1. 浄水器の選び方の前に

選び方を知る前に、まずは浄水器について説明しよう。浄水器とは、水道水をフィルターに通して残留塩素やカルキ臭などの不純物を除去し、浄水する装置のことである。除去できる物質は商品によって異なるが、家庭用品品質表示法により表示が義務づけられている。
浄水器の効果やメリット
浄水器は、水道水に含まれる不純物や水道管内のサビをしっかり除去してくれるため、安全で美味しい水が飲める。カルキ臭も除去するので、水道水独特のイヤなにおいで悩むこともなくなるだろう。水の味がよくなる分、自宅で淹れるコーヒーや紅茶の味も上がるはずだ。
また、残留塩素は、野菜などの食材に含まれるビタミンを10%から30%ほど損失させるといわれている。栄養たっぷりの食材をそのまま美味しく味わうためには、残留塩素を除去する浄水器が欠かせない。
また、残留塩素は、野菜などの食材に含まれるビタミンを10%から30%ほど損失させるといわれている。栄養たっぷりの食材をそのまま美味しく味わうためには、残留塩素を除去する浄水器が欠かせない。
2. 浄水器の種類の選び方

浄水器はいくつかの種類がある。中には、よく知らないタイプの浄水器もあるだろう。ここでは、それぞれの利点や選び方のポイントを説明する。
蛇口一体型
蛇口内部に浄水用の専用カートリッジが内蔵されているタイプ。蛇口と浄水器が一体化しているため、すっきりとした見た目になる。キッチンが広く使えるのもポイントだ。蛇口一体型は、シャワー機能がついていたり、蛇口が伸ばせたりするタイプもある。
蛇口直結型
蛇口に直接取り付けるタイプ。簡単に取り付けられてコンパクトなので、気軽に使いやすい。設置するための工事が必要ない分、引っ越しが多い方や、一人暮らしの方には特に重宝するだろう。価格がリーズナブルなのも嬉しい。
据え置き型
シンクの上に浄水器を設置するタイプ。フィルターが大きいため、ろ過できる水量が多く、水をたっぷり使いたい方にぴったりだ。ろ過能力が高いものが多く、カートリッジの交換期間が1年から2年ほどと長い。また、浄水のほかにアルカリイオン水や軟水を作れるタイプもある。
ポット型
ポットにカートリッジが内蔵されているタイプ。ポットに水道水を注ぐことで浄化される仕組みだ。浄水ポットやピッチャー型浄水器とも呼ばれる。数百mLから3L程度と容量が幅広く、形もスリムタイプや取っ手があるタイプ、横置きできるタイプなどがあるため、好みのものが見つかりやすいだろう。冷蔵庫で保存できるので、いつでも冷たい浄水が飲める。価格が安いのも魅力だ。
3. 浄水器のおすすめの選び方

浄水器そのものの種類で選ぶのもひとつの方法だが、ほかにもおすすめの選び方がある。自分が求めている浄水器を見つけるためにも、これらの選び方はおさえておきたい。
フィルターの種類
水道水をろ過するために使われるフィルターは、種類によって浄水性能や特徴が異なる。
・活性炭
ヤシ殻や石炭などを高温処理したフィルター。無数の細かい穴が残留塩素やカルキ臭などの不純物を吸着して除去する。ほかのろ過方式と組み合わせて使用されることも多い。価格がリーズナブルだが、交換期間は短い。そのため、長期的に見ると高くつきやすい。
・中空糸膜
中空糸と呼ばれる、ストロー状の糸を束ねて作られたフィルター。無数に開いたミクロン単位の穴で、カビや赤サビ、細菌などを除去するが、水に含まれるミネラル成分はそのまま残る。市販されているフィルターの中で一般的なのは、中空糸膜と活性炭を組み合わせたタイプだ。
・逆浸透膜(RO膜)
活性炭や中空糸膜よりさらに小さな穴で、水分子のみを通すフィルター。細菌やサビはもちろん放射性物質まで除去でき、不純物の除去能力が最も高いフィルターとして知られている。ただし、ミネラル成分も一緒に除去するので選ぶ際は気をつけよう。
・活性炭
ヤシ殻や石炭などを高温処理したフィルター。無数の細かい穴が残留塩素やカルキ臭などの不純物を吸着して除去する。ほかのろ過方式と組み合わせて使用されることも多い。価格がリーズナブルだが、交換期間は短い。そのため、長期的に見ると高くつきやすい。
・中空糸膜
中空糸と呼ばれる、ストロー状の糸を束ねて作られたフィルター。無数に開いたミクロン単位の穴で、カビや赤サビ、細菌などを除去するが、水に含まれるミネラル成分はそのまま残る。市販されているフィルターの中で一般的なのは、中空糸膜と活性炭を組み合わせたタイプだ。
・逆浸透膜(RO膜)
活性炭や中空糸膜よりさらに小さな穴で、水分子のみを通すフィルター。細菌やサビはもちろん放射性物質まで除去でき、不純物の除去能力が最も高いフィルターとして知られている。ただし、ミネラル成分も一緒に除去するので選ぶ際は気をつけよう。
取り付け場所や使用目的
浄水器の取り付け場所や水の使用目的によっても選び方は変わってくる。たとえば、シンクが狭い場合やキッチンを少しでも広く使いたい場合は、スペースを取らないポット型や蛇口直結型がよいだろう。蛇口一体型は工事が必要なこともあるが、シンク周りがすっきりする。また、飲み水だけでなく料理用の水としても使うなら、フィルターの大きい据え置き型がおすすめだ。
カートリッジのランニングコスト
水を浄化するためのカートリッジは消耗品なので、定期的な交換が必要だ。そのため、浄水器を購入する際はランニングコストも考えて選ぶ必要がある。本体価格が安くても、交換期間が短ければランニングコストは高くつく。反対に本体価格が高くても、交換期間が長ければランニングコストは安くつくのだ。蛇口直結型やポット型は交換期間が短めだが、据え置き型は長い。
カートリッジの寿命が過ぎたあともそのまま使っていると、不純物を除去する能力が働かない場合がある。身体のためにも、適切な交換時期を守ろう。
カートリッジの寿命が過ぎたあともそのまま使っていると、不純物を除去する能力が働かない場合がある。身体のためにも、適切な交換時期を守ろう。
4. 浄水器の選び方はメーカーの確認も大切

浄水器の選び方として、メーカーが浄水器協会の会員であるかどうかを確認することも大切だ。浄水器協会とは、浄水器の信頼を得るために、製造・販売などをしている業者が集まって活動している団体である。正式名称は「一般社団法人浄水器協会」だ。JIS規格や浄水器協会が定めた基準で浄水器をチェックし、合格した機種に適合マークを付与している。そのため、適合マークがある浄水器は品質が高いといえる。
浄水器協会の会員である代表的なメーカーとしては、三菱ケミカル・クリンスイ、東レ、パナソニック、ダスキンなどが挙げられる。会員であるそのほかのメーカー、詳しい機種を知りたい場合は浄水器協会のホームページを確認しよう。
浄水器協会の会員である代表的なメーカーとしては、三菱ケミカル・クリンスイ、東レ、パナソニック、ダスキンなどが挙げられる。会員であるそのほかのメーカー、詳しい機種を知りたい場合は浄水器協会のホームページを確認しよう。
結論
浄水器は水道水を浄化してくれる。生活に取り入れることで、安全で美味しい水を手軽に使えるという利点がある。ただし、豊富な種類があるため、選び方が重要だ。フィルターの種類や取り付け場所、カートリッジのランニングコストもぜひ確認してほしい。また、メーカーが浄水器協会の会員であるかも重要なポイントだ。上手な選び方で、自分に最適な浄水器を見つけよう。