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本の帯の役割は?価値があるって本当?キレイに保管するアイデアも!

本の帯の役割は?価値があるって本当?キレイに保管するアイデアも!

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年11月12日

本の帯が果たす大切な役割や、捨てるか保管するかといった取り扱い、および意外と知らない本の帯が持つ魅力などについて解説する。キレイな状態のまま保管する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。これまでなんとなく本の帯を捨てていた方も、これからは「とっておこう」という気になるかもしれない。

  

1. 本の帯とはどの部分?各部の名称を覚えよう

帯が付いた本を手に持つ人
そもそも本の帯とはどの部分を指すのか、そのほかの部位の名称とあわせて、ごく基本的なところから簡単に解説しておこう。

本の各部の名称

  • 花布(はなぎれ):本製本(1冊の本にしたもの)の背に貼る布(別称ヘッドバンド)
  • 天と地:本を立てたときに上になる部分が天、下が地
  • 扉:表紙を開い最初のページ(タイトル、著名などが記載されていることが多い)
  • 見返し:表紙と本を接着するための紙で、表紙についている紙を効き紙、表紙についておらず何も書かれていない紙を遊びという
  • 小口:背の反対側(閉じたときにページが見えるほう)
  • 背:小口の反対側(タイトルなどが書かれている部分)
  • カバー:表紙を覆う紙
  • 帯:カバーの一部を覆うように巻かれている紙
一部のみ、かつ文字のみで分かりづらく大変申し訳ないが、本のはこのように細かく分かれており、各部に名称がある。今回のテーマである「本の帯」は、カバーの外側に巻かれた紙のことだ。

2. 本の帯にはどんな役割がある?

本棚に本が並ぶ書店のイメージ
本の帯にはどういった役割があるのかを見ていこう。

本の魅力をPRする役割

本の帯のもっとも重要な役割といえば、その本の魅力をPRすることである。限られたスペースの中に著名人の推薦文や面白いキャッチコピー、映像化のお知らせなどを載せることで購買意欲をかき立てるというわけだ。

本の内容(概要)を伝える役割

実際に本を開かなくても、帯を見るだけで誰が書いたのか、どのような内容なのかなど、その本の内容(概要)が把握できる。文章を載せるだけでなく、本の表紙がより映えるようデザインにすることも大切だ。

本の売れ行きに影響することもある?

本の帯は目に止まりやすく、選ぶときの参考にする方も多い。「ジャケ買い」ならぬ「帯買い」を経験した方もいるのではないだろうか?デザインやキャッチコピーなどが売れ行きに影響することもあるなど、本の帯は非常に重要な役割を果たす存在である。

3. 本の帯はどうしてる?捨てる?保管しておく?

帯のない本を持つ人の手
買った本の帯はどうしているだろうか?

捨てる

  • 読むときや保管するときに邪魔である
  • 折れたり破れたりする
  • 気づくとなくなっている など
こうした理由から、本の帯を捨てる(なくす)という方は多いだろう。もちろん本を買ってしまえば帯の基本的な役割は果たされたことになるため、捨てること自体はまったく問題ない。だが一方で保管しておくという方も意外と多い。

保管しておく

  • 帯も本の一部である
  • 売るときのために
  • そもそも捨てるという選択肢がない
  • とくに必要性は感じないがなんとなく など
保管しておく方はこうした理由が多いようだ。デザインなどが気に入った帯、やや厚手で光沢がある紙で作られた帯などは確かにとっておきたくなるかもしれない。

4. 捨てるのはもったいない?本の帯が持つ「魅力」とは

本棚に並ぶたくさんの本
本の帯は深く考えず捨ててしまう方も多いだろう。あるいは保管しているものの、なんとなくとっておいているだけという方もいるはずだ。そんな方々にぜひ知ってほしい、本の帯の魅力について解説する。

本や帯そのものの価値が高まることがある

希少価値が高い本の帯を保管しておけば、古本屋などで売る際に高値がつくことがある。本の帯だけをコレクションしている方もいるため、帯だけで売買されることもあるほどだ。
また一般的に本は増刷するたびに帯が変わる。初版の頃は注目されていなかったが、年月をかけてベストセラーになった本もあれば、映画やドラマなどの映像化された本もある。そうした本の初版の帯を大切に保管していた場合、のちに大変貴重なものとなる可能性がある。

日本独特の文化である(海外の本には帯がついていない)

我々にとっては当たり前となった本の帯だが、海外の本にはついていないことが多い。それどころか海外ではカバーすらないこともある。カバーや帯のデザインにまでこだわるのは日本ならではであり、中でもとくに本の帯は日本独自の文化といってもよいかもしれない。

限られたスペースに見事に情報が詰まっている

上述したように本の帯には、本を手に取らなくても内容を把握できたり表紙のデザインを際立たせたりなど、その本に興味を持ってもらうための工夫が散りばめられている。物語のあらすじや著名人の推薦文、映像化などの情報が載っているものもある。
じっくり見てみると、限られたわずかなスペースに実にさまざまな情報が詰め込まれていることに気づくだろう(本にもよるが)。見やすいよう、目に止まりやすいようデザイン(レイアウト)された情報はまさに見事といえるのではないだろうか?

5. 本の帯をキレイな状態のまま保管・収納するアイデア5選

本を読む男性
本の帯を保管するためのアイデアを紹介しよう。

買ったときの状態で保管する

アイデアとはいえないが、もっとも自然なのが買ったときの状態、つまりつけっぱなしのまま保管するという方法だ。読むときに邪魔になるなら、読むときだけ外すといったこともできる。ただし本を収納する際や持ち運ぶ際などに破らないよう、気をつける必要がある。

帯をつけたままブックカバーをする

さすがに買ったままの状態は怖いという方は、帯をつけた状態でブックカバーをするとよい。汚れるのも防げるし破れるのも防げる。本を買ったときについてくる茶色などの紙製のブックカバーなら、タイトルなどが見えないため人目を避ける効果もある。逆に本の表紙や背表紙が見えるように保管したい方は、透明のブックカバーがよいだろう。

帯を取り外してクリアファイルなどに収納する

帯をよりキレイな状態で保管したい方は、本から取り外して収納するのがおすすめだ。クリアファイルやプラスチックケースなどに入れて保管しよう。直射日光が当たらない場所、高温多湿にならない場所を選ぶことも大切なので覚えておいてほしい。なお外すことでどの本の帯だったか分からなくなる場合があるため、収納するファイルやケースなどにメモ書きしておくと便利だ。

カバーの内側に帯を巻く

カバーと帯を外し、帯を先に巻いてからカバーをする。これならブックカバーを使わずに、かつ汚れや破れも防ぎつつ保管できる。ただし帯は通常、カバーの上に巻くためカバーよりもやや大きめに作られている。そのため帯を内側にすると微妙に隙間ができる場合がある。外した帯をカバーの内側に巻く際は、本の厚さに合わせて帯を折り直すとよいだろう。

本の帯をしおり(栞)として使う

帯を本に挟んでおけばしおりとして使えるし、よほどのことがない限り破れる心配もない。本を読み終わったときは、そのまま帯を挟んで保管しておけば邪魔にもならないし、本を失くさない限り紛失することもない。

6. 「本の帯」の存在や魅力を改めて見直してみよう

積み上げられた本
やや地味なテーマであったが、本の帯についてその役割や魅力、保管方法などを解説してきた。もしかしたら皆さんも、無意識に本の帯を見て購入を決めたことがあるかもしれない。それくらい(覚えていないくらい)薄い存在かもしれないが、実は大切な役割を担っているとともに、本や帯そのものの価値を高める可能性があるといった魅力を備えている。これを機にぜひ、本の帯を意識的にチェックするようにしてはいかがだろうか?

結論

本を宣伝する役割がある帯には、その本を手に取ってもらうためのさまざまな工夫がなされている。増刷のたびに内容が変わることが多く、中には価値を高めてくれるものもある。もちろん捨てても何ら問題はないが、保管してみようと思った方はぜひ本稿を参考にしていただけると幸いだ。
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  • 公開日:

    2020年10月16日

  • 更新日:

    2021年11月12日

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