1. 建国記念日とは?「建国記念の日」とは意味が違う!
建国記念日と建国記念の日には明確な違いがある。建国記念日とはどういう意味があるのか、建国記念の日と併せて紹介しよう。
建国記念日とは
建国記念日とは「建国したその日」という意味だ。世界中の多くの国では、建国記念日に該当する日が定められている。旧植民地国の独立記念日や共和国創立記念日、革命記念日など、詳しい内容は国によって異なるので気になる方は調べてみよう。
建国記念の日とは
建国記念の日は「建国したことを祝う日」という意味がある。日本における国民の祝日の1つだが、建国記念日とは明確な違いがあるので注意しよう。国民の祝日に関する法律を紹介した内閣府のホームページ(※1)を見ても、建国記念の日は「建国した日を祝う」とは書かれていない。「の」を省略して使っている方もいるが、正式な名称は建国記念の日だ。
2. 「建国記念の日」の起源と歴史とは?
国民の祝日である建国記念の日とはどのような日なのか、より詳しい意味を説明しよう。起源と歴史を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。
建国記念の日の起源は「神武天皇の即位の日」とされている
建国記念日の由来となったのは、初代天皇の神武天皇が即位したとされる日だ。即位したとされる日付は日本書紀の記述がもとで、神武天皇が存在したとする確証がないため建国記念「の」日とされている。明確な起源が分からなかったなどさまざまな理由から、建国したその日を祝う建国記念日ではなく、建国したことを祝う建国記念の日となったわけだ。
建国記念の日が制定される以前は「紀元節」と呼ばれていた
明治時代に、神武天皇が即位したとされる日を旧暦から新暦に換算。建国を祝う2月11日が「紀元節」という祝日になった。しかし、戦後は天皇による団結を懸念したGHQによって紀元節が廃止される。その後、建国記念日を再び制定しようという動きが活発になり、日本の建国をお祝いするという意味合いで、建国記念の日が定められた。
3. 日本の「建国記念の日」はいつ?
では日本での建国記念の日とはいつなのだろうか。日にちやどのように過ごすべき日なのかを併せて説明する。
建国記念の日は2月11日
国民の祝日に関する法律第2条では、建国記念日の日を2月11日(※1)と定めている。これは紀元節と呼ばれたころから変わっていない。国民の祝日なので一般的には休日だが、日曜日と重なったときは最も近い平日が振替休日になる。
どんなことをして過ごす日?
建国記念の日とは、建国をしのび国を愛する心を養うといった趣旨がある日だ。つまり「建国に思いをめぐらして、日本という国を愛する気持ちを育てる」と考えられるだろう。建国記念の日には、日本という国についてゆっくりと考えてみてはいかがだろうか。
4. 建国を祝う日は日本以外にもある!英語では何という?
外国には建国記念日を意味する言葉はあるのだろうか。英語でどのように表現するのか紹介しよう。
建国記念の日を英語で表現すると?
日本の建国記念日を英語で表したいときは、National Foundation Dayという表現を使おう。ちなみにアメリカの場合、国が誕生したとされる7月4日を建国記念日とは称さず、独立記念日(Independence day)と呼ぶ。これはイギリスを相手取った独立戦争の最中である1776年7月4日に、アメリカ独立宣言が公布されたことに由来する。
5. 建国記念日と「建国記念の日」の意味の違いを子ども向けに簡単に説明するには?
建国記念日と建国記念の日の違いを説明するのは難しい。建国記念日と建国記念の日とはどう違うのか、子どもでもわかる簡単な説明方法を紹介する。
意味の違いを正しく教えてあげよう
上記でも紹介した通り、建国記念日とは「建国したその日」だ。対して建国記念の日は「建国したことを祝う日」となっている。国民の祝日である建国記念の日を説明するなら、「日本ができたことを国民みんなでお祝いする日だから、お休みなんだよ」と、正確に伝えることが重要だ。そのうえで建国記念日とは「建国したその日のこと」と教えてあげよう。
6. 世界各国の「建国記念日」「独立記念日」「建国記念の日」はいつ?
世界各国の建国記念日にあたる日を紹介しよう。外国の建国記念日とはどういった意味があるのか学んで、知識を深めてほしい。
世界各国の建国を祝う日
- アメリカ......7月4日(独立記念日)
- カナダ......7月1日(独立記念日)
- シンガポール......8月9日(独立記念日)
- 中国......10月1日(中華人民共和国の成立宣言がされた日)
- オーストラリア......1月26日(イギリスからの一団がオーストラリアに到着した日)
- ドイツ......10月3日(東西ドイツ統一の日)
- フランス......7月14日(フランス革命の始まりとなったバスティーユ牢獄襲撃の日)
世界各国での建国記念日に当たる日は、かつて統治されていた国から独立した日に定められることが多いようだ。それとは反対にオーストラリアの建国記念日は、植民地化を目指してイギリスがやって来た日にちなんでいる。
ほかにもフランスやドイツ、中国などのように国ごとでさまざまな由来があるといえる。建国記念日とはその国の誕生日のようなものだ。もし海外でその国の建国記念日を過ごす機会があれば、その土地ならではの風習に触れながら一緒にお祝いするといい。
ほかにもフランスやドイツ、中国などのように国ごとでさまざまな由来があるといえる。建国記念日とはその国の誕生日のようなものだ。もし海外でその国の建国記念日を過ごす機会があれば、その土地ならではの風習に触れながら一緒にお祝いするといい。
7. 建国記念日とはどんな意味か、「建国記念の日」はどんな日か、正しく覚えて使い分けよう
建国記念日とは建国したその日のことだ。国民の祝日である建国記念の日は建国したことをお祝いする日なので、意味は異なる。間違った意味で使わないように注意しよう。
建国記念の日とは日本の祝日だが、建国記念日にあたる日は世界各国にある。独立記念日や革命記念日など詳しい内容は国によって違うので、日にちや由来を調べてみるのもおすすめだ。
建国記念の日とは日本の祝日だが、建国記念日にあたる日は世界各国にある。独立記念日や革命記念日など詳しい内容は国によって違うので、日にちや由来を調べてみるのもおすすめだ。
結論
建国記念日と建国記念の日は意味が異なる。国民の祝日は建国記念の日なので、間違えないようにしてほしい。言葉の違いは「の」だけだが、そこには起源と歴史がある。建国記念日とは、建国記念の日との違いとは、といった疑問を深堀りすることで、より知識が深まるだろう。