目次
- 1. 石油ファンヒーターの燃費はどれくらい?
- 2. メーカー別に石油ファンヒーターの燃費や電気代を比較!
- 3. 石油ファンヒーターとエアコンなどとの燃費を比較!
- 4. 燃費節約につながる石油ファンヒーターの賢い使い方
- 5. 低燃費でも暖かい石油ファンヒーターの選び方
- 6. 燃費がいいのに暖かい!石油ファンヒーターのおすすめ3選
1. 石油ファンヒーターの燃費はどれくらい?

石油ファンヒーターとは灯油を燃料とする暖房器具だ。エアコンなどであれば電気代でコスパを調べられるが、石油ファンヒーターの場合はどうすればよいのだろうか?
石油ファンヒーターの燃費とはすなわち「灯油代」である
石油ファンヒーターは、灯油を燃焼させて発生する熱をファンで送風し、部屋を暖める仕組みだ。したがって石油ファンヒーターの「燃費」はその「灯油代」だ。コスパを計算するならそこに「電気代」も加えることになる。
石油ファンヒーターの燃費の求め方
灯油自体、機種による燃焼効率の差は少ないのだが、室内の気温やモードによって差が出る。1時間あたりの灯油の消費量を「約0.072〜0.36リットル」、灯油1リットルの値段を「83円」と仮定すると1時間あたりにかかる灯油代は約5.98〜29.88円となる。
2. メーカー別に石油ファンヒーターの燃費や電気代を比較!

石油ファンヒーターはメーカーまたは機種により燃焼方式が異なる場合がある。メーカーごとの燃焼方式の特徴と燃費の傾向および電気代の目安を見てみよう。なお電気代は「1kWhあたり27円」と仮定して算出した。
メーカー別・石油ファンヒーターの燃費の傾向を比較
【ダイニチ(ブンゼン式)の燃費の傾向】
電気ヒーターで灯油を暖め、気化させる燃焼方式だ。灯油が予熱されているため立ち上がりが早く、暖房効率もよい。だが予熱時に電気を使用するため消費電力は大きい。長時間の使用は燃費が悪くなることもある。
【コロナ(ポンプ噴霧式)の燃費の傾向】
燃焼筒を暖めて灯油を気化させたあと燃焼させる方式だ。着火後は燃焼の熱で灯油を気化させ続けるため消費電力は少ないが、燃焼筒を暖める必要があるため点火までに時間がかかる。
【トヨトミ(ポット式)の燃費の傾向】
蒸発皿に直接灯油を垂らして燃焼させる方式だ。灯油を自然気化させるため燃焼中の消費電力は抑えられる。余った灯油をそのまま翌シーズンに使えるという機能を搭載した機種もある。
メーカー別・石油ファンヒーターの電気代も比較
【ダイニチ】
「消費電力62〜129W」という機種の場合、1時間あたりの電気代は「約1.67〜3.48円」だ。
【コロナ】
「消費電力11〜22W」という機種の場合、1時間あたりの電気代は「約0.30〜0.59円」だ。
【トヨトミ】
「消費電力20〜21W」という機種の場合、1時間あたりの電気代は「約0.54〜0.57円」だ。
3. 石油ファンヒーターとエアコンなどとの燃費を比較!

電気代と灯油代を単純比較するのは難しいが、1カ月使用した場合いくらくらいになるのかといったところは気になる方も多いだろう。ひとつの目安でしかないが、簡単に比較すると次のようになる。
エアコンの電気代
1kWhあたりの電気代を27円と仮定し、消費電力850Wのエアコンを1日8時間×1カ月(30日)使用した場合、電気代は「5,508円」となる。契約している電力プランやエアコンの性能、夏と冬など条件で大きく変わるが、暖房器具としてはやや高めといったところである。
石油ストーブの燃費
灯油代を83円と仮定し、1時間あたり0.2リットルの灯油を消費する石油ストーブを1日8時間×1カ月(30日)使用した場合、灯油代は「3,984円」である。エアコンよりはかなり安く抑えられる可能性がある。
石油ファンヒーターの燃費と電気代
先ほど算出した「1時間あたりの灯油代約5.98〜29.88円をもとに、1日8時間×1カ月(30日)使用した場合、灯油代は1435.2〜7171.2円となる。また、1kWhあたりの電気代を27円と仮定し、消費電力129Wという機種を1日8時間×1カ月(30日)使用した場合の電気代は835.9円だ。両方を足すと「約2,270〜8,000円」となり、場合によってはエアコンよりも高くなるおそれがあることがわかる。
4. 燃費節約につながる石油ファンヒーターの賢い使い方

石油ファンヒーターの燃費節約につながる、上手な使い方のコツをお伝えしておこう。
エアコンと併用する
消費電力が大きくなったり、運転時間が長くなったりするとそのぶん燃費が悪くなる。石油ファンヒーターを単体で使わずエアコンと併用すれば、使用時間やフルパワー運転の時間が減るため節約につながるだろう。
窓を背にして運転する
石油ファンヒーターを窓際にむけて運転すると、暖かい空気が窓からの冷気で冷やされてしまう。窓が背になるように設置することで、暖かい空気を効率的に循環できる。
断熱材やカーテンを設置する
燃費をよくするためには、一度暖まった空気を外に出さないのも重要だ。床や窓に断熱材を使ったり、断熱カーテンで冷気を防いだりといった対策も効果的である。
5. 低燃費でも暖かい石油ファンヒーターの選び方

石油ファンヒーターの燃費を極力抑えつつ、暖かさはしっかり確保したいという場合、選び方がたいへん重要になってくる。低燃費で運転できる機種や、選ぶときに着目しておきたいおすすめ機能などをまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。
石油ファンヒーターの機種選びのポイント
石油ファンヒーターは用途に合わせて選ぶことが重要だ。短時間使用が多い場所や、すぐに暖めたい場所では点火時間が短いものを選ぼう。逆に長時間使用する場所では、消費電力が少ないものがおすすめだ。部屋の広さに合う適用畳数の機種を選ぶことも忘れないようにしたい。
おすすめ機能1|省エネ・人感センサー
石油ファンヒーターの燃費をよくするには、運転時間を減らすのが効果的だ。センサー付きの商品は人がいなくなったら控えめ運転に自動で変更したり自動消火したりできる。消し忘れなどのうっかりミスが気になる方にもおすすめだ。
おすすめ機能2|エコモード
電気代や灯油代を抑えるための機能、エコモードが搭載された機種を選ぶのもよいだろう。各社エコモードの運転方法は異なるが、どれも快適さを保ったまま消費電力を抑える効果が期待できる。
6. 燃費がいいのに暖かい!石油ファンヒーターのおすすめ3選

石油ファンヒーターの燃費を極力抑えつつ、暖かさはしっかり確保したいという場合、選び方がたいへん重要になってくる。低燃費で運転できる機種や、選ぶときに着目しておきたいおすすめ機能などをまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。
コロナ「石油ファンヒーターWZシリーズ」
秒速点火、低燃費、低消費電力の三拍子がそろった家庭用石油ファンヒーターだ。コロナ史上No1を謳う消臭性能「プレミアム消臭 極」を搭載している。
トヨトミ「スマートファンヒーター(R) LC-SL53H」
人感センサー付きで消費電力を効率よく抑えられるのがこちらの石油ファンヒーター。湿度センサーなど従来なかった機能も豊富に搭載されている。
ダイニチ「家庭用石油ファンヒーター SGX TYPE 2021年モデル」
快温・速暖・消臭などに優れており、エコモードや省エネセンサーなども搭載している石油ファンヒーターだ。9リットルの大型タンクもうれしい。
結論
石油ファンヒーターはほかの暖房器具よりも電気代を抑えられるため省エネにつながる。だが電気代以外にランニングコストとして「灯油代」が必要な点は注意しよう。燃費を節約して運転するためにも、本稿で紹介したポイントを踏まえた使い方を試してみていただきたい。