1. 無水エタノールと消毒用エタノールの違い

同じエタノールなのに、ドラッグストアなどの販売店では、別の商品のように分けて販売されている。その理由は何だろうか?2種類商品の違いや特徴を見てみよう。
濃度で種類が分類される
無水エタノールも消毒用エタノールも名前の通り、元成分は同じだ。エタノールには3つの種類があり、これらは濃度によって分類される。
濃度の単位と分類基準
エタノールの濃度は「vol%(ボリュームパーセント)」という体積比を示す単位で表す。例えば、20vol%の場合、100ml中に20mlのエタノールが含まれるという意味だ。3種類の分類基準は、無水エタノール(99.5vol%以上)、エタノール(95.1vol%~96.9vol%)、消毒用エタノール(76.9vol%~81.4vol%)である。
ほぼ水を含まない高純度の液体
数値を見ればわかるように、無水エタノールは高純度の液体であり、揮発性が高くすぐに蒸発してしまう特徴がある。純度は下がるが、水を入れて薄めるとすぐに蒸発せず、消毒効果の高い消毒用エタノールとなる。
どんな場所の掃除に使う?
無水エタノールはすぐに蒸発するという揮発性が高い特性があり、水分を嫌う場所の掃除に最適だ。
窓やガラスを拭き上げる時、水を使うと水滴や拭き跡が残ってしまう。そこで、柔らかい布と無水エタノールで窓やガラスを拭き上げれば、すぐに揮発するため、水滴や跡がほとんど残らずキレイに仕上がる。ほかにも、洗剤や水分を使いにくい電子機器の掃除にも適している。キーボードやリモコン、ゲーム機のコントローラーなどもサッと拭き掃除できる。
窓やガラスを拭き上げる時、水を使うと水滴や拭き跡が残ってしまう。そこで、柔らかい布と無水エタノールで窓やガラスを拭き上げれば、すぐに揮発するため、水滴や跡がほとんど残らずキレイに仕上がる。ほかにも、洗剤や水分を使いにくい電子機器の掃除にも適している。キーボードやリモコン、ゲーム機のコントローラーなどもサッと拭き掃除できる。
2. 無水エタノールから消毒用エタノールを作る方法

先ほど述べたとおり、2種類の商品の違いは「濃度」である。そのため、高濃度の無水エタノールに水を入れて薄めることで効果がアップし、消毒用エタノールとして使用できる。
お手製!消毒液の作り方
お手製の消毒用エタノールのレシピを紹介する。
・無水エタノール 80ml
・水 20ml
・スプレーボトルなどの容器
容器は使う前にキレイに洗い、水滴が残らないようにしっかりと乾かしておく。容器に無水エタノールと水を入れて混ぜ合わせれば、お手製の消毒用エタノールの完成だ。作る時の容器をスプレーボトルにしておくと、詰め替える手間なくそのまま使用できる。気になる部分を見つけたら、シュっとスプレーをして手軽に消毒しよう。
・無水エタノール 80ml
・水 20ml
・スプレーボトルなどの容器
容器は使う前にキレイに洗い、水滴が残らないようにしっかりと乾かしておく。容器に無水エタノールと水を入れて混ぜ合わせれば、お手製の消毒用エタノールの完成だ。作る時の容器をスプレーボトルにしておくと、詰め替える手間なくそのまま使用できる。気になる部分を見つけたら、シュっとスプレーをして手軽に消毒しよう。
3. 無水エタノールを消毒用に使う方法

無水エタノール1つで、掃除用や消毒用など複数の用途に使える。次は、水で薄めて作った消毒液の特徴や使い方を紹介する。
洗剤を使いたくない部分にも活躍
消毒用エタノールは蒸発して成分が残らないため、キッチン用品にも使用可能だ。まな板や冷蔵庫内など食品が触れる場所や、小さな子どもやペットがいるリビングの床・机など、洗剤を使いたくない部分にこそおすすめである。
精製水を混ぜて消毒液にも
消毒用エタノールは手先・指先の消毒にも使える。消毒液を作る際に水ではなく精製水を使えば、傷口の消毒なども可能になる。
好みのアロマで消臭スプレーを作る
無水エタノールは水と油の両方に溶けやすい性質があるので、好みのアロマオイルを混ぜて消臭スプレーが作れる。消毒用エタノールの中に、好みの香りのアロマオイルを加え、スプレーボトルに入れよう。衣服やカーテンなどニオイが付きやすい布製のものでも、好きなニオイを楽しみながら消臭できるだろう。
4. 無水エタノールと消毒用エタノールの注意点

無水エタノールも消毒用エタノールも引火性がある。高濃度の無水エタノールは特に引火しやすいため、火気の近くで使わないように注意しよう。また、保管時に温度が上がると引火性が高まるので、直射日光に当たらない場所で保管する。
消毒用エタノールは少量なら直接触れても問題ない。しかし、消毒用エタノールへと加工する前の無水エタノールは刺激が強く、肌荒れの可能性もある。特に目、口、鼻や粘膜には触れないように注意する。
消毒用エタノールは少量なら直接触れても問題ない。しかし、消毒用エタノールへと加工する前の無水エタノールは刺激が強く、肌荒れの可能性もある。特に目、口、鼻や粘膜には触れないように注意する。
結論
無水エタノールも消毒用エタノールも、同じエタノール類だ。消毒でしか使わないならば、市販の消毒用エタノールを購入する方が手間がない。しかし、掃除にも消毒にも使いたいのであれば、用途に合わせて濃度を変えられる無水エタノールがおすすめである。