目次
- 1. 漏電の調べ方|ブレーカーで確認する方法
- 2. 漏電の調べ方|テスターで確認する方法
- 3. 漏電の調べ方|業者に調査を依頼する方法
- 4. 漏電の原因と危険性
- 5. 漏電や感電のリスクを低減させるためにできること
- 6. 電気は目に見えない!漏電の調べ方や危険性、予防方法をきちんと理解しておこう
- すべての安全ブレーカーのツマミを下げてOFFにする(各部屋への送電を止める)
- 漏電ブレーカーのツマミを下げて(OFFにして)電流を遮断したのち、ツマミを上げてONにする
- 安全ブレーカーのツマミをひとつずつ上げてONにしていく
- このときONにしても漏電ブレーカーが下がらなければ、その部屋の電気回路は正常
- 安全ブレーカーをONにしたとき、漏電ブレーカーが反応してツマミが下がったらその部屋は漏電が発生しているおそれがある
- 異常のあった安全ブレーカーは下げたまま(OFFにしたまま)にする
- 再び漏電ブレーカーを復活させ、そのほかの安全ブレーカーを最後まで試していく
- 家電が劣化した
- ネズミなどに線をかじられた
- 住宅が劣化した
- 漏電ブレーカーが故障した
- 電気工事士の施工ミス
- タコ足配線を使用している
- 電線が細すぎる など
1. 漏電の調べ方|ブレーカーで確認する方法

さっそく、漏電かどうかの調べ方を解説していこう。まずはもっとも手軽なブレーカーを使った確認方法から説明する。
分電盤の漏電ブレーカーを確認する
まずは分電盤の場所を確認しよう。一般的なご家庭であればキッチンや勝手口、玄関などに設置されていることが多い。その分電盤には「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」があるが、チェックするのはその名の通り漏電ブレーカーだ。「漏電テストボタン」がついているのですぐにわかるだろう。
ブレーカーを使った漏電の調べ方
これで漏電の調べ方は完了だ。漏電の疑いがある部屋で使用している電化製品のコンセントはすべて抜いておき、速やかに専門業者に調査や修理を依頼しよう。
2. 漏電の調べ方|テスターで確認する方法

テスターを使った漏電の調べ方もある。テスターにもいろいろあるが、漏電かどうかを知る場合は「クランプメーター」や「メガー」といったテスターを使うのが一般的だ。
クランプメーターを使った漏電の調べ方
クランプメーターは「架線電流計」とも呼ばれている。「負荷電流」と「漏れ電流」を計測できるテスターだ。漏電が疑われるコードを挟んでいき、漏れ電流を計測できればその部分が漏電箇所と特定できる。微電流も計測可能なので安心面でも心強い。価格相場は10,000〜30,000円程度だ。
メガーを使った漏電の調べ方
メガーは「絶縁抵抗計」とも呼ばれている。電圧・回路・電流を測定できるテスターだ。まずはメガーのアース線側をアース端子に接続する。次に主幹ブレーカーを「OFF」にし、分岐ブレーカーをすべて「ONにする。主幹ブレーカー二次側の3線に、リード線の指針を接触させて測定する。とくに異常が見られなければ漏電はしていない。数値が異常を示したときは、リード指針を接触させたまま分岐ブレーカーを順番に「OFF」にしていこう。途中で数値が戻ったら、その回路で漏電が発生しているおそれがある。なお価格相場は20,000〜30,000円程度である。
3. 漏電の調べ方|業者に調査を依頼する方法

電気は目に見えないため、中途半端な知識で調べようとすると感電といったリスクも生じる。もっとも安全な調べ方は、やはり業者にお任せする方法だ。
契約している電力会社か地域の電気保安協会へ
漏電の調査を依頼する場合、契約している電力会社もしくはお住まいの地域の電気保安協会に連絡しよう。漏電調査だけであれば無料ということも多い。ただし漏電修理が必要になったときは、専門の電気工事業者に依頼することになる。
業者に依頼するときのポイント
漏電調査や修理を業者に依頼するときは、必ず見積もりをとることだ。漏電調査や修理といっても、その作業内容はさまざまである。壁の中など、漏電箇所の調べ方によっては作業が大がかりになり、高額な費用がかかることもある。もちろん安全のためには必要な出費かもしれないが、心の準備という意味も込めて現地調査と詳細な見積もりを出してもらうようにしよう。
【費用の目安】
業者に依頼したときの調査費用は6,000円前後が目安となる。一方、修理代はケースバイケースだが、8,000円〜20,000円程度がベースとなってくるだろう。
4. 漏電の原因とリスク

そもそもなぜ漏電が発生してしまうのだろうか?そのリスクとあわせて根本的なところの知識も備えておくことが大切だ。
そもそも漏電とは?
漏電とは、文字通り「電気が漏れること」をいう。電化製品などに電気が正常なルートで流れていれば、私たちはその電気に触れないような構造となっている。電流の通る道に絶縁加工が施されているためだ。ところがこの絶縁物が傷ついたり劣化したりすると、そこから電気が漏れてしまうことがある。そのほかにも、次のようなことが原因で漏電する場合もある。
漏電の原因
漏電が招く危険性・リスクとは?
【感電】
漏れた電気は、電圧の高いところから低いところへ流れていく。大地はほぼ電圧ゼロの場所だ。そのため、人間が電気に触れた場合、身体を通って大地へ流れていく。いわゆる「感電」である。流れた電流が少なければビリッと感じる程度だが、電流が多ければ身体へのダメージも大きく、命の危険すらある。
【火災】
また漏電による火災も心配だ。漏電した部分から火花が散った場合、燃えやすいものがあれば引火して火災に発展するおそれがある。漏電は火の気のない場所でも起こるので、初期消火が遅れることもある。漏電の調べ方を知っておくことは、命や財産を守ることにもつながると思っておこう。
5. 漏電や感電のリスクを低減させるためにできること

漏電はさまざまな原因で発生するが、人為的な原因はある程度防ぐことができるはずだ。たとえば次のようなところは押さえておこう。
アース線は正しく接続する
アース線自体が漏電や感電を防ぐものではないが、万が一漏電が発生した場合、そのほとんどの電気を地面へ流してくれる。万が一感電してしまっても、身体への影響を大幅に低減してくれるものだ。洗濯機などに付いているはずなので、正しく接続しておこう。
漏電ブレーカーをテストする
漏電ブレーカーにはテストボタンが付いている。漏電ブレーカーのスイッチがONであることを確認し、テストボタンを押してチェックしよう。正常であれば漏電ブレーカーのスイッチがOFFになる。逆に異常が起こっているときはONのままだ。
過度なタコ足配線はやめる
タコ足配線には、ショートによる火災といったリスクがある。コンセントが足りないときは、できる限りタコ足配線ではなくコンセントの増設などを検討しよう。増設は電気工事士の資格が必要なため、近くの電気工事業者に相談するか、賃貸なら大家または管理会社などに確認してみよう。OAタップはペットや子どもでも簡単にスイッチに触れられてしまうため、漏電による感電などのリスクも高くなるので気をつけてほしい。
6. 電気は目に見えない!漏電の調べ方や危険性、予防方法をきちんと理解しておこう

漏電の調べ方や、漏電が招くリスクなどについて解説してきた。漏電ブレーカーでテストしたり、テスターを使ったりすれば自分でも調べることが可能だが、やはり目に見えない電気でもっとも怖いのは「感電」であり、場合によって生じる「火災のリスク」である。危険性を正しく知ることは適切な対処につながり、ひいては命や財産を守ることにもつながっていく。これを機にぜひ、漏電に対する正しい知識や調べ方などを覚えておこう。
結論
漏電の調べ方は主に「ブレーカーの確認」「テスターの使用」「業者に依頼」だ。電気に詳しい方はテスターで調べられるが、やはり安全のためにも業者に依頼することをおすすめしたい。その際、トラブルにならないよう必ず詳細な見積もりを取るようにしよう。
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