1. そもそも旧正月とは?

1月から2月にかけては、ニュース番組などで「中国では春節の休暇が始まった」という情報を見聞きすることがあるだろう。中国でいう春節は旧正月のことで、韓国やシンガポール、タイなどのアジア各国でも祝われている。
そもそも旧正月とは、旧暦の1月1日を指す。旧暦とは、太陰太陽暦と呼ばれる月の満ち欠けをもとにした暦のことだ。現在の日本では西洋由来の太陽暦(グレゴリオ暦)が使われているが、明治時代になるまでは太陰太陽暦を使用していた。つまり、旧正月とは旧暦を用いていた時代の正月のことで、長らく旧暦を使ってきたアジアの国々にとっては現在も大切な日であるのだ。
そもそも旧正月とは、旧暦の1月1日を指す。旧暦とは、太陰太陽暦と呼ばれる月の満ち欠けをもとにした暦のことだ。現在の日本では西洋由来の太陽暦(グレゴリオ暦)が使われているが、明治時代になるまでは太陰太陽暦を使用していた。つまり、旧正月とは旧暦を用いていた時代の正月のことで、長らく旧暦を使ってきたアジアの国々にとっては現在も大切な日であるのだ。
2. 日本で旧正月を祝わない理由とは?

旧暦を用いてきた国では今も旧正月の風習があるとはいえ、現在の日本ではそのような文化はない。日本が旧正月を祝わなくなった理由には諸説あるようだが、ここではそのうちのひとつを紹介しよう。
その理由とは、日本がグレゴリオ暦を導入するのがほかのアジア諸国よりも早かったためというものだ。日本が旧暦をやめ、グレゴリオ暦を採用したのは明治維新の頃で、西洋文化を積極的に取り入れている時期だった。旧暦から脱却し、西洋文化に馴染んでいったことがきっかけで、旧正月を祝う習慣が残らなかったのではないかといわれている。
その理由とは、日本がグレゴリオ暦を導入するのがほかのアジア諸国よりも早かったためというものだ。日本が旧暦をやめ、グレゴリオ暦を採用したのは明治維新の頃で、西洋文化を積極的に取り入れている時期だった。旧暦から脱却し、西洋文化に馴染んでいったことがきっかけで、旧正月を祝う習慣が残らなかったのではないかといわれている。
沖縄などでは今でも旧正月が祝われる
日本が旧正月を祝わなくなった理由を紹介したが、現在も沖縄などの一部地域では旧正月を祝う風習がある。沖縄は中国文化の影響を強く受けているため、新暦での正月が主流の中でも旧正月を祝う家庭があるのだ。「ソーグヮチ」とは沖縄でいう旧正月のことで、ご馳走を食べたり親戚どうしで集まったりして過ごすという。
3. アジアの国々の旧正月とは?

ここでは、アジア各国の旧正月とはどのような日なのか解説する。国ごとの過ごし方や開催されるイベントも紹介するので、文化の違いをぜひ感じてほしい。
中国・台湾
「春節」とは中国の旧正月のことで、盛大に祝われる。この時期は1週間程度の大型連休となり、中国全土で帰省や旅行などでの大移動が起こる。中国の旧正月には、家族で集まってご馳走を食べる、獅子や龍といった縁起物の舞が披露される、爆竹を鳴らして祝うなどの風習があり、家や道路はおめでたい色とされる赤で装飾される。
台湾でも旧正月は春節と呼ばれ、中国と同様に1週間程度の大型連休となる。
台湾でも旧正月は春節と呼ばれ、中国と同様に1週間程度の大型連休となる。
香港
香港の旧正月は中国や台湾ほど盛大なものではなく、連休は3日間程度だ。しかし、花火大会や繫華街でのパレードが行われ、街中が華やかな装飾で彩られる。街では縁起のいい花を集めたフラワーマーケットが開催され、まわりには屋台が立ち並ぶ。
韓国
韓国では旧正月を「ソルラル」と呼ぶ。旧正月の前後を含めて3日間が連休となり、家族と一緒に過ごすのが一般的だ。また、餅を食べる、お年玉を贈る、先祖の墓にお参りするなどの文化もある。
シンガポール・マレーシア
シンガポールとマレーシアでは、旧正月を「チャイニーズ・ニューイヤー」と呼んでいる。シンガポールやマレーシアは多民族国家であり、各宗教の重要な日が休日となっているため旧正月の休みは短い。ご馳走を食べたりパレードを見たりして過ごすのが定番だ。
タイ
タイの旧正月は「ソンクラーン」と呼ばれる。これは中国由来の旧正月とはまた異なり、太陽の軌道が12ヶ月の周期を終えた4月に祝われる。ソンクラーンの行事として有名なのは、仏像や年長者の手に水をかけて敬意を示す「水かけ祭り」と呼ばれる行事だ。
結論
日本では馴染みの薄い旧正月だが、旧暦を長く使ってきたアジアの国々では幅広く祝われている。日本の正月と同様、アジア各国の旧正月シーズンは閉まっている店も多いため、この時期にこれらの国を旅行する際は注意しよう。