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冷蔵庫の引っ越し準備は?水抜きのやり方とタイミングまとめ

冷蔵庫の引っ越し準備は?水抜きのやり方とタイミングまとめ

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年7月 5日

冷蔵庫を引っ越し先に運搬する場合、水抜きなどの準備が必要だ。水が漏れると他の家具や家電が濡れる可能性があるので、あらかじめ基礎知識を確認しておこう。この記事では、冷蔵庫の水抜きをするタイミングとやり方を紹介する。引っ越すときの注意点や処分方法、水抜き以外でやっておきたい準備と併せて説明するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 引っ越しの際に必要な冷蔵庫の「水抜き」とは?

まずは引っ越しの前に必要な、冷蔵庫の水抜きについて紹介しよう。知っておきたい基本的な知識を解説する。

冷蔵庫の水抜きとは

冷蔵庫の水抜きとは、内部にたまった水を出すことだ。食材を冷やす冷蔵庫の内部には霜が発生しており、電源を切ると溶けて水になる。溶けた水は蒸発皿という容器に集まる仕組みだ。霜取り機能がついたタイプの冷蔵庫は、一見すると霜がないように見える。だが、内部にある冷却器に霜は付着しているので、引越し前には必ず水抜きをしておこう。

水抜きはなぜ必要?

水抜きをしないまま冷蔵庫を移動させると、溶けた霜が水になって外に漏れ出す。運搬中に水が漏れると、引っ越し作業がスムーズに進まない。さらに他の荷物が濡れたり汚れたりといった可能性も考えられる。家具の変色や家電の故障につながるので注意しよう。引越し当日に慌てないためにも、業者が来る前に水抜きを終わらせておきたい。

水抜きをするのはいつ?

環境によって異なるが、霜が溶けるまでには15時間以上かかることもある。とくに冬場は溶けにくいので、早めに電源を切っておくことが重要だ。遅くても引っ越しの前日まで、しっかりと掃除したいなら2日前までに切っておくことをおすすめする。霜取り機能がない古い冷蔵庫は霜が溶けるまで時間がかかるので、2~3日前までに終わらせておくと安心だ。

2. 引っ越し前日までの準備|冷蔵庫の水抜きはいつやる?

スムーズに引っ越しするために、前日までに終わらせておきたい準備をまとめた。いつ冷蔵庫の水抜きをするのかなど、気になるポイントをチェックしておこう。

冷蔵庫の引越し準備はいつから?

食材を使い切ったり霜取りをしたり、引っ越しにはいろいろな準備が必要だ。すべてをスムーズに終わらせるなら、一週間前から始めておこう。いつ何をするのか計画を立てておけば、引っ越しの直前になって慌てることはない。

食材を使い切る計画を立てる

冷蔵や冷凍が必要な食材は冷蔵庫と一緒に運べない。引っ越し当日までに使い切れるよう、計画を立てて消費しよう。一週間ほど前から買いだめを控えてすぐ食べ切れる分だけを購入する。処分する食材は分別して、ゴミの日に忘れず捨てるようにしてほしい。

どうしても使い切れなかった食材は、保冷剤を入れたクーラーボックスに入れて持っていこう。引っ越し先で冷蔵庫を使えるまで30~40時間ほどかかることがあるので、保冷剤は多めに用意する。傷めたくない高級食材やお酒は、クール便で送るのがおすすめだ。

冷蔵庫を空にしたら掃除をする

使用している最中の冷蔵庫を徹底的に掃除するのは難しい。水抜きのために電源を切ったときなら電気代を気にせず掃除でき、新居に運搬したあとも清潔な状態で使用できる。空にしたら仕切り板や製氷皿を取り外して、庫内をよく絞った布で水拭きしよう。付属品も同様の方法でキレイにする。頑固な汚れには薄めた台所用中性洗剤を活用してほしい。

3. 引っ越し前日までの準備|冷蔵庫の水抜きと霜取りのやり方

冷蔵庫の水抜きについて正しいやり方を解説する。霜取り機能がない機種でやっておきたい霜取りの方法も紹介するので、参考にしてほしい。

冷蔵庫の水抜きのやり方

引っ越しの前日に電源を切ったあと、蒸発皿の水を捨てれば水抜きは完了だ。ドアをあけておけば溶けるのが早くなる。蒸発皿の場所は冷蔵庫によっても違うため、説明書や公式ホームページで確認しておこう。

底にあるタイプはカバーを外して引き出すだけなので簡単だ。蒸発皿が背面にあるタイプなら、冷蔵庫を動かしてから引き出す。また、背面の排水栓から水抜きをするタイプの場合は、ドライバーなどで排水口に穴をあける必要がある。水を受け止める容器の準備も必要だ。

自動製氷機能がついている冷蔵庫なら、電源を切ったときに貯氷箱の氷や給水タンクの水を捨てておこう。製氷皿を取り出せるタイプなら、そちらも併せて捨てる。できない場合は正しい方法を説明書で確認してほしい。

冷蔵庫の霜取りのやり方

自動霜取り機能がついていない機種は自分で霜取りする必要がある。薄い霜なら、溶けるまで待ってからタオルで拭くだけで十分だ。もし引っ越しまでに溶けないようなら、40度くらいのお湯を含ませたタオルを当てよう。

また、プラスチックやゴムのヘラを使ってはがす方法もある。軽く溶けたのを確認してから、ヘラを使ってはがすのがポイントだ。作業中は溶けた霜が流れるので、タオルを敷いておくと床が濡れない。

水抜きや霜取りをする際の注意点

水抜きをするときは、蒸発皿から水がこぼれないように注意しよう。また、蒸発皿が背面にあるタイプなら、冷蔵庫を移動させる必要がある。傾けなければ水抜きができない冷蔵庫もあり、一人で作業するのは大変だ。複数人で作業をするか、引越し業者に相談しておこう。

なお、霜取りにアイスピックやドライバーを使うと傷つけてしまう。金属製のヘラも同様なので使用は避けてほしい。熱で傷む可能性があるので、ドライヤーの使用は避ける。霜取りのあとは水分が残らないように拭き取り、ドアをあけてしっかりと乾燥させてほしい。

水抜きを忘れてしまったときは?

水抜きをしないまま冷蔵庫を運搬すると、水が漏れたり故障したりする可能性が高い。引っ越し業者に運搬を依頼する際は、隠すと深刻なトラブルに発展する可能性があるので、気づいたら早めに相談しておこう。引っ越し業者なら適切な対処法を知っているので、指示にしたがってほしい。

水抜きをしていない冷蔵庫は運搬できない可能性が考えられる。後日に冷蔵庫だけ運ぶことになると、別料金が発生することも。余計なトラブルや別料金の発生を避けるために、前日までに電源を切って水抜きをしよう。

4. 水抜きした冷蔵庫の運び方と引っ越し先での注意点

引っ越し業者に任せるのが一般的だが、冷蔵庫を自力で運びたいという方もいるだろう。正しい梱包方法やスムーズに運ぶコツを紹介する。

冷蔵庫の梱包方法

冷蔵庫を自力で運ぶ場合、安全性を考慮すると冷蔵庫のドアを固定することが大切だ。運んでいる途中で冷蔵庫のドアが開いてしまうと、中のパーツが落ちてしまったり指を挟んでしまったりするケースも考えられる。動きやすい棚板も固定しよう。

ドアを留めるときに使うテープは、養生テープがおすすめだ。サイズが大きな冷蔵庫だと、全体を梱包するのは難しい。運んでいる最中に冷蔵庫に傷がつくのを防ぎたいのであれば、ぶつけやすい冷蔵庫の角部分を紙や布で覆っておくといいだろう。

スムーズに運ぶコツ

冷蔵庫を運搬する場合は必ず2人以上で作業する。サイズが大きな冷蔵庫なら4人以上での運搬も検討しよう。重さは品質表示ラベルで確認できるので、参考にしてほしい。角と角を対角線上に持って慎重に引っ越し作業しよう。

また、冷蔵庫を車に横積みすると、震動でオイルが冷却システムに流れ込むことがある。トラックを用意して、立てた状態で運搬しよう。複数のロープを使って、倒れないように固定してから引っ越すことが重要だ。

引っ越し先では電源をすぐに入れない

新しい冷蔵庫であれば、引越し先ですぐに電源を入れても問題ない。ただし、古いタイプの冷蔵庫の場合、すぐに電源を入れるとオイルが冷却システムに流れこむ可能性がある。故障の原因になるので、1時間ほどたってから電源を入れよう。

また、電源を入れてから庫内が冷えるまでには4~24時間ほどかかる。引っ越しした直後に食材を入れると傷むので注意しよう。十分に冷えたのを確認してから冷蔵庫を使い始めてほしい。

5. 引っ越しで不要になった冷蔵庫の処分方法

引っ越しのとき新居で使わない冷蔵庫は、適切な方法で処分する必要がある。3つの方法と違法業者への注意について解説しよう。

販売店に引き取ってもらう

冷蔵庫は家電リサイクル法(※1)の対象なので、粗大ゴミとして捨てられない。購入した店舗で引き取ってもらうのが正しい方法だ。買い替えるなら購入店に依頼することができる。引越しをしてからあらためて買い替えて、引き取ってもらってもよいだろう。運搬料とリサイクル料がかかるので、引っ越し前に確認しておくのがポイントだ。

家電リサイクルセンターなどに申し込む

販売店がわからない場合は、自治体に引き取ってもらう方法もある。対応の仕方は自治体によって違うので、ホームページや問い合わせで早めに確認しておこう。たとえば、東京都品川区の場合、家電リサイクル受付センターに申し込むことで引き取りにきてもらえる(※2)。

指定引取場所へ持ち込む

一部の自治体では指定引取場所を定めており、自分で持ち込むことができる。他の方法と同じようにリサイクル料金はかかるが、運搬料金は必要ない。ただし、冷蔵庫は非常に重いため、自分で運搬するのが難しいケースもある。サイズが大きな冷蔵庫なら、無理せず家まで引き取りにきてもらった方がよいだろう。

違法業者には絶対に頼まないこと

引っ越しで冷蔵庫を処分したい場合、違法業者に警戒してほしい(※3)。不法投棄されたり高額な処理費用を請求されたりといったケースが確認されている。町中を巡回しているような業者は基本的に無許可だと考えられる。チラシやインターネットの広告を出している業者も同様なので、絶対に利用しないでほしい。

6. 引っ越しに際して冷蔵庫の水抜き以外に必要なことは?

冷蔵庫の水抜き以外にも、やっておきたいことを確認しておこう。引っ越しでのトラブルを避けるために、3つのことを実践してほしい。

洗濯機の水抜きも必要

洗濯機も冷蔵庫と同じように水抜きが必要だ。水道栓を閉めたあとにフタを閉めてから電源を入れる。洗濯をスタートして1分ほどたったら給水ホースから水が抜けるので、電源を切ろう。拭くためのタオルを用意したら、給水ホースや給水栓の継手を外す。

再度電源を入れて脱水運転をし、完了したら洗濯槽内を乾拭きする。排水ホースを外したら、こぼれた水をタオルで拭き取ろう。外したホースやコードは、まとめて洗濯槽の中に入れておけば紛失する心配がない。ただし、詳細な方法はメーカーによって異なるので、あらかじめ確認しておくと安心だ。

石油ストーブの灯油を使い切っておく

冬に引っ越しする場合は、石油ストーブやヒーターの灯油を使い切っておく必要がある。灯油は危険物なので入ったままだと運搬を断られる可能性があり、途中で漏れてしまうことも考えられるだろう。

すべて使い切るか、それができない場合は抜いておく。ポリタンクに残った灯油は、ガソリンスタンドに処理をお願いしてほしい。店舗によっては処理を受け付けていないので、引っ越しに間に合うよう早めに問い合わせよう。

引っ越し業者に確認する

冷蔵庫や洗濯機の水抜き、灯油の使い切り以外で、引越し業者に何をすべきか確認する。疑問があるなら先に聞いておこう。早めに問い合わせをしておけば、当日のトラブルを避けられる。

また、有料オプションサービスで、不用品の買取やハウスクリーニングをしている業者もある。利用を検討しているなら、あらかじめ料金やサービスの範囲を確認しておくとよいだろう。

結論

冷蔵庫を引っ越しで運搬するなら準備が必要だ。一週間前から食材を使い切る計画をたてておき、前日までに水抜きのため電源を切っておく。空になったらキレイに掃除をして、古い冷蔵庫であれば霜取りをしよう。また、自分で引っ越しをしたり処分したりするなら、正しい方法について確認しておきたい。洗濯機の水抜きをする、灯油を使い切るなど、その他にやるべきこともチェックしておこう。

(参考文献)
※1:経済産業省「あなたの家電処理の仕方は間違っている?」
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden_recycle/fukyu_special/

※2:品川区「家電製品は適切にリサイクルしましょう」
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kankyo/kankyo-gomi/kankyo-gomi-recycle/hpg000010542.html

※3:環境省「いらなくなった家電製品は正しくリユース・リサイクル!」
https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html
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  • 公開日:

    2020年11月11日

  • 更新日:

    2021年7月 5日

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