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丹前とは?正しい着方や寝るときの便利な使い方、おすすめ3選も紹介

丹前とは?正しい着方や寝るときの便利な使い方、おすすめ3選も紹介

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年7月31日

丹前(たんぜん)とは防寒用の和服のことだ。衣服の上から羽織ることで、寒い冬や風呂上がりでも暖かく過ごせるだろう。この記事では、丹前の基本的な知識や正しい着方をまとめた。さらに、半纏(はんてん)や褞袍(どてら)、ちゃんちゃんことの違いを解説する。着る以外の使い方やおすすめの丹前も紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 丹前とは

まずは、丹前とは何か意味を紹介する。はじまりや由来をチェックしておこう。

丹前(たんぜん)とは

丹前とは、湯上りなどに着用する防寒着のことである。着丈は膝下まであり、布地に綿が入っているため、暖かい。材質は厚手のウールが一般的だ。袖口を縫い合わせていない広袖になっており、細帯を使って締める。

浴衣の上から羽織れるように、一般的な着物よりも大きめに作られていて、冬場に温泉旅館などで提供されることが多い。もともとは男性が着用する防寒着だが、現在は女性用もある。

丹前のはじまり

丹前とは、江戸初期に江戸神田堀丹後守の邸前にあった湯女(ゆな)風呂のことだ。湯女風呂とは女性が接客する風呂屋で、男性たちは「勝山」という人気の湯女の興味を引こうとして、変わった浴衣や着物で通ったとされている。その服装を「丹前風(たんぜんふう)」と呼ぶようになった。そして、着用していた防寒着を丹前としたという説が一般的だ。

2. 丹前と「半纏」「褞袍」「ちゃんちゃんこ」との違いは?

半纏(はんてん)や褞袍(どてら)、ちゃんちゃんこ、それぞれと丹前には違いがあるのだろうか。それぞれの意味を詳しく解説する。

半纏(はんてん)とは

半纏は、羽織を簡略化した庶民の着物として江戸時代に登場した。着丈が腰下だということが丹前との大きな違いだ。防寒用は「綿入れ半纏」のことを指すが、背中や襟に家紋を入れた「印半纏(しるしばんてん)」も半纏の一種だ。なお、印半纏は祭りなどで着る法被(はっぴ)のことである。

褞袍(どてら)とは

褞袍とは丹前の関東地方での呼び方である。実は、丹前は関西地方での呼び名で、関東では褞袍という。このため、丹前と褞袍はまったく同じものなのだ。

ちゃんちゃんことは

ちゃんちゃんこは、半纏に袖が付いていないものを指す。袖がなくて動きやすいため、子どもや高齢者用の商品が多い。還暦のお祝いに着るものも、赤いちゃんちゃんこである。

3. 丹前の正しい着方とは

丹前を着用するなら、基本的な着方を確認しておきたい。お気に入りの丹前をオシャレに着こなそう。

浴衣などの上に着るのが正解

丹前はただ羽織るだけでなく、しっかり帯を締めて着用するのが一般的だ。丹前単体では着用せず、浴衣や着物の上から丹前を着て帯を締めよう。洋服の上に羽織って、冬の防寒着として使うのもおすすめだ。また、浴衣や着物は右の襟が体に密着する「右前」が基本である。丹前も同様に右から左の順で襟を重ねてほしい。

4. 丹前の「着る」以外の使い方は?寝るときに毛布代わりになる?

丹前は着る以外にもさまざまな使い方ができる。掛け布団や掻巻(かいまき)として、寝るときに使う方法を紹介しよう。

掛け布団として使う

外出用の防寒具として生まれた丹前だが、東北地方では掛け布団として使うこともあった。従来の綿入れ丹前は重量があるが、軽い素材でできた「着る毛布」と呼べるような丹前も人気がある。

掻巻(かいまき)のように使う

掻巻とは着物の形をした寝具の一種だ。一般的な掛け布団と違って、袖を通して寝るのが特徴だ。掻巻と同じように丹前を着用して寝ると、肩先や首回りが冷気にさらされることがなくなり、暖かく眠れる。

丹前と掻巻の違いとは?

地域によっては、掻巻のことを丹前と呼ぶことがある。丹前と掻巻は、どちらも着物の形をしていて寝具にもなる。だが、もともと丹前は外に着ていける造りになっており、掻巻は寝具として使う寝巻だ。このため、掻巻は外出時に着ることを考慮していない。

5. おすすめの丹前3選

おすすめの丹前を3つに厳選した。暖かくオシャレな丹前をピックアップしたので、選ぶときの参考にしてほしい。

和粋庵「丹前 【日本製】」

紺と茶、エンジの3色が揃っている。サイズは女性用と男性用があるため、夫婦で購入したい方にもおすすめだ。着丈が足元まである長丹前なので、身体全体をスッポリと包める。

ゆかた反物の堀田「丹前 どてら メンズ(丹前帯付)」

格子柄のシンプルなデザインが特徴の丹前だ。丹前帯とセットになっているため、そのまま着用できる。

和木綿の宮田織物「長丹前 ロング」

綿が均等になるように手作業で入れている。カラーはカツヲ縞と紺白大縞、小縞、黒茶縞の4色で、表地や裏地はもちろん、中綿にも100%綿を使用している。

6. 手軽に着られる丹前、今年の冬にぜひ取り入れてみては?

丹前とは着物の上に羽織る防寒着だ。布地には綿が入っていて着丈が長い。湯女風呂に通った男性たちの服装が始まりとされており、現在でも風呂上がりに着るなどの使い方が一般的だ。

浴衣や着物の上にはぜひ丹前を着用してほしい。また、防寒着として洋服の上に着るのもおすすめだ。足首まで覆える長丹前なら、腰丈までの半纏よりも暖かく過ごせる。冬の寒さ対策に、丹前を取り入れてみてはいかがだろうか。

結論

丹前とは綿が入った防寒具で、浴衣や洋服の上から羽織ると暖かい。掛け布団や掻巻のようにも使えるため、寝るときにも活躍するだろう。旅館などで提供されることもあるが、購入して自宅で着用するのもおすすめだ。おすすめの商品も紹介したので、選ぶときの参考にしてほしい。
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  • 公開日:

    2021年2月 5日

  • 更新日:

    2021年7月31日

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