着や大音量は、それだけ耳に負担がかかっていると思っておこう。
メガネのテンプルやモダンが痛みを増幅させることも
ヘッドホンには問題がない場合でも、メガネのテンプル(ツル)やモダン(先セル)といった部位が耳にギュッと押し付けられて痛みを感じることもある。
2. ヘッドホンで耳が痛いのを放置すると難聴になる?

ヘッドホンを使っていて耳が痛いと感じた場合、とくに「耳の中」「耳の奥」などに痛みを感じる場合は、しばらく耳を休ませることが大切だ。そのまま使い続けた場合、耳のトラブルを招くおそれがある。
難聴になるおそれが生じる
ヘッドホンで長時間、あるいは大音量で音楽を聴くという方が、いつの間にか難聴になっていたというケースがある。
【蝸牛がダメージを受けてしまう】
耳の内部で音を感じる「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる器官の、有毛細胞がダメージを受けてしまうことが原因だ。「音響外傷」などという症状である(※1)。ヘッドホンで長時間、または大音量で聴き続けることで音響外傷を招き、耳が痛い症状となって現れる。
【高音域、低音域が聴きにくくなることも】
耳が痛いのを我慢していると、耳鳴りがしたり、耳が詰まった感じが治らなかったりという症状が現れることがある。高音域や低音域が聴きにくくなるといった症状も懸念される。ヘッドホンが原因の音響外傷は自覚症状に乏しいことが特徴だ。いつのまにか難聴になっていたというケースもあるため注意しなければならない。
3. ヘッドホンのサイズが合わずに耳が痛いときの対処方法

ヘッドホンで耳が痛いときの対処方法を解説していこう。まずはサイズや形状が合わないことが原因で耳が痛いと感じるときの解決策からお伝えする。
オーバーヘッド型を選ぶ
ヘッドホンの王道ともいえるのがオーバーヘッド型だ。頭からかぶるように装着する。内蔵されているドライバが大きく音質もよいものが多い。耳をすっぽり覆うため、耳への負担も軽くなるだろう。サイズが合わずにヘッドホンで耳が痛いと感じている人にはこちらがおすすめだ。
ネックバンド型を選ぶ
ヘッドバンドが頭上ではなく、後頭部にセットされるよう設計されている。オーバーヘッド型より軽くコンパクトなのが特徴だ。ヘアスタイルを乱さない点で、ヘアスタイルにこだわる方にも人気がある。ただし耳の上と後頭部で固定するため締め付けが強いことがある。長時間使うと耳が痛いと感じるかもしれない。
サイズは実装して確認することが何よりも大切
耳や頭のサイズ、形は人それぞれである。そのため自分にジャストフィットするかどうかは、実際に店頭で装着してみないとわからないことが多い。もっとも心地よいサイズとフィット感のヘッドホンを選ぶためにも、可能な限り実装したうえで決めるとよいだろう。
4. ヘッドホンの装着方法に問題があって耳が痛いときの対処方法

続いて、ヘッドホンの装着方法やバンドの長さなどに問題があって耳が痛いと感じるときの対処方法を見てみよう。
ヘッドバンドの長さを調節する
ヘッドバンドはキツくても緩くても耳が痛む原因になる。できる限り頭の形に合わせて長さを調節することが重要だ。頭全体でヘッドホンを支えることで、耳への負担を軽減させよう。
イヤーパッドの位置を調節する
イヤーパッドの位置がしっくりこないまま、なんとなく使い続けて耳が痛みを感じてしまうという方もいるだろう。ヘッドホンにもよるが、動かせるのであれば少しずつ動かしながら、耳の軟骨に当たらないような位置に調節すると快適に使えるだろう。
イヤーパッドを柔らかいもの、厚みのあるものに交換する
イヤーパッドにはいろいろな素材が使われており、硬さや厚みもさまざまだ。硬すぎて耳が痛い、あるいは薄すぎて耳が痛いという方は、メーカーのホームページなどである程度厚みがあり、柔らかい素材のイヤーパッドを探してみてはいかがだろうか?
5. ヘッドホンがメガネを圧迫して耳が痛いときの対処方法
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メガネをかけている方は、どうしてもヘッドホンをするとテンプルやモダンが押し付けられて耳やその後ろの骨(側頭骨のあたり)が痛くなることがある。とはいえイヤホンは付けたくないし、コンタクトレンズも避けたい、という方もいるだろう。
テンプルやモダンが柔らかいメガネを買う
メガネのラインアップはかなり豊富なものになった。テンプルやモダンに柔らかい素材が使われており、手で容易に曲げられるといったものも増えている。ヘッドホンをすること前提でそうしたメガネを探してみるというのはいかがだろうか?
テンプルやモダンにクッションをつける
メガネの買い替えは考えていない、というのであれば筒状のクッションをつける方法もある。モダン部分から簡単に着脱できるので、ヘッドホンをするときだけ取り付けるといったことも可能だ。
密閉されていない「開放型」のヘッドホンを買う
圧迫感の少ない、開放型のヘッドホンを買ってしまう方法もある。ただし音漏れや環境音の入り込みなどが気になるため、周囲には気を使わなければならないかもしれない。屋内かつ自分ひとりといった環境で使用するなど、ケースが限られる可能性がある。
6. ヘッドホンで耳が痛くなる理由はさまざま!まずは原因をはっきりさせよう

お伝えしてきたように、ヘッドホンをしていて耳が痛いと感じる場合、その原因はさまざまだ。単純にサイズや形状が合わないだけであれば解消できる術はあるが、メガネと併用していたり耳の奥が痛かったりする場合は、早めの対処が求められる。少しでも痛いと感じたら、いったん使用を中止して何が原因なのかをはっきりさせることが大切だ。
結論
ヘッドホンで耳が痛いと感じるときはサイズや形状、装着方法などを見直すとともに、紹介してきたような対処方法を講じてみてほしい。また耳の奥などに痛みを感じたまま使い続けると、音響外傷といったトラブルを招きかねない。痛みを感じるときは無理に使い続けることだけは避けよう。
(参考文献)