1. 鉛筆の芯の成分や作り方

鉛筆の芯の主な成分は黒鉛と粘土だ。鉛筆の芯がどのように作られているのか、工場での製造過程を見てみよう。
鉛筆の芯の作り方
- 黒鉛と粘土に水を加えてよく混ぜ、練り合わせる
- 練り合わせたら圧力を加えて、鉛筆の芯の太さになるように芯の原料を押し出す
- 20cmほどの長さに切り揃える
- 切り揃えた芯を乾燥させて、1000℃以上の熱で焼き固める
- 滑らかに書けるようにするために、芯に熱い油をしみ込ませる
- ゆっくりと冷ましたら完成
2. 鉛筆の芯は有害なの?

鉛筆という名前にも主成分の黒鉛にも鉛の字が使われているため、「鉛筆の芯には鉛が使われていて有害なのではないか」と思われがちだ。しかし鉛筆の芯に鉛は使用されていないため有害ではない。
鉛筆の芯の主成分として使われている黒鉛はグラファイトと呼ばれることもある。炭素でできた鉱物で、石炭やダイヤモンドの仲間だ。
鉛筆の芯の主成分として使われている黒鉛はグラファイトと呼ばれることもある。炭素でできた鉱物で、石炭やダイヤモンドの仲間だ。
3. 鉛筆の芯の硬さや濃さの種類

鉛筆の芯にはHBや2Bなど、いくつかの種類がある。どのような違いがあるのだろうか?
鉛筆の芯の種類はどのように分けられているか?
鉛筆の芯の種類はJIS規格で6Bから9Hまでの17種類と定められている。6BからBの6種類とHから9Hの9種類の間にHBとFがあり、鉛筆の芯の硬さや濃さによって分けられている。
Bは黒いを意味するBlackの頭文字、Hは硬いを意味するHardの頭文字だ。BとHの真ん中に位置するFは、ひきしまったを意味するFirmの頭文字を使っている。
鉛筆の芯は柔らかいほど濃く書ける。もっとも濃く書けるのは6Bで、逆にもっとも薄いのは9Hだ。
Bは黒いを意味するBlackの頭文字、Hは硬いを意味するHardの頭文字だ。BとHの真ん中に位置するFは、ひきしまったを意味するFirmの頭文字を使っている。
鉛筆の芯は柔らかいほど濃く書ける。もっとも濃く書けるのは6Bで、逆にもっとも薄いのは9Hだ。
鉛筆の芯の濃さや硬さの差は?
鉛筆の芯の濃さと硬さは、主成分の黒鉛と粘土の割合によって決まっている。黒鉛の割合が高いほど柔らかくて濃い芯になり、粘土の割合が高いほど硬くて薄い芯になる。
一般的に使用されるのは2Bから2Hが多いが、芯が柔らかい3Bから6Bは主にデッサンなどの絵画用に使用される。芯が硬い3Hから7Hは製図で使用されることが多く、8Hと9Hは金属や石材などに筆記するときに使用される。
一般的に使用されるのは2Bから2Hが多いが、芯が柔らかい3Bから6Bは主にデッサンなどの絵画用に使用される。芯が硬い3Hから7Hは製図で使用されることが多く、8Hと9Hは金属や石材などに筆記するときに使用される。
4. 鉛筆の芯だけを再利用してみよう

鉛筆が短くなると書きにくくなり、芯を削るのも苦労する。短くなった鉛筆から芯だけを取り出し、枝や新聞紙を使って鉛筆を手作りすれば再利用できる。
鉛筆から芯を取り出したり、鉛筆を削ったりするときに刃物を使用する場合は、けがをしないように十分に注意しよう。
鉛筆から芯を取り出したり、鉛筆を削ったりするときに刃物を使用する場合は、けがをしないように十分に注意しよう。
鉛筆から芯だけを取り出す方法
鉛筆は2枚の板を貼り合わせて作られているため、水に浸して接着剤を溶かしてから芯を取り出す。
- 容器に鉛筆がすべて浸かる量の水を入れ、鉛筆を沈めて3日間ほど置いておく
- 水から取り出したら鉛筆の後ろ側を見て、木のつなぎ目を探す
- はさみやカッターなどを使って、つなぎ目に合わせて縦に2分割する
- 鉛筆の軸から芯を取り出す
枝を使って鉛筆の芯を再利用した鉛筆を作る方法
- 鉛筆として使える太さで、カッターなどで削ったり切ったりできる硬さの枝を探す
- のこぎりなどで枝の先端を切り落として、鉛筆の長さにする
- 万力で台などに固定し、ハンドドリルで枝の中心からまっすぐに穴をあける(穴の深さや大きさは取り出した鉛筆の芯に合わせる)
- 穴があいたら中にたまった木の粉を取り除く
- 取り出した鉛筆の芯に木工用ボンドをつけて、枝にあけた穴に差し込む。芯が折れないように注意しよう。
完成した鉛筆は鉛筆削りでは削れないため、カッターなどで削って使用する。
新聞紙を使って鉛筆の芯を再利用した鉛筆を作る方法
新聞紙などの紙を使用して鉛筆を手作りする方法はNPO法人ぺパ(※1)のサイトで公開されている。
- 鉛筆の軸に使用したい紙を縦20cm、横60cmの大きさに切る。
- 左右のどちらか一方を端から3~4cmのところで折り曲げる
- 折り曲げた箇所を開き、折れ線に沿ってのり付けする
- のり付けした箇所に下端に揃えて取り出した鉛筆の芯を置く
- 芯を覆うように2.でついた折れ線で再び折りたたんで、芯の周辺にのりを馴染ませる
- 芯を軸に固くしっかりと巻いていく。斜めにならないように注意する
- 途中でのり付けして補強しながら最後まできつく巻き、巻き終わりをのりで留める
- 鉛筆の芯を入れた側をカッターなどで切り落として成形する
完成した鉛筆は太さが合えば鉛筆削りで削れるが、手動の鉛筆削りやカッターなどで削ることが推奨されている。
結論
普段何気なく使っている鉛筆の芯の製造工程や種類の違いを紹介した。鉛筆の芯の主成分は黒鉛と粘土だ。鉛ではないため有害ではない。短くなった鉛筆から芯を取り出せばオリジナルの鉛筆を手作りできる。紹介した作り方を参考にして鉛筆の芯を再利用してみよう。