1. 床置き型エアコンとは?
まず床置き型エアコンの基礎知識を紹介しよう。壁掛け型との違いを確認しておきたい。
文字通り床に置いて使用するエアコンのこと
床置き型エアコンは、その名の通り、床に置いて使用するエアコンである。設置する場所や形状は異なるが、一般的な壁掛けエアコンと仕組みは同様だ。住宅事情の問題から、日本国内では壁掛け型エアコンを使用している家庭が多い。天井付近の壁であれば、限られたスペースを有効活用できるためだ。
オフィスや飲食店などでは、天井に埋め込まれたエアコンを見かけることもあるだろう。エアコンにもさまざまなタイプがあり、床置き型エアコンはそのうちの1つというわけだ。まだあまり普及していない床置き型エアコンではあるが、住宅事情によっては壁掛け型エアコンより適している場合もある。
オフィスや飲食店などでは、天井に埋め込まれたエアコンを見かけることもあるだろう。エアコンにもさまざまなタイプがあり、床置き型エアコンはそのうちの1つというわけだ。まだあまり普及していない床置き型エアコンではあるが、住宅事情によっては壁掛け型エアコンより適している場合もある。
2. 床置き型エアコンのメリット
床置き型のメリットを解説する。壁掛け型とどちらにしようか迷っている方は、チェックしておこう。
冷暖房効率が上がる
暖かい空気は上の方にたまり、冷たい空気は下の方にたまる、という性質があるのはご存知だろう。壁掛け型エアコンの場合は、高い位置から温風を出して室内を暖めるため、床に近い部分は暖まりにくい。
冬にエアコンの暖房を使用しても、足元が冷えて寒さを感じるのはそのためである。その点、床置き型エアコンは足元から温風を送るため、床付近も暖めやすい。とくに天井が高い住宅や、吹き抜けがある室内におすすめだ。
冬にエアコンの暖房を使用しても、足元が冷えて寒さを感じるのはそのためである。その点、床置き型エアコンは足元から温風を送るため、床付近も暖めやすい。とくに天井が高い住宅や、吹き抜けがある室内におすすめだ。
手が届きやすく掃除やメンテナンスが容易
エアコンはホコリや汚れによって冷暖房の効率が下がってしまう。壁掛け型エアコンは脚立や椅子などに乗らなければ掃除できないが、床置き型エアコンはすぐに手が届く場所に設置するため、こまめに掃除しやすい。
汚れているかすぐに確認でき、フィルターなどのチェックも簡単だ。上部や周辺も手軽に掃除できるだろう。清潔に保つことで冷暖房の効率がアップするのはもちろん、カビの予防にもつながる。
汚れているかすぐに確認でき、フィルターなどのチェックも簡単だ。上部や周辺も手軽に掃除できるだろう。清潔に保つことで冷暖房の効率がアップするのはもちろん、カビの予防にもつながる。
3. 床置き型エアコンのデメリット
床置き型エアコンにはデメリットもあるので、メリットと併せて比較しておきたい。自宅に適しているか確認しておくことが重要だ。
床に設置するためのスペースが必要
床置き型エアコンは、床に設置する分のスペースを取ってしまう。狭い部屋に設置すると、より生活スペースを圧迫する可能性がある。さらに、風が出る床置き型エアコンの前に物を置くこともできない。
室内のスペース、本体のサイズ、設置場所をしっかりと検討する必要があるだろう。購入を検討しているなら、まずは実際に置いたときのことをイメージすることが重要だ。
室内のスペース、本体のサイズ、設置場所をしっかりと検討する必要があるだろう。購入を検討しているなら、まずは実際に置いたときのことをイメージすることが重要だ。
取り扱いメーカーや機種が壁掛け型よりも少ない
日本では床置き型エアコンを取り扱っているメーカーは少ない。壁掛け型と比較して、選択肢があまりないのもデメリットだ。さまざまな機種から選びたいなら、壁掛け型のほうがよいだろう。
4. 床置き型エアコンを取り扱っている主なメーカーと特徴
床置き型エアコンを取り扱っているメーカーを紹介する。メーカー別の特徴や独自の機能をチェックしておこう。
ダイキン(DAIKIN)
邪魔になりにくいコンパクトなサイズの床置きエアコンが多い。換気ができる「給気換気」や、吸水不要で加湿ができる「うるる加湿」など、独自の機能を備えた機種が魅力的だ。パネルも水洗いできるので清潔に保ちやすい。
三菱電機(MITSUBISHI)
デザイン製にこだわっており、部屋に設置したときスッキリと馴染む。設定した曜日や時刻、温度に合せてオンとオフを切り替える「週間スケジュールタイマー」を備えた機種なども特徴だ。「Wヒートツインフロー」なら、足元と部屋全体を同時に暖められる。
パナソニック(Panasonic)
薄型タイプの床置きエアコンなので、狭い部屋にも設置しやすい。「ナノイーX」という機能がある機種は、カビ菌や花粉、アレル物質など空気の汚れを抑制できる。送風ファンには、防汚・防カビコーティングを施しているため、ホコリやカビ菌が空気にのって広がる心配が少ない。
日立(HITACHI)
寒冷地におすすめのパワフルな床置きエアコンが揃う。室外機の熱交換器を2つに分割した「ノンストップ暖房」で、霜取り時にも暖房を継続できる。「スピード暖房」により、短時間で部屋を暖められるのも魅力だ。
5. 床置き型エアコンを選ぶときのチェックポイント
床置き型エアコンを選ぶときのポイントをまとめた。適用畳数や省エネ性能、サイズ、機能を比較して選んでほしい。
適用畳数
部屋の広さに適した床置き型エアコンでないと、十分な効果が期待できない。適用畳数を確認してから選ぶのがポイントだ。「8~12畳」となっている場合、戸建ての木造住宅で8畳、鉄筋の集合住宅で12畳という意味だ。また、冷房と暖房では適用畳数が異なることがあるので注意。寒冷地で使用する場合、適用畳数が少ないほうの数値を目安に選ぼう。
省エネ性能
床置き型エアコンは、壁掛け型エアコンより電気代が高いとされている。ランニングコストが気になるなら、省エネ性能をチェックしておこう。省エネ性能は星の数と「APF」の数値で確認できる。星の数が多く、APFの数値が高いほど電気代が安い傾向があるので、購入前にチェックしてほしい。
サイズ
サイズが大きい床置きエアコンは、邪魔になりやすいので注意しよう。コンパクトでスリムなタイプがおすすめだ。部屋の広さや家具の配置などを考慮して、無理なく設置できるかを確認しよう。
機能
便利な機能を搭載した床置きエアコンは多い。加湿や換気、空気清浄、スマホ連動などの機能をチェックしておこう。内部クリーンやフィルター自動お掃除機能があれば、エアコンを清潔に保ちやすい。メーカー独自の機能もあるので、そちらも要チェックだ。
6. 床置き型エアコンのおすすめ4選
床置き型エアコンのおすすめを4つ紹介する。それぞれの特徴を説明するので、迷ったときは参考にしよう。
ダイキン「ハウジングエアコン VRシリーズ うるるとさらら」
ダイキンの床置き型エアコンVRシリーズは、独自の無給水加湿により、暖房で乾燥しがちな肌と室内のうるおいをキープするのが特徴だ。エアコンを設置したい部屋の広さに合わせて、10畳〜最大18畳用まで、5つのタイプが用意されている。また、カラーはホワイトとブラウンの2色展開。インテリアや雰囲気に合わせて選ぶとよいだろう。
三菱電機「ハウジングエアコン 霧ヶ峰 HKシリーズ」
壁や家具と調和するデザインが魅力。10畳と14畳、16畳、18畳の4タイプがあり、カラーはホワイトとブラウンの2種類だ。生活パターンに合わせて運転する「週間スケジュールタイマー」や、霜取り中に温度が下がりにくい「室温キープシステム」といった機能を備えている。リモコンは号機設定ができるため、2台のエアコンを1つの部屋で使っても個別にコントロールすることが可能だ。
パナソニック「床置きエアコン CYシリーズ」
日本の大手電機メーカーパナソニックの床置き型エアコン、CYシリーズ。部屋の広さによって10畳用、14畳用、18畳用の3タイプから選ぶことが可能だ。2枚のフラップで、暖房時は冷えやすい足元に効率よく温風を届け、冷房時は体に直接冷風が当たらないようコントロールしてくれる。さらに、ナノイーX搭載で、室内の目に見えないカビや花粉、ウイルス、アレル物質などを抑制。脱臭効果も期待できるエアコンとなっている。
日立「メガ暖 白くまくん FDシリーズ(寒冷地向け)」
FDシリーズは、寒冷地でも暖かく過ごせる床置き型エアコンだ。12畳と14畳、16畳の3種類から選べる。温風の温度を高くする「ホットモード」を搭載。下部にある吹出口により温風を吹き出して床面から足元へと素早く暖めることができるため、寒い冬でも快適に過ごせるだろう。また、設定温度が高めでも涼しく感じやすい、健康冷房「涼快」も要チェックだ
7. 工事不要!室外機なしの床置き型エアコンも便利
一般的なエアコンは室外機とセットで使用するが、床置き型エアコンには工事不要の室外機なしのタイプも存在する。特徴とおすすめの床置き型エアコンを紹介する。
工事不要&室外機なしの床置き型エアコンとは
エアコンを購入する際に気になる設置費用や工事だが、室外機が不要のスポットエアコンと呼ばれるタイプを選べば取り付けも簡単だ。固定する必要がないため好きな場所に置くことができ、さらに除湿機能を備えた機種も多い。ただし、基本的に冷風機能のみの機種が多い点には注意しよう。
トヨトミ「スポット冷暖エアコン TAD-22LW」
冷房と暖房の機能を備えた室外機なしの床置き型エアコンだ。窓から排熱用のホースを伸ばすだけなので、工事は不要。抗菌フィルターがついており清潔に保ちやすい。キャスター付きなので移動も簡単だ。
ナカトミ「移動式エアコン(冷房)MAC-20」
コンパクトでキャスター付きなので、さまざまな場所で利用しやすい。冷風・除湿・送風で切り替えができ、液晶パネルでの操作も簡単だ。さらに、タイマー機能がついており1時間ごとに設定できる。
8. 壁掛け型エアコンと床置き型エアコンをうまく使い分けて快適に過ごそう
床置き型エアコンとは床に設置するタイプのエアコンだ。足元から温風がでるので暖房効率がよく、掃除をしやすいといったメリットがある。足元の冷えが気になる方におすすめだ。
ただし、設置するためのスペースが必要、機種が少ないなどのデメリットがある。部屋が狭い場合は、壁掛け型のエアコンのほうがよいだろう。それぞれの特徴を比較し、自宅の環境に合わせて上手に使い分けてほしい。
ただし、設置するためのスペースが必要、機種が少ないなどのデメリットがある。部屋が狭い場合は、壁掛け型のエアコンのほうがよいだろう。それぞれの特徴を比較し、自宅の環境に合わせて上手に使い分けてほしい。
結論
あまり普及していない床置き型エアコンだが、壁掛け型エアコンにはないメリットがある。暖房効率がよく掃除がしやすいのが魅力だ。メーカー別の特徴、選び方、おすすめの床置き型エアコンを、ぜひ参考にしてほしい。室外機なしの床置き型エアコンは工事が不要で手軽に設置できるため、こちらも併せてチェックしよう。