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住宅用火災警報器とは?設置の目的や取り付けと点検方法を解説

住宅用火災警報器とは?設置の目的や取り付けと点検方法を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年1月14日

住宅用火災警報器は、いざ火災が発生したときに人間の五感よりもいち早く情報をキャッチして知らせてくれる頼もしい存在だ。特に就寝時は火災に気付けず亡くなる方が多いので、義務に関わらず、眠っている間の身を守る手段として設置することが大切だ。そこでこの記事では、住宅用火災警報器とは何か、設置の目的や取り付けおよび点検方法を解説する。

  

1. 住宅には火災警報器の設置が義務づけられている!?

住宅用火災警報器とは何か、また設置すべき理由について解説する。

住宅用火災警報器とは

火災が発生したとき、炎や煙を見たり焦げ臭いにおいを感じたりと、自らの感覚によって火災だと気付く方がほとんどのはずだ。住宅用火災警報器は、家庭内で生じた火災に人間の五感よりもいち早く反応し、危険を知らせるための装置である。

主に煙式と熱式の2通りがあり、火災による煙や熱を感知して警報音で知らせる仕組みだ。また目や耳の不自由な方、高齢者の方には音に加え光も出る補助警報装置の設置をおすすめする。設置場所は天井もしくは壁面となり、設置も容易である。

火災警報器を設置すべき理由

住宅火災で死亡するケースの多くは「逃げ遅れ」が原因だとされている。とくに就寝時に亡くなる危険性が高く、深夜の火災発生件数は日中の約3分の1であるにも関わらず、死者数は深夜の時間帯のほうが日中に比べてなんと約2倍も多い(※1)。そのため、寝ているときに火災に気付き身の安全を確保できるように、「寝室」及び「寝室がある階の階段」への住宅用火災警報器の設置が義務付けられている。

総務省消防庁の統計データ(※2)では、住宅用火災警報器を取り付けている場合、取り付けていないケースに比べて死者数や焼損床面積が半減するという報告が上がっており、その有用性がお分かりいただけけるはずだ。

2. 火災警報器の設置基準と取り付け方法をチェック

火災警報器の設置基準と取り付け方法を解説する。

住宅用火災警報器の設置基準

住宅用火災警報器は原則、各市町村の火災予防条例で規定された所定の場所や部屋に設置する必要がある。ただし全国共通のルールとして、寝室および寝室がある階の階段には煙式を設置しなければならない点を覚えておこう。なお、浴室、納戸、トイレ、洗面所などは義務化の対象外となる。

居室や台所といった寝室以外の場所に関しては市町村条例によって設置基準設が異なっており、詳細は各市町村の所轄消防署で確認できる。しかし仮に台所が住宅用火災警報器の設置義務化の対象になっていない場合でも、万が一の事態に備えて台所にも煙式の火災警報器の設置をおすすめする。

住宅用火災警報器の煙式・熱式の違い

住宅用火災警報器は、「煙式(光電式)」と「熱式(定温式)」の2種類があり、火災に対する反応の速さに違いがある。煙式は火災の初期に発生する煙を素早く感知できるので、被害の拡大を最小限に抑えることが可能だ。そのため、特別な理由がない場合は煙式を設置するのが基本とされている。

一方で熱式は、煙ではなく上昇する熱を感知するタイプの火災警報器である。炎が蔓延してから反応したのでは手遅れになる恐れもあるので、適応エリアは大量の湯気や煙が出る恐れがある台所に限定される。なお、調理中の煙やタバコの煙程度では作動しない。ちなみに東京消防庁では台所にも煙式の取り付けを推奨しており(※3)、商品を選ぶ際はこの点も参考にしてみてほしい。

住宅用火災警報器の取り付け方法(天井・壁面)

住宅用火災警報器は「天井」または「壁面」の2通りの取り付け方法がある。いずれの方法でも、煙や熱を瞬時にキャッチできる場所に設置することがポイントだ。

「天井に取り付ける」場合は、壁または梁から火災警報器の中心まで、煙式は60㎝以上、熱式は40㎝以上離す。感知の妨げにならないように、照明機器などの熱源からできるだけ離して設置することが大切だ。

「壁面に取り付ける」場合は、天井から火災警報器の中心まで15~50㎝の範囲で設置する。また、台所などで火災ではないのに警報器が頻繁に反応してしまう場合は、取り付け位置を湯気や煙が直接当たらない場所に変更してみてほしい。

3. 住宅用火災警報器のアフターケアと点検時の注意点

住宅用火災警報器は設置するだけでなく、日頃からアフターケアをして正常に稼働できる状態にしておかなければならない。詳しい点検方法は以下の通りだ。

住宅用火災警報器の点検方法

・外観を点検する
熱感知部および煙感知部がホコリなどで汚れていないか確認する。1年に1回以上を目安に点検しよう。

・機能を点検する
  • 「警報停止・テスト」 ボタンを約3秒押す
  • 操作音が「正常」 と鳴ればOK

誤動作の対処法

誤作動には主に2通りのケースが考えられる。

・電池切れの場合
住宅用火災警報器に使用される専用リチウム電池は市販品ではない。電池切れの場合は販売店に相談し、新しい電池に交換するか新品を購入しよう。また、住宅用火災警報器は劣化による感知機能の衰えを懸念して、購入後10年を目安に交換することが推奨されている。

・機器異常
警報器の感度が劣化している恐れがあるので、すみやかに製品を交換しよう。

結論

万が一、火災が発生した際に警報音で危険を知らせてくれる住宅用火災警報器。人間の五感では気付くことのできない初期段階の火災に反応でき、炎の蔓延を抑えることが期待できる安全装置である。所定の場所に設置することに加え、定期点検および定期交換をすることで家族や家を火災の被害から守ってほしい。
参考文献
(※1)SECOM株式会社「住宅用火災警報器はどこに設置するの?」https://www.secom.co.jp/jukeiki/place.html
(※2)総務省消防庁「火災死者の約7割は住宅で発生!」https://www.fdma.go.jp/relocation/html/life/juukei.html
(※3)東京消防庁「住宅用火災警報器はどこに付けるの?」https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/jyuukeiki/p1_3.html
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  • 公開日:

    2020年12月15日

  • 更新日:

    2022年1月14日

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