1. 土間キッチンとは?

土間キッチンとは、昔ながらの日本家屋にある「土間」に作られたキッチンを指す。そもそも土間は、室内にありつつも土足で入れる場所のことで、玄関と居室をつなぐスペースだった。土間は、昔から炊事場として使われていた。そのほかには収穫した野菜を保管したり、農具や漁具を収納したりしていたのだ。
時代の変化につれ、土間の本来の使い方は次第に見られなくなったが、最近は再び土間をキッチンとして利用するケースも増えてきた。その理由は「土間とキッチンの相性がいいため」といえる。詳しい理由は次の章で解説しよう。
時代の変化につれ、土間の本来の使い方は次第に見られなくなったが、最近は再び土間をキッチンとして利用するケースも増えてきた。その理由は「土間とキッチンの相性がいいため」といえる。詳しい理由は次の章で解説しよう。
2. 土間キッチンのメリットやデメリット

土間とキッチンは相性がいいと説明したが、土間をキッチンにすることでどういったメリットがあるのだろうか。デメリットも併せて紹介するので、家に土間キッチンを取り入れようか悩んでいる方は参考にしてほしい。
メリット1.水や汚れに強い
土間の最大のメリットは、水や汚れに強い点だろう。キッチンの床には水や油汚れが跳ねやすいが、土間は床を水で流してモップがけすれば掃除できるため、お手入れが非常に簡単にある。
メリット2.食材を運び入れやすい
土間には土足で出入りできるため、重い買い物袋や外で収穫した野菜などを運び入れやすい。土がついたり雨で濡れたりした野菜も、床を汚すのを気にせず置けるだろう。
メリット3.ホームパーティーに向いている
土間キッチンを庭やテラスとつなげれば、ホームパーティーに最適な空間になる。部屋に上がるよりもハードルが低いため、来客も気兼ねなく入りやすく、庭でバーベキューをする際も行き来しやすい。
デメリット1.底冷えしやすい
土間は地面に近いため底冷えしやすく、冬は寒くなる。寒さの厳しい地域では、土間をキッチンにするのは向かないおそれもある。寒さ対策をしっかりと行いたい。
デメリット2.土やホコリが入りやすい
土足での出入りが多くなる分、キッチン内に土やホコリが入りやすくなるのもデメリットだ。こまめに掃除できるよう、すぐ手に取れる掃除用具を準備しておこう。
3. 土間キッチンで失敗しないためには?

土間キッチンを作る際に失敗しないためには、ぜひ押さえておきたいコツがある。快適にキッチンを使うためにも、新築やリフォームの打ち合わせ時に、以下のポイントを業者とじっくり相談してほしい。
床材の選び方
土間キッチンを作るうえで重要なのが、どの床材を選ぶかだ。デザイン、お手入れのしやすさ、費用の3点を考え、ぴったりな床材を見つけよう。
コンクリートやモルタルはお手入れしやすく安価だが、冬場は底冷えしやすい。デザイン性を重視するなら大理石もいいが、お手入れしにくいうえ費用が高くつく傾向も。タイルはデザインの種類も豊富で、大理石よりも費用が安くおすすめだ。
コンクリートやモルタルはお手入れしやすく安価だが、冬場は底冷えしやすい。デザイン性を重視するなら大理石もいいが、お手入れしにくいうえ費用が高くつく傾向も。タイルはデザインの種類も豊富で、大理石よりも費用が安くおすすめだ。
寒さ対策をする
土間キッチンのデメリットである寒さをカバーするために、床暖房をつける、断熱効果のある床材を使用する、ドアをつけて仕切るといった対策をしよう。
4. 真似したくなる土間キッチンのおしゃれな建築事例

最後に、真似したくなる土間キッチンのオシャレな建築事例を紹介する。新築やリフォームで土間キッチンを取り入れたい方は、事例を参考にアイデアをふくらませてほしい。
天窓&吹き抜けで明るく
土間キッチンの上を吹き抜けにし、天窓から太陽の光が入り込む明るい空間にするアイデアだ。明るくなるだけでなく、底冷えしがちな土間キッチンも日光でポカポカになりやすい。
奥に座敷を作ってカフェ風に
土間キッチンの奥に座敷を作り、テーブルを置いてカフェ風にするのもいい。土間キッチンとつながる空間にすることで、キッチンを中心にふれあいのスペースができるだろう。
薪ストーブを置いてオシャレに暖かく
底冷えしやすい土間に薪ストーブを置くと、暖かいだけでなくオーブン料理にも役立つ。薪ストーブを使うと木くずや灰が落ちやすいが、土間なら水で流すだけでサッと掃除できるのも魅力だ。
結論
土間といえば昔の日本家屋に見られるイメージが強く、「古い」という印象を持つ方もいるかもしれない。しかし、現在の土間はオシャレで機能的な面も多く、その利便性からキッチンに取り入れられることもある。紹介したアイデアを参考に、お気に入りの土間キッチンを作ろう。