1. 花粉症の原因となる植物と花粉の季節【春編】
春の季節はスギ花粉が代表的だが、それ以外にも花粉症の原因となる植物は多い。代表的な春の植物とその特徴について、詳しく解説しよう。
スギ
代表的な花粉症の原因であり、日本だと最も悩む人が多い植物だ。花粉の量が非常に多く、比較的少ない北海道や沖縄を除く日本全国に飛散する。鼻水や目や喉のかゆみ、くしゃみなど、症状はさまざまだ。
ヒノキ
スギと飛散する季節がほとんど変わらないがヒノキのほうがやや遅い。スギ花粉症の8割がヒノキ花粉症になるとされており、症状も同じだ。スギ花粉症とヒノキ花粉症の両方を持っていると、重症化しやすい傾向があるので注意しよう。
シラカンバ(シラカバ)
北海道や東北に多く生えている落葉高木だ。北海道でスギ花粉症になる人は少ないため、ほとんどがシラカンバの花粉症とされる。目のかゆみや鼻水、くしゃみなどの症状があり、りんごやキウイで口の中がかゆくなる口腔アレルギーを発症することもある。
ハンノキ
シラカンバと同じカバノキ科の植物で日本全国に生えている。北海道ではスギ花粉が飛散する季節と重なるので、勘違いされるケースが多い。鼻水やくしゃみ、喉の違和感、口腔アレルギーといった症状が特徴だ。
イネ科植物
ハルガヤやホソムギ、カモガヤ、オオアワガエリといったイネ科植物は多くの花粉症の原因となる。種類によって花粉が飛ぶ季節に違いがあり、春から冬までほぼ一年中飛散している。鼻や目、皮膚のかゆみなどの症状はあるが、遠くまで飛散しない。
2. 花粉症の原因となる植物と花粉の季節【秋編】
秋の季節に花粉症の原因になる植物について、特徴や症状を紹介しよう。意外な植物が原因なケースも多いため、正しい知識を学ぶことが重要だ。
ブタクサ
全国の道端や土手、畑などに生えており、夏から秋の季節に飛散する。背は低くヨモギに似た形が特徴だ。スギやヒノキの次に花粉症になる方が多く、鼻水や目のかゆみ、くしゃみといった症状がでる。
ヨモギ
繁殖力が高く河川敷や道端、空き地などに群生するのがキク科の植物だ。飛散距離は短いが、繁殖力が強いので庭などに生えている場合はすぐに除去したい。ブタクサと同時期に飛散し、鼻水や目のかゆみなどの症状も似ている。
カナムグラ
日本全国の道端や林に生えているが花粉の量は少ない。60〜100cmのつるとザラザラした葉っぱが特徴だ。目や鼻に関する症状のほかに、メロンやスイカによる口腔アレルギーを引き起こすことがあるので注意しよう。
ススキ
1mから1.5mくらいの高さがあるイネ科の植物だ。秋の季節では代表的な植物なので、土手や荒れ地、道端などでよく見られるだろう。飛散距離は200mほどで、鼻水や鼻詰まり、くしゃみなど主に鼻の症状が現れる。
3. 地域ごとに異なる花粉の季節と飛散のピーク
原因を特定するために、まず植物別に飛散している季節をチェックする。草と木に分けて花粉症対策を紹介するので実践してみよう。
飛散の時期はいつ?
日本では季節によっていろいろな花粉が飛散している。植物の種類別に飛散量が多い地域やピークを紹介するので、花粉症の症状で悩んでいる方はぜひ確認してほしい。
・スギ:2~6月(関東)2~4月(関西)1~5月(九州)
・ヒノキ:3~5月(関東)3~4月(関西)3~5月(九州)
・ハンノキ:1~5月(関東)1~4月(関西)
・シラカンバ:4~6月(北海道)4~6月(東北)
・イネ科植物:5~9月(北海道)2~12月(関東)2~11月(関西)2~11月(九州)
・ブタクサ:8~10月(東北)7~12月(関東)8~10月(関西)9~10月(九州)
・ヨモギ:8~10月(東北)7月~11月(関東)8~11月(関西)8~11月(九州)
・カナムグラ:8~10月(東北)8~11月(関東)9~11月(関西)8~11月(九州)
・ススキ:8~10月(北海道)8~10月(関東)8~10月(関西)9~10月(九州)
花粉症の原因になる植物は、季節に関係なくほぼ一年中生えている。上記のデータと症状が発生した時期と比較して、何の花粉症なのか確認することが重要だ。
・スギ:2~6月(関東)2~4月(関西)1~5月(九州)
・ヒノキ:3~5月(関東)3~4月(関西)3~5月(九州)
・ハンノキ:1~5月(関東)1~4月(関西)
・シラカンバ:4~6月(北海道)4~6月(東北)
・イネ科植物:5~9月(北海道)2~12月(関東)2~11月(関西)2~11月(九州)
・ブタクサ:8~10月(東北)7~12月(関東)8~10月(関西)9~10月(九州)
・ヨモギ:8~10月(東北)7月~11月(関東)8~11月(関西)8~11月(九州)
・カナムグラ:8~10月(東北)8~11月(関東)9~11月(関西)8~11月(九州)
・ススキ:8~10月(北海道)8~10月(関東)8~10月(関西)9~10月(九州)
花粉症の原因になる植物は、季節に関係なくほぼ一年中生えている。上記のデータと症状が発生した時期と比較して、何の花粉症なのか確認することが重要だ。
種類別に対策を確認
ブタクサやヨモギなど草の花粉症は飛散距離が短いため、近づかないのが一番の対策だ。飛散する季節から原因の植物を特定して避けることができれば、症状の軽減に役立つだろう。もちろんマスクなど基本の花粉症対策も有効だ。
スギやヒノキ、シラカンバなど木の花粉症は飛散距離が長いので避けるのは難しい。目や口などの粘膜への付着を避けたり、家の中に持ち込んだりしないように注意しよう。玄関で花粉を払い落とす、マスクやメガネをかけるといった対策を徹底してほしい。
スギやヒノキ、シラカンバなど木の花粉症は飛散距離が長いので避けるのは難しい。目や口などの粘膜への付着を避けたり、家の中に持ち込んだりしないように注意しよう。玄関で花粉を払い落とす、マスクやメガネをかけるといった対策を徹底してほしい。
結論
季節ごとに飛散している花粉の種類は異なる。花粉症の症状がでたときは、まず原因の植物を特定して特徴を知ることが重要だ。症状がでる時期を確認すればある程度は絞り込めるだろう。原因の植物に近づかない、家に持ちこまないなど、飛散の季節に徹底して対策すれば、つらい症状の軽減が期待できる。