1. キャンプ用ストーブの種類
キャンプ用ストーブは主に薪ストーブ・石油ストーブ・ガスストーブ・電気ストーブの4種類ある。どのタイプも冬キャンプを快適に過ごすうえで役立つものだが、それぞれ特徴が異なるのだ。自分に適したものはどれか考えてみよう。
薪ストーブ
薪ストーブは、薪を燃やして暖を取るタイプのストーブだ。4種類の中で最も火力が強く、広範囲を温められる。大人数でのキャンプにぴったりだろう。炎のゆらぎを見てリラックスできるのもよい。
着火や組み立てなどが難しいため、キャンプに慣れていない方にはあまり向いていない。また、燃料となる薪は自宅から持っていくと荷物がかなり多くなってしまう。使用するときは、キャンプ場で薪や燃料になるものが調達できるか確認しておくことも重要だ。
着火や組み立てなどが難しいため、キャンプに慣れていない方にはあまり向いていない。また、燃料となる薪は自宅から持っていくと荷物がかなり多くなってしまう。使用するときは、キャンプ場で薪や燃料になるものが調達できるか確認しておくことも重要だ。
石油ストーブ
石油ストーブは灯油を使って暖を取るタイプのストーブである。広範囲を温められるだけでなく、燃料費が安く済むのも魅力的だ。サイズが大きいものが多いため、商品によっては天板の上で湯を沸かしたり、調理したりできる。
灯油はにおいがきついので、移動中にこぼれないよう注意しよう。
灯油はにおいがきついので、移動中にこぼれないよう注意しよう。
ガスストーブ
軽くてコンパクトなものが多いガスストーブ。燃料は「カセットボンベ」とも呼ばれるCB缶や、アウトドアで使うことを目的としているOD缶を使う。薪ストーブや石油ストーブよりも火力は弱いが、持ち運びに便利だ。
ソロキャンプや少人数でのキャンプに向いているといえる。
ソロキャンプや少人数でのキャンプに向いているといえる。
電気ストーブ
電気を使って暖を取るタイプのストーブだ。火を使わないため一酸化炭素中毒の危険性がなく、火事になる可能性も低い。手頃な価格で購入できるものが多いので、キャンプを初めてする方や子どもとのキャンプを楽しむ方にちょうどいい。
ただし、電気ストーブは電源が必須となる。電源が使えるキャンプ場もしくはポータブル電源を用意する必要があるのだ。
ただし、電気ストーブは電源が必須となる。電源が使えるキャンプ場もしくはポータブル電源を用意する必要があるのだ。
2. キャンプ用ストーブの上手な選び方
キャンプ用のストーブを選ぶ際は、どの種類にするかだけでなく、いくつかのポイントを見極めるのも重要である。実際にキャンプへ行ったときのことを想像しながら、以下のポイントを考えてほしい。
持ち運びやすさ
大きいサイズ、または重量のあるストーブだと持ち運びが大変になる。駐車場からキャンプ場までの距離が遠い場合は、すべての荷物を運ぶだけでもかなりの体力が奪われることが予想されるだろう。
そのため、本体のサイズや重量、燃料の必要量などを総合的に判断して選んでほしい。小型のストーブや、コンパクトに収納できるストーブは持ち運びやすいといえる。
そのため、本体のサイズや重量、燃料の必要量などを総合的に判断して選んでほしい。小型のストーブや、コンパクトに収納できるストーブは持ち運びやすいといえる。
安全機能の有無
キャンプ用のストーブは火を使うものがほとんどなので、安全機能の有無は重要である。テント内で使うのならなおさらだ。
転倒時に自動的に消火してくれる機能や、不完全燃焼を防ぐ機能が付いている商品がおすすめだ。そのほか、燃料の種類に適した安全機能があるとより安全に使える。子どものいるご家庭、またはキャンプに慣れていない方は、安全機能があることで万が一のときも冷静に行動しやすいだろう。
転倒時に自動的に消火してくれる機能や、不完全燃焼を防ぐ機能が付いている商品がおすすめだ。そのほか、燃料の種類に適した安全機能があるとより安全に使える。子どものいるご家庭、またはキャンプに慣れていない方は、安全機能があることで万が一のときも冷静に行動しやすいだろう。
コスパ
コスパを考える際は、ストーブ本体のコストだけでなく、燃料にかかるコストも一緒に考えよう。本体を安く購入できても、燃料が高ければコスパが悪くなってしまうからだ。
一般的には、灯油を使う石油ストーブがコスパがよいといえる。薪ストーブや電気ストーブの場合、キャンプ場で燃料・電源を確保できるのであればコストをぐんと抑えられる。そしてガスストーブならば、燃料の燃焼時間に注目しよう。
一般的には、灯油を使う石油ストーブがコスパがよいといえる。薪ストーブや電気ストーブの場合、キャンプ場で燃料・電源を確保できるのであればコストをぐんと抑えられる。そしてガスストーブならば、燃料の燃焼時間に注目しよう。
使用人数
使用人数によってキャンプ用のストーブを選ぶのもひとつの方法だ。
ストーブによって大きさや火力が異なる。ソロキャンプの場合はなるべくコンパクトなタイプを選ぶのが望ましい。反対に、大人数でのキャンプであれば、多少サイズが大きくても火力を優先した方がよいだろう。調理ができるとなお便利である。
ストーブによって大きさや火力が異なる。ソロキャンプの場合はなるべくコンパクトなタイプを選ぶのが望ましい。反対に、大人数でのキャンプであれば、多少サイズが大きくても火力を優先した方がよいだろう。調理ができるとなお便利である。
3. キャンプ用ストーブの使い方の注意点
冬キャンプに欠かせないストーブだが、使う際は以下の2点に注意してほしい。自分や身の回りの方を守ることにもつながる。
テント内で使うときは換気する
テント内でストーブを使うときは、換気することを忘れてはいけない。一酸化炭素中毒になる恐れがあるからだ。
ストーブなどの暖房器具は空気中の酸素を使って燃焼させ、空間を暖かくしている。室内を閉め切った状態で使い続けていると、空気中の酸素が不足して不完全燃焼が進み、一酸化炭素が増加するのだ。
一酸化炭素中毒になると、頭痛やめまいなどの症状が表れ、最悪の場合は生命にかかわることもある。キャンプ時は寒いからといって閉め切るのではなく、こまめに換気しよう。
ストーブなどの暖房器具は空気中の酸素を使って燃焼させ、空間を暖かくしている。室内を閉め切った状態で使い続けていると、空気中の酸素が不足して不完全燃焼が進み、一酸化炭素が増加するのだ。
一酸化炭素中毒になると、頭痛やめまいなどの症状が表れ、最悪の場合は生命にかかわることもある。キャンプ時は寒いからといって閉め切るのではなく、こまめに換気しよう。
ストーブ周りに燃えやすいものを置かない
ストーブ本体は非常に熱くなりやすい。テントの生地近くにストーブを設置している、または燃えやすいものを近くに置いていると、火が燃え移って火事になる恐れがあるのだ。キャンプをするときは、基本的にストーブ周りにものを置かないよう気を付けてほしい。
ガス缶をストーブの周りに置いておくのも危険である。温度が上がることで内部の圧力が上昇し、爆発する恐れがあるからだ。
ガス缶をストーブの周りに置いておくのも危険である。温度が上がることで内部の圧力が上昇し、爆発する恐れがあるからだ。
4. キャンプ用ストーブのおすすめ4選
キャンプ用のストーブはさまざまな種類があるため「結局どれを選べばいいのか分からない」と悩む方も多いだろう。ここでは、厳選したおすすめ商品を4つ紹介する。
ホンマ製作所「黒耐熱窓付時計型薪ストーブ」
この薪ストーブは、正面にあるガラス窓から炎を眺められる。キャンプを楽しみつつ、炎のゆらぎを楽しむこともできるのだ。暖房面積は10~15坪、重さは6.7kgである。
天板に鍋ややかんを置いて調理したり、羽釜で米も炊けたりする。さまざまな料理を楽しみたい方にはとくにぴったりだ。
天板に鍋ややかんを置いて調理したり、羽釜で米も炊けたりする。さまざまな料理を楽しみたい方にはとくにぴったりだ。
トヨトミ「対流形石油ストーブ レインボー」
サイズが幅38.8×奥行き38.8×高さ47.5cm、重さが6.2kgの石油ストーブだ。特殊なガラスコーティングによって炎の輪が七色に輝くのが特徴的で、過去にはグッドデザイン賞も受賞している。
約40Wの明るさがあるため、暖房器具として活用するのはもちろん、明かりとしても十分活躍するだろう。
約40Wの明るさがあるため、暖房器具として活用するのはもちろん、明かりとしても十分活躍するだろう。
イワタニ「カセットガス ストーブ マイ暖」
CB缶に対応しているガスストーブだ。幅31.2×奥行き22.2×高さ29cmと非常にコンパクトサイズで、重さも約2.6kgと軽量である。
不完全燃焼防止装置・圧力感知安全装置・転倒時消火装置・立消え安全装置の4つの安全装置が付いている。キャンプの準備に慣れていない方や、安全機能を重視したい方におすすめだ。
不完全燃焼防止装置・圧力感知安全装置・転倒時消火装置・立消え安全装置の4つの安全装置が付いている。キャンプの準備に慣れていない方や、安全機能を重視したい方におすすめだ。
山善「遠赤外線電気ストーブ」
この電気ストーブは、遠赤外線効果で温まれるだけでなく、乾燥をやわらげる加湿機能も付いている。キャンプはもちろんご自宅でも使いやすい商品なのだ。
ほかにも、ストーブが倒れると自動的に電源がオフになる機能や、水がなくなると自動的にスチームがオフになる空焚き防止機能がある。サイズは幅36.5×奥行き16×高さ45cmで、重さは2.5kgだ。
ほかにも、ストーブが倒れると自動的に電源がオフになる機能や、水がなくなると自動的にスチームがオフになる空焚き防止機能がある。サイズは幅36.5×奥行き16×高さ45cmで、重さは2.5kgだ。
結論
キャンプ用のストーブを選ぶ際は、持ち運びやすさや安全機能の有無、コスパなどを総合的に考えよう。自分に適したストーブを見つけたいのなら、種類別の特徴も把握しておくことが重要である。また、キャンプで使う際はこまめに換気を行い、周りに燃えやすいものを置かないよう注意してほしい。どのキャンプ用ストーブを購入すればいいか迷ったら、今回紹介した商品を検討してはいかがだろうか。