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台風の右側は風が強いとは本当?その理由と過去の被害事例を解説!

台風の右側は風が強いとは本当?その理由と過去の被害事例を解説!

投稿者:ライター 松本マユ (まつもとまゆ)

2020年9月21日

7月から10月は日本に台風が向かってきやすい時期だ。台風が接近・上陸する際は大きさや強さをはじめ、雨の様子や進路にも注目することが大切だが、実はほかにも見ておきたいポイントがある。それは「自分の住んでいる地域が台風の右側に当たるか」という点だ。実は、台風は進行方向の右側ほど風が強くなり危険度が増すといわれている。この記事ではその理由を探り、台風の右側が危険だとわかる過去の事例を紹介しよう。

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1. 台風の右側は風が強いって本当なの?

台風の進行方向の右側は「危険半円」と呼ばれている。これは、台風の右側に当たるエリアで吹く風が、左側に当たるエリアよりも強いという特徴があるためだ。
台風の風が強いと、暴風で飛ばされたトタンや看板で電線が切断されて停電したり、高波になって海岸付近にいる方や設備が被害を受けたりと、さまざまな災害のおそれがある。風が強い台風の右側では、こういった災害が起こるリスクが高まり、左側よりも被害が大きくなりやすい。その理由については次の章で解説しよう。

2. 台風の右側が左側より危ない理由

台風は上空の風に流されて動いている。巨大な空気の渦巻きである台風は、地上付近では反時計回りに強い風が吹き込んでいる。
台風の右側では、反時計回りに吹き込む風の方向が、台風自身を動かす風の方向と一致する。それらの風が合わさるため、右側では風の勢いがさらに増すのだ。

一方、左側は台風に吹き込む風と台風を動かす風が逆方向でぶつかり、互いに打ち消し合って風が弱まりやすい。そのため左側の風は右側ほど強くない傾向にある。ちなみに、台風の右側が危険半円と呼ばれるのに対し、左側は「可航半円」と呼ばれている。

3. 台風の右側は風だけでなく雨量も多くなる

台風は積乱雲が集まったものだ。台風で雨が降る理由は、台風に濃密な積乱雲が集まっていることや、台風から流れ込む暖かく湿った空気で日本付近に停滞していた前線が活発化することなどが挙げられる。

台風の右側では雨も強くなりやすい?

台風の右側は風がより強くなりやすいと説明したが、右側では風だけでなく雨も強くなるという説がある。
台風は反時計回りに強い風が吹き込んでおり、その際に海からの暖かく湿った空気も取り込んでいる。その空気の影響で積乱雲が徐々に発達し、激しい雨を降らせる。つまり、暖かく湿った空気を取り込みやすい台風の右側は、雨の勢いもより強くなるというのだ。

雨量は台風の強さや大きさとは関係ない

なお、台風の強さは最大風速、大きさは強風域の半径を基準に決められている。台風の強さや大きさには風が影響するが、雨とは直接的な関係がなく、強くて大きい台風だからといって雨が強いとは限らない。
反対に規模がそれほど大きくない台風でも、大量の雨を伴う場合がある。雨がひどいと土砂崩れや川の氾濫などの災害も招くため、台風の強さや大きさにかかわらず、雨の降り方にも注目しておこう。

4. 台風の右側が危険だと分かる過去の事例

2019年9月の台風15号では、関東地方を中心に大きな被害を受けた。とくに千葉県は台風の右側に当たる危険半円に位置し、甚大な被害が出た。台風の右側には最大瞬間風速30m/s以上の風を観測した場所が集中し、完全に停電したエリアが多いなど、台風の右側ほど危険だということが顕著にわかる事例となった。一方、台風の左側には停電していない、もしくは一瞬停電したエリアが集中した。

また、気象庁のホームページ(※1)では、過去に大きな被害を及ぼした室戸台風や伊勢湾台風などを例に、地上での風速分布が台風の右側と左側に分けて示されている。いずれも台風の右側に位置する場所のほうが風が強く、より危険であることがわかるだろう。

結論

台風の右側に位置することで風が強くなるのは、一見意外にも思える。しかし、台風に吹き込む風と台風を動かす風の方向が一致することで勢いが強くなるという明確な理由がある。台風が近づいてくるときは大きさや強さだけでなく、住んでいる地域が台風の右側に当たるかにも注目して見てみよう。
(参考文献)
※1出典:気象庁「台風に伴う風の特性」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/2-1.html
  

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