目次
1. 横向きのポストカードの書き方

ウラ面が写真や絵になっているポストカードは横向きで使うのが一般的だ。ポストカードの絵に合わせてオモテ面も横向きで記入することが多い。切手の位置や宛名の書き方を確認しておこう。
切手は右上
横長のポストカードに切手を貼る場合は右上になるので覚えておこう。宛名を書く際、右上の角付近に切手を貼るスペースをあけるようにすると貼りやすい。
郵便番号は「枠」の有無で変わる
A:郵便番号枠ありの場合
郵便番号を記入する枠があれば、一度縦向きにして右上、つまり切手の下のほうに郵便番号を書く。このとき、数字の上側(天)がポストカードの右端、下側(地)が左側を向くようにする。あるいは、ウラ面にメッセージを記入するタイプのポストカードなどでは、横向きのままオモテ面の左上に記入するのでもよい。
B:郵便番号枠なしの場合
郵便番号の枠がなければ、横向きのまま最上部に郵便番号を記入しよう。左端から2文字分ほどスペースをあけるようにするとよい。
宛名の書き方
ポストカードの最上部に郵便番号を記入した場合は、その直下に住所を書く。番地などは算用数字を使おう。宛名は住所の下、ポストカードのおおよそ中央部分に横書きする。名前は住所よりもやや大きめに書くと見栄えがよいし、受け取った側も印象がよいだろう。オモテ面の下部には差出人の住所と名前を、宛名よりも小さな文字で書くのが基本である。
2. 縦向きのポストカードの書き方

縦長にデザインされたポストカードを使うときはオモテ面も縦向きで書く。同じく切手の位置や郵便番号、住所や宛名などの書き方を確認していこう。
切手は左上
縦向きのポストカードに切手を貼る位置は左上だ。年賀はがきを想像するとわかりやすいだろう。
郵便番号は「枠」の有無に関わらず同じ位置に
横向きと違い、縦向きのポストカードの場合は切手の右、最上部に郵便番号を記入する。
宛名の書き方
右端上部から住所を縦書きで書いていく。郵便番号の位置から1文字分ほど下げて書き始めよう。なお番地などには漢数字を用いるのが基本だ。次に宛名は中央付近に、住所よりもやや大きな文字で書く。やはり郵便番号の位置から1文字分ほど下げて書き始めるとよい。差出人の住所と名前はポストカードの左側、切手の下に宛名よりも小さい文字で記入する。
3. ポストカードにメッセージを書く場所に注意

ポストカードの中には、ウラ一面が絵や写真でメッセージを書き込むスペースがないものもある。そうしたケースではオモテ面にメッセージを書くことになるが、注意点があるので覚えておこう。
メッセージを書ける場所は決まっている
ポストカードのオモテ面にメッセージを入れる際、書けるスペースが決まっているので注意しよう。日本の郵便に関するルールを定めた「内国郵便約款」では次のように書かれている。
「内国郵便約款」第23条(4)
「郵便葉書の表面に記載できる事項」として、通信文などを「郵便葉書の下部2分の1(横に長く使用するものにあっては、左側部2分の1)以内の部分に記載していただきます」と書かれている(※1)。
横向きと縦向きでメッセージを書ける場所が異なる
ポストカードを横向きで使う場合には左半分に、縦向きで使う場合には下半分にメッセージを書くということになるので覚えておこう。
オモテ面にメッセージを書く際の注意点
書き方で注意したいポイントは2つある。1つは「住所や氏名などと区別できるようなメッセージの書き方をする」ことである。書きたいことが多すぎるあまり、宛名スペースにはみ出してしまわないように気をつけよう。もう1つは「差出人の住所や氏名を書き忘れない」ことだ。基本的なことだが省略するのはNGである。万が一届かなかった場合に戻ってこない、あるいは無事に届いたとしても誰からのポストカードなのかわからず先方に不安を与えるおそれがあるためだ。
4. 海外宛のポストカードの書き方と注意点

海外へポストカードを送るときの宛名などの書き方についても知っておこう。
海外宛のポストカードは「横向き」
海外へポストカードを送るとき、住所や宛名などは英語やフランス語、あるいは送り先の言語で書くのが基本だ。ほとんどのケースで横書きになるので、ポストカードも横向きで記入すると覚えておこう。
海外宛のポストカードの切手は右上
切手の位置は、横向きのポストカードを日本国内に送る場合と同じで右上になる。
海外宛のポストカード宛名の書き方
ポストカードの左上部に「差出人の住所と名前」を書く。また切手の下、ポストカードの右下部に宛名と送り先の住所、郵便番号などをまとめて書くことになる。
航空便の場合は「AIR MAIL」などの記載を忘れずに
航空便でポストカードを送る際は、左下や右下などあいているスペースに「AIR MAIL」「VIA AIR MAIL」などと分かりやすく記入することも忘れないようにしよう。
住所や名前を英語で書くときの注意点
- 差出人欄には「From」、受取人欄には「To」を書くとより分かりやすい
- 差出人欄も受取人欄もいちばん上に「名前」を書く。差出人は「Olive Hitomawashi」などのローマ字でよいが、宛名は「Mr. Olive Hitomawashi」のように敬称をつける
- 名前の下に建物名と部屋番号を英語と算用数字で記入する
- 住所は「番地」「地名」「市町村名」「都道府県名」といった順に記入する。例えば「東京都オリーブ区ひとまわし1丁目3-2」であれば「3-2 Hitomawashi,1-Chome,Olive--Ku,Tokyo」となる
- 都道府県名・州名などのあとに郵便番号を記入する。海外でもZIPコードと呼ばれる郵便番号のようなものがあるので、わかる際は書いておく
- 最後に国名を大文字で記入する
海外宛のポストカードを送る際の郵便料金
海外宛のポストカードは全世界「均一料金」で送れる(※2)。2021年10月現在の料金は、航空便で70円、船便で60円だ。ただし大きさに制限があり、長辺が14~23.5cm、短辺が9~12cm、長辺が短辺の1.4倍以上であることが条件だ。また受取通知や書留といったオプションも利用できる。
海外に「お年玉付き年賀はがき」を送ることも可能
実はお年玉付き年賀はがきを海外へ送ることもできる。宛名を英語で記入し、海外郵便料金との差額分の切手を貼ればOKだ。追加で切手を貼るスペースをあけたうえで、住所を書くようにしよう。
5. ポストカードへのメッセージの書き方は要点を簡潔にまとめるのがポイント

一般的な手紙などとは異なり、ポストカードはメッセージを書けるスペースが少ない。久しぶりのお相手ともなれば伝えたいことが山ほどあるかもしれないが、文字を詰め込んだり小さな文字で書いたりすると受け取った側が読みにくく感じるかもしれない。改めて手紙やメール、電話などで連絡することにし、ポストカードは近況報告など要点を絞って簡潔にまとめるように心がけよう。
結論
メールやSNSで簡単に挨拶を交わせる時代だが、海外ではクリスマスなどにポストカードを送る慣習もまだまだ残っている。季節の挨拶やお礼などを伝えるときにポストカードを送ってみるのもよいだろう。正しい宛名の書き方などをぜひこの機会に覚えておき、離れて暮らすご家族や友人に心のこもったメッセージを送ってみてはいかがだろうか?
(参考文献)
- 1:「内国郵便約款」第23条(4) - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/about/yakkan/1-1.pdf?201012 - 2:はがき - 日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/int/service/postcard.html