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台風の気圧は強さと関係がある?台風で体調不良になる理由とは

台風の気圧は強さと関係がある?台風で体調不良になる理由とは

投稿者:ライター 松本マユ (まつもとまゆ)

2020年9月27日

台風について報じる番組やネットニュースでは「台風の中心気圧は何ヘクトパスカル」といった報道がされるが、気圧と台風の強さには関係があるのだろうか。今回はその疑問を解決すべく、台風の気圧と強さの定義をはじめ、中心気圧の測り方、上陸時に中心気圧が低かった台風のランキングなどを紹介する。台風による気圧の変化と体調の関係性についても探ろう。

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1. 台風の気圧と強さの定義

台風の強さは最大風速によって決められている。気象庁では台風の強さを3段階に分けており、最大風速が33m/s~44m/s未満は「強い」台風、44m/s~54m/s未満は「非常に強い」台風、54m/s以上は「猛烈な」台風と呼んでいる(※1)。

一方、台風の中心気圧を表す単位にはヘクトパスカル(hPa)が使われる。そもそも気圧とは大気の圧力を指し、日本周辺の平均気圧は約1013ヘクトパスカル、台風の中心気圧は950ヘクトパスカル前後とされる。
このヘクトパスカルの数値が低いほど、台風の勢いが強くなる。特に強い台風では中心気圧が930ヘクトパスカルを下回ることもある。つまり、台風の中心気圧が低いと台風が強くなる傾向にあり、台風の気圧と強さには関係性があるといえるだろう。

2. 台風の中心気圧はどうやって測るの?

台風の中心気圧は、陸地や船で観測した、台風の近くにある気圧の値をもとに決めている。近くで気圧が観測できなかった場合は、気象衛星で観測した雲の様子や動き、高度などを参考に決めている。台風の目を取り巻く雲の幅が長く、太く、高度が高いほど台風の中心気圧が低くなることがわかっており、その様子を過去のデータに照らし合わせて判断しているのだ。気象衛星の画像を用いたこの予測法は「ドボラック法」と呼ばれ、世界中の多くの国で利用されている。(※2)

ちなみに、この方法が確立されるまでは米軍が飛行機によって台風の中心気圧を計測していた。これは飛行機から観測機器を落下させて測るもので、1987年まで続けられた。

3. 上陸時に中心気圧が低い台風ランキング

台風は中心気圧が低いほど強くなる傾向があるとわかったが、実際に過去に上陸した台風の中心気圧はいくらだったのだろうか。ここでは気象庁が公開している1951年~2020年(台風第2号まで)のデータ(※3)をもとに、上陸時に中心気圧が低かった歴代の台風を3つ紹介する。

歴代1位・第二室戸台風(1961年)

1961年9月16日に上陸。上陸時の中心気圧は925ヘクトパスカル。高知県の室戸岬で最大風速66.7m/s、最大瞬間風速84.5m/s以上を観測した。(※4)

歴代2位・伊勢湾台風(1959年)

1959年9月26日に上陸。上陸時の中心気圧は929ヘクトパスカル。愛知県渥美町の伊良湖で最大風速45.4m/sを観測した。死者・行方不明者を合わせると5,000人を超え、歴代最大の人数となった。(※5)

歴代3位・台風第13号(1993年)

1993年9月3日に上陸。上陸時の中心気圧は930ヘクトパスカル。種子島で29.8m/s、最大瞬間風速59.1m/sを観測した。(※6)

4. 台風による気圧変化と体調の関係

台風が近づくと頭痛や耳鳴り、めまいなどがする方もいるだろう。台風に限らず「低気圧のときは体調が悪くなる」という声もあり、天気による体調の悪化に苦しむ方も多いようだ。実は、台風による気圧の変化と体調には科学的な関係があるという。以下でその理由を見ていこう。

台風で体調不良になる理由1.自律神経にストレス反応が起きるため

耳の奥にある内耳には、気圧を感じるセンサーのような役割をする部分がある。気圧が下がると自律神経にストレス反応が起き、興奮の刺激を全身に伝える役目を持つ交感神経が優位になる。それにより頭や首の血管が収縮し、頭痛が起こるなど体調不良につながるのだ。

台風で体調不良になる理由2.三叉神経が興奮するため

ある実験の結果、顔の感覚を脳に伝える三叉神経と呼ばれる神経が、気圧を下げると興奮することがわかった。その詳しい理由はまだ判明していないが、三叉神経の興奮により脳の血管が拡張し、頭痛などが起こる可能性がある。

台風による体調不良への対処法は?

気圧の変化による体調不良を和らげるためには、頭や耳をマッサージする、温めたタオルを耳に当てる、ぬるめのお湯につかるなどの方法がある。自律神経を整えるために規則正しい食事を取る、適度に運動する、趣味でリラックスするなどもおすすめだ。

結論

台風の中心気圧が低いほど風の勢いも強まり、気圧と台風の強さには関係があることがわかった。台風は人的被害やライフラインへの被害のほか、気圧の変化により体調不良をもたらす可能性もあり、私たちの生活と密接に関わっている。台風の危険を防ぐ方法を知り、身の安全と健康を守ろう。
(参考文献)
※1出典:気象庁「台風の大きさと強さ」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-3.html
※2出典:気象庁予報部「台風解析の技術」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu/taifu_kaiseki_gijutsu.pdf
※3出典:気象庁「中心気圧が低い台風 (統計期間:1951年~2020年第2号まで)」
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/ranking/air_pressure.html
※4出典:気象庁「第二室戸台風」
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/1961/19610915/19610915.html
※5出典:気象庁「伊勢湾台風」
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/1959/19590926/19590926.html
※6出典:気象庁「台風第13号」
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/1993/19930901ty/19930901.html
  

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