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換気口に蓋をするとどうなる?掃除方法と交換方法も解説

換気口に蓋をするとどうなる?掃除方法と交換方法も解説

投稿者:ライター 西村七海 (にしむらななみ)

鉛筆アイコン 2021年3月29日

住宅の壁や天井に備え付けられている換気口。冬は冷たい空気が、夏は熱い空気が入り込むため、蓋をしてしまいたいと考えている方も多いのではないだろうか。しかし、換気口は住人の健康に関わる重要な設備である。ここでは、換気口の仕組みや、掃除方法、交換方法について解説していく。蓋をすることについても触れているので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. 換気口とは?

換気口(通気口や給気口ともいう)は、多くのご家庭の壁や天井に設置されているはずだ。その名の通り換気を目的とした設備であり、外からの新鮮な空気を取り込むために設置されている。

換気設備の設置が義務化されている?

換気口は、建築基準法の改正により設置が義務付けられた、24時間換気システムの一部である。24時間換気システムとは、常時換気が行われるように設置されている換気設備のことを指す。このような換気設備の設置が義務となったきっかけは、過去にシックハウス症候群が社会問題となったことにある。2003年にシックハウス対策として建築基準法が改正されたのだ。

換気の必要性

昔の日本家屋は隙間が多く風通しがよかったため、自然と換気ができていた。しかし気密性、断熱性の高い家屋が増えた近年では、意識的に換気を行う必要がある。外気温の影響を受けにくく、快適な暮らしができる反面、室内に汚れた空気がたまりやすいからだ。汚れた空気には、シックハウス症候群の原因となる化学物資や、PM2.5、花粉なども含まれ、健康に影響を与える。冷房や暖房により快適な室温を保っているときは、つい換気を避けてしまうことがあるかもしれない。しかし健康のためにも、換気は必要かつ重要であることを知っておこう。

換気口の形はさまざま

外壁に設置されるフード付きの換気口には、丸型やU型、M型、フラット型という形がある。特徴もそれぞれ異なり、M型は開口部が大きく換気機能に優れ、風の吹き込みが軽減されたタイプ。U型は深型のフードで、強風時の雨水の侵入を軽減してくれるタイプだ。そのほかにも水切り付き、風防付きといった種類もあり、目的にあったタイプを選べるようになっている。

2. 寒いときは換気口に蓋をしていい?

冬は換気口から冷たい空気が入ってくる。つい蓋をしたくなるかもしれないが、換気口は開けっ放しにするのが正しい使い方だ。とはいえ、あまり冷たい空気が入ると、室内であっても寒さを感じてしまう。その場合は、一時的に蓋を閉めるのも1つの方法だ。

短時間なら支障はない?

とくに冷え込む冬の夜など、寒いと感じるときは、換気口の蓋を閉めてもよいだろう。短時間であれば、生活に支障をきたすような大きな問題にはなりにくいとされている。夜間などに一時的に閉めておき、翌朝、蓋を開けるようにしよう。また、窓を開けてこまめに空気を入れ替えていれば、換気が十分なこともある。基本的に換気口は常時開けておくものではあるが、蓋をすることがある場合、こまめに窓を開けて換気を行っておくと安心だ。

模様替えも検討しよう

換気口のすぐ前は、入り込む冷気が直接あたるため、とくに寒さを感じる。部屋の模様替えを行い、ソファやベッド、デスクなど、長時間過ごす場所を換気口から離すとよいだろう。ただし、家具で換気口を塞がないように注意する。

実は熱のほとんどは窓から逃げている?

換気口から入り込む冷気も寒さの原因ではあるが、室内の熱のほとんどは窓から逃げている。換気口に蓋をするよりは、長さのある厚めのカーテンなどで窓の断熱を行う方が、寒さ対策として高い効果を得られるかもしれない。

3. 換気口の掃除方法

換気口には、室内にゴミや汚れが入らないようフィルターが付いている。長年掃除をせずに放置すると、汚れがたまって真っ黒になっていることも少なくない。定期的に掃除をしてキレイな状態を保とう。

換気口の掃除は絶対に必要?

汚れがたまると、換気効率が悪くなってしまう。換気口を開けて新鮮な空気を取り込むはずが、逆に室内の空気を汚してしまうことも考えられるのだ。面倒に感じるかもしれないが、換気口の掃除は行っておくべきである。とくに、自宅近くに高速道路がある、交通量が多い道路がある場合は、排気ガスによりフィルターが汚れやすい。しっかりと掃除をしておこう。

換気口の掃除の手順(外側)

1.換気口のカバー、付いていればフィルターを外す。
2.ほうきやハケ、使い古した歯ブラシなどで汚れを取り除く。
3.水洗いをして乾かす。
4.カバーとフィルターを乾かしている間に、換気口の中を、濡れ雑巾などで水拭きしておく。
5.乾いたカバーとフィルターを元に戻して完了。

外の換気口は室内とは違って、掃除をしてもキレイになりづらい。最低限、土やホコリなどの汚れがなければ問題ないと考えてよいだろう。

換気口の掃除の手順(室内側)

1.換気口のカバー、付いていればフィルターを外す。
2.水洗いして乾かす。(水洗い不可のフィルターは、掃除機で汚れを取り除く)
3.カバーとフィルターを乾かしている間に、換気口の中を、濡れ雑巾などで水拭きしておく。
4.乾いたカバーとフィルターを元に戻して完了。

フィルターの中には、水洗い不可のタイプもあるため注意が必要である。取扱説明書で確認しておくとよい。また、換気口内が濡れ雑巾でキレイにならない場合は、台所用の中性洗剤を使うと汚れが落ちやすくなる。中性洗剤を水に溶かし、雑巾を湿らせて軽く絞ってから拭いてみよう。

4. 換気口の交換方法

換気口の使用期間は、7〜10年が目安だ。換気口の数に応じて値段は異なるが、業者に依頼すると、40.000円前後の費用がかかる。できる限り出費を抑えたい方のために、ここでは自分で換気口を交換する方法を解説していく。

換気口はどこで購入できる?

換気口は、ホームセンターやインターネットで購入できる。大切なのは、部屋の換気口サイズに合ったものを購入すること。しっかりとサイズを把握しておこう。

換気口の外し方

古い換気口であれば、差し込んであるだけというケースが多い。そのような換気口であれば、マイナスドライバーなどを隙間に差し込むと簡単に外すことができる。また、近年ではネジ止めされている換気口も増えているという。こちらはネジを外すことで、換気口を取り外すことができる。

換気口の交換手順

1.古い換気口を取り外す。
2.外した跡が汚れていれば掃除をしておく。
3.新しい換気口を差し込んで設置する

換気口を外すと、かなりの汚れがたまっている可能性もある。換気口の汚れは室内の空気の汚れにもつながるため、掃除をしてから新しいものを設置するようにしよう。

結論

換気口は、建築基準法で設置が義務化されている24時間換気システムの1つ。重要な役割を持つ設備なのだ。冬の寒い時期であれば、一時的に蓋をしても問題ないが、基本的には常時開けておくのが正しい使い方である。また、キレイな空気を取り込めるよう定期的に掃除をするのが望ましい。7〜10年近く使用した換気口であれば、交換も視野に入れるとよいだろう。
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  • 更新日:

    2021年3月29日

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