1. 歯ブラシキャップは衛生的なの?

歯ブラシを汚れから守るための歯ブラシキャップ。当然、衛生的だと思い込んでしまうが、実は歯ブラシの雑菌を増やしてしまっている可能性がある。そのほかにも、間違った歯ブラシの保管方法をしていると衛生的とはいえない状態になってしまう。間違った保管方法とは、どういった状態なのだろうか。
濡れたままの歯ブラシにキャップをする
歯を磨いたあと、すぐに歯ブラシキャップをすると水分が蒸発しにくくなり、キャップの中が蒸れた状態になってしまう。雑菌は多湿という条件があることで爆発的に増殖する。汚れから守るための歯ブラシキャップが逆に不衛生の原因を作ってしまうのだ。
ほかの歯ブラシとの接触
よくあるのが、ひとつのコップのなかに家族の歯ブラシを立てて保管してしまうことだ。コップの中でお互いの歯ブラシの毛先が少しでも触れてしまうと、歯周病菌や虫歯菌が移ってしまう危険性がある。
歯ブラシの交換をしていない
歯ブラシは使っていくうちにどうしても雑菌が付着する。その雑菌は徐々に増えていくので歯ブラシを交換することが大切だ。交換時期は人によって差があるが、およそ1カ月に1回を目安にして歯ブラシの交換をするように心がけよう。
2. 歯ブラシキャップを使うときの注意点

歯ブラシキャップを使う場合、衛生面でいくつかの注意点がある。
キャップをする前に歯ブラシはしっかりと洗い流す
歯磨きを終えたあとは、水で汚れを洗い流すことが一般的だ。その場合、注意したいのがブラシの根元までしっかりと洗い流すこと。また、歯ブラシを洗い流す場合には、溜めた水で汚れを落とすのではなく流水で洗い流すことが大切だ。とくに毛先の細い歯ブラシを使っている場合には、細かな汚れが残りやすいので入念に洗い流そう。
歯ブラシはよく乾かしてからキャップする
歯ブラシには、雑菌の栄養分となる歯垢や歯磨き粉の残りカスなどがあり、それに水分が加わることでさらに増殖が活発になる。歯ブラシキャップをする前に、歯ブラシを必ずよく乾かすことが細菌の増殖を抑えるために必要なことだ。
歯ブラシキャップをしたまま湿度の高い場所に保管しない
歯ブラシキャップは、汚れからはブラシを守ってくれるが、決して通気性のよいものではない。そのため、キャップをしたまま湿度の高いお風呂場や洗面所に保管しておくと雑菌の繁殖の原因となってしまう。湿度の高い場所では、あえてキャップを外した方が安心だ。
除菌できるキャップも
歯ブラシを除菌できるキャップも販売されている。MEDIKから発売されている「歯ブラシ除菌キャップ」は、UV-C LEDを搭載しており、深紫外線の光照射によって雑菌を除菌してくれる。歯ブラシに付着した雑菌を99.9%除菌できる優れものだ。1回の充電で約1カ月使えるという点でも便利だ。
3. 歯ブラシキャップの代用になるものは?

歯ブラシを保管するためのグッズはいろいろある。自分でも簡単に作ることができるので、トライしてみよう。身近なペットボトルのキャップを代用とした歯ブラシキャップの作り方を紹介しよう。
簡単!ペットボトルのキャップで歯ブラシキャップを作ろう
準備するものは「ペットボトルのキャップ」「カッター」「軍手」「両面テープ付きマジックテープ」だけだ。1本1本の歯ブラシを離して保管できるので、雑菌がほかの歯ブラシに付着することはない。さらに、オープン仕様なので歯ブラシの水分も蒸発しやすくなっている。
<作り方>
<作り方>
- ペットボトルのキャップのフチに歯ブラシのネックと同じ幅の切れ込みを入れる。
- 切れ込みと切れ込みの間を取り除く。ケガをしないように慎重に作業しよう。
- ペットボトルのキャップの上部にマジックテープの片面を貼る。もう一方の片面を歯ブラシを収納したい場所に貼る。
- キャップの切れ込みが下になるようにマジックテープを貼り合わせれば完成だ。
結論
歯磨きしたあとの歯ブラシには、想像以上の雑菌が付着しているといわれている。その状態で歯ブラシキャップをするとかえって衛生的に問題がでるかもしれない。歯ブラシキャップを利用するときには、必ず歯ブラシを乾燥させてから付けるようにしよう。除菌できるキャップもあるので、試してみる価値はありそうだ。