1. ボールペンがかすれる原因

芯にはインクが残っているのに、書いた字がかすれてしまう。ボールペンがかすれる原因はいくつかあり、原因がわかれば対処法も見えてくる。
ボールペンのインクが古くなっている
ボールペンのインクは、有機物であるため劣化は避けられない。長時間経過することで溶剤が蒸発してしまうと、かすれの原因になる。ボールペンのインクにも使用期限があり、製造後2~3年が目安となっている。芯に製造年月日が刻印されているものもあるので、確認してみよう。
ボールペン芯の中に空気が混入している
正常なボールペンの芯は、インクの重みで先端のボールが回転するようになっている。しかし、頻繁に上向きにボールペンを使用したり、ペン先を上にして保管したりすると空気が混入してしまい、ペン先までインクが落ちてこないためかすれの原因になる。
ボールペンの先が傷ついている
ボールペンの先端にあるボールは、非常にデリケートな部分だ。ミクロン単位での加工精度で作られている。筆圧が高かったり、うっかり床に落としてしまったりして強い圧迫が加わることで傷がついてしまうと、かすれの原因となる。
ペン先のボールが動かない
ペン先のボールが回転することで、インクを流してスムーズに文字を書くことができる。ボールがスムーズに回転していない場合、かすれの原因となる。回転しなくなる原因としては、ゴミやホコリのつまり、インクがペン先で固まってしまうなどさまざまなことが考えられる。
2. ボールペンがかすれる場合の対処法

ボールペンのかすれの原因がわかったところで、それぞれの原因に対する対処法を紹介しよう。
ボールペンのインクの中の空気を抜く
ボールペンのインクの中に空気の層ができてしまうと、ペン先にインクが届かず、かすれが生じたり書けなくなったりする。空気を抜くのは難しいが、遠心力を使ってボールペンの後ろからペン先に向けて強い圧力をかけると解消する場合もある。
具体的には、袋にボールペンを入れて思いっきり振り回す。あるいは、ボールペンにセロテープで輪ゴムをつけ、ブンブンこまのように勢いよく回すといった方法が考えられる。
具体的には、袋にボールペンを入れて思いっきり振り回す。あるいは、ボールペンにセロテープで輪ゴムをつけ、ブンブンこまのように勢いよく回すといった方法が考えられる。
ボールペンのペン先のゴミを取り除く
かすれの原因の多くが、ペン先にゴミやほこりがたまってしまうことだ。ボールとボール保持部の隙間は非常に狭く、繊細にできているので、ここにゴミがたまるとすぐにかすれが出てしまう。
ティッシュで優しくゴミを拭き取ってやろう。また、敷いたティッシュに軽くボールペンを走らせることでゴミを取り除く効果がある。
ティッシュで優しくゴミを拭き取ってやろう。また、敷いたティッシュに軽くボールペンを走らせることでゴミを取り除く効果がある。
ボールペンの先を温めて固まったインクを取り除く
インクは有機溶剤でできているので、温めることで固まりを緩めることができる。温めるといっても、ライターやドライヤーなどの高温で暖めてしまうと、ボールが変形してしまう危険性がある。ペン先を指でつまんで温めるだけで十分だ。
3. ボールペンのかすれを予防するコツ

ボールペンのかすれを予防するためには、普段からボールペンの使い方や保管の仕方に注意したい点がある。
ペン先を乾燥させないようにする
ボールペンを使い終わったら、ペン先を乾燥させないように注意しよう。キャップ式のボールペンは必ずキャップをしてからしまう、ノック式のボールペンは元に戻しておくなど、普段から習慣にしておくことでかすれを予防できる。
温度差の激しい場所に保管しない
ボールペンのインクは、極端に高温や低温環境にあると劣化が進みやすくなる。直射日光が当たる場所や車の中に置きっぱなしにしておくと劣化が進みやすく、かすれの原因になるので注意しよう。
ボールペンのペン先を上にして保管しない
ペン立てなどにボールペンのペン先を上にして保管すると、空気が混入してしまいかすれの原因になる。ボールペンを保管するときには、ペン先を下にするか、横にして保管するようにしよう。
ボールペンのペン先を傷つけないようにする
ボールペンのペン先は非常にデリケートにできている。そのため、落としたりぶつけたりしないように注意したい。使い終わってテーブルに置くときにも、必ずキャップをして置くようにしたい。持ち運ぶときにもクッション性のあるケースで持ち運ぶことが望ましい。
結論
ボールペンのかすれの原因は、インクが劣化している、ペン先が汚れている、インク内に空気が混入していることなどが考えられる。ペン先の汚れを取ったり、温めたり、空気を抜くなどして対処すれば、また元の状態に戻ることもあるので、諦めてしまう前にチャレンジしてみよう。かすれを予防するためには、普段からボールペンの乾燥を防ぎ、車内などの温度差の激しい場所に置かないように注意しよう。