1. 暖房と扇風機を併用するメリットは?
扇風機と聞けば夏のイメージがあるが、冬場の暖房にも役立つアイテムである。まずは暖房と扇風機を併用することで、どんなメリットがあるのかを解説する。
室内全体を暖められる
暖房だけだと広い部屋全体を暖めることは難しい。それは部屋にある暖かい空気が循環されないことにより、偏ってしまうから。暖かい空気は上、冷たい空気は下にいく性質があるので、扇風機の風で天井に溜まった暖かい空気を循環させる。そうすれば暖かい空気と冷たい空気が混ざり、部屋全体を均一に暖められるのだ。
結露の防止
室内と外の温度差で窓につく結露。放っておくとカビの発生にもつながり厄介だ。結露は窓に空気中の水分が付着することによって発生する。防止するにはその水分が付着しないようにすることが大切。そこで扇風機が役立つのである。扇風機の風が窓に水分が付着するのを防いでくれる。一番効果的なのは、扇風機を風を窓に向けて当てることだ。
洗濯物の乾燥に役立つ
冬に多くなる洗濯物の部屋干し、その乾燥に役立つのが扇風機だ。洗濯物の乾燥に必要なことは、風通しの良い場所に干すこと。暖房だけだと一方の向きからしか風が当たらず、乾きにくかったり、乾きにムラがあったりするのではないだろうか。扇風機を使うことで多方向から風を送ることができ、洗濯物が乾きやすくなるのだ。部屋干しをする際は、扇風機も併用しよう。
電気代の節約にも
寒いからと暖房の温度を上げたり、暑くなって下げたりとこまめに設定温度を変えてはいないだろうか。実は、暖房は設定温度に達するまでの間が一番電力を消費するといわれている。逆に温度が一定だと、そこまで電力は消費しないとされている。扇風機で天井に溜まった空気を循環させると、部屋の温度が均一になり体感温度が上がる。暖房の設定温度を変えずに効率よく体感温度を上げることができるので、電気代も抑えられるのだ。
2. 暖房と扇風機を併用するときの置き方は?
暖房と扇風機を併用したときのメリットを解説してきたが、扇風機の置き方を間違えると効果が十分に得られないことも。次に扇風機の置き方について解説する。
エアコンの場合
扇風機の置き方は暖房器具によって変わってくる。まずはエアコンの場合を解説していく。エアコンの場合は、エアコンの下あたりに扇風機を置き、エアコンが設置されている壁面に向けて風を送るようにしよう。
ファンヒーターの場合
次にファンヒーターの場合は、ファンヒーターから遠い反対の壁側に置き、壁からは1メートル離れた場所に置くとよい。そのとき間違えないでほしいのが、ファンヒーターに向けてではなく、壁面に向けて風を送ることだ。
石油ストーブの場合
そして石油ストーブの場合は、扇風機を石油ストーブの対角線上に置き、扇風機から近い壁面の上方に向けて風を送るようにしよう。
風を送る向きも大切
どの暖房器具でも、風を送る向きは壁面の上方向である。こうすることで壁をつたって風は上に行き、上に溜まっていた暖かい空気と混ざり、部屋全体に行き渡ることで部屋が均一に暖められるのだ。
首振り機能を使おう
風を上方向に送ることとプラスして、首振り機能を使うことをおすすめしたい。首振りはほとんどの扇風機に付いている機能である。首振り機能を使えば、広範囲に風を送ることができ、暖かい空気をより効果的に部屋に行き渡らすことができる。
3. 扇風機で暖房の空気を隣の部屋に届けることはできる?
隣の部屋も暖めたいけど暖房が1台しかない。そんな場合でも暖房と扇風機を併用すれば、隣の部屋を暖めることができる。暖房の風が届かない分を扇風機で補うのだ。扇風機の風で暖かい空気を拡散させながら隣の部屋に送り込み、2つの部屋の温度を均一にしていくのが有効である。扇風機の置き方を工夫して、効率よく部屋の空気を循環させよう。
結論
暖房をつけているのに寒さを感じてしまうのは、暖かい空気が上に逃げてしまっているから。その空気を循環させるために扇風機が有効なのだ。扇風機で効率よく空気を循環させるには置く場所や向きも重要になってくる。部屋の大きさや間取りに合わせて、最適な場所に設置しよう。押入れに扇風機が眠っている方はもったいない、すぐに取り出して活用しよう。