1. エアコンの仕組み【冷房編】

夏を快適に過ごすのにかかせない冷房について、詳しい仕組みを解説しよう。室内機と室外機の役割など、エアコンに関する基本的な知識と併せてまとめた。
エアコンの基本的なしくみ
エアコンは室内に設置する室内機と、屋外にある室外機がセットで稼働する。内部にある熱交換器(ねつこんかんき)という部品によって、空気を冷やしたり温かくしたりする仕組みだ。
室内機と室外機は2本のパイプでつながっており、中では冷媒(れいばい)という液体ガスが循環している。熱は少ない場所に移る性質があり、それを利用して冷媒に熱を乗せる仕組みだ。熱交換器で集めた空気中の熱を移動させることで、室内の温度をコントロールしている。
室内機と室外機は2本のパイプでつながっており、中では冷媒(れいばい)という液体ガスが循環している。熱は少ない場所に移る性質があり、それを利用して冷媒に熱を乗せる仕組みだ。熱交換器で集めた空気中の熱を移動させることで、室内の温度をコントロールしている。
冷房の仕組みとは?
エアコンの冷房はパイプを通して熱を屋外に排出する仕組みになっている。室内が涼しくなるまでの過程を詳しく説明しよう。
1.室内機の中にある熱交換器で部屋の熱を集める
2.集めた熱をパイプを通して室外機に送り込む
3.集めた熱を室外機から屋外に放出する
4.熱を放出して冷たくなった空気がパイプを通って室内機に戻る
5.冷たい空気を室内に吹き出して部屋を涼しくする
室内の熱を繰り返し運びだすことで、部屋の温度が下がる仕組みだ。回転して空気を発生させる「クロスフローファン」によって、熱交換した冷たい空気が室内機から吹き出す。
1.室内機の中にある熱交換器で部屋の熱を集める
2.集めた熱をパイプを通して室外機に送り込む
3.集めた熱を室外機から屋外に放出する
4.熱を放出して冷たくなった空気がパイプを通って室内機に戻る
5.冷たい空気を室内に吹き出して部屋を涼しくする
室内の熱を繰り返し運びだすことで、部屋の温度が下がる仕組みだ。回転して空気を発生させる「クロスフローファン」によって、熱交換した冷たい空気が室内機から吹き出す。
2. エアコンの仕組み【暖房編】

寒い冬を温かくしてくれるエアコンの暖房について説明する。エアコンの冷房と暖房を切り替える四方弁の役割と、暖房の仕組みについてチェックしておこう。
四方弁の役割とは
冷房と暖房の基本的な仕組みは同じだ。熱を屋外に排出する冷房との違いは、屋外から熱を取り込んで室内を温めるところにある。
冷房と暖房の切り替えは「四方弁(しほうべん)」という部品によって行われる。四方弁がパイプを通る冷媒の流れを逆にすることで、サイクルが逆転する仕組みだ。
冷房と暖房の切り替えは「四方弁(しほうべん)」という部品によって行われる。四方弁がパイプを通る冷媒の流れを逆にすることで、サイクルが逆転する仕組みだ。
暖房の仕組みとは?
エアコンの暖房は冷房と逆に動作をすることで部屋を温めている。どのような仕組みで空気を温めるのか、ぜひチェックしてほしい。
1.室内機の中にある熱交換器から冷たい冷媒を送る
2.室外機の中にある熱交換器で熱を集める
3.集めた熱を圧縮機で高温にする
4.室外機で高温になった空気を冷媒に乗せて室内機に戻す
5.温かくなった空気を室内機から吹き出す
手順1から5までを繰り返すことで室温があがる。少ない場所に移る熱の性質を利用して、低温の冷媒に外気の熱を移動させる仕組みだ。冷媒によって熱を奪われるため、室外機から出てくる風は冷たくなる。
1.室内機の中にある熱交換器から冷たい冷媒を送る
2.室外機の中にある熱交換器で熱を集める
3.集めた熱を圧縮機で高温にする
4.室外機で高温になった空気を冷媒に乗せて室内機に戻す
5.温かくなった空気を室内機から吹き出す
手順1から5までを繰り返すことで室温があがる。少ない場所に移る熱の性質を利用して、低温の冷媒に外気の熱を移動させる仕組みだ。冷媒によって熱を奪われるため、室外機から出てくる風は冷たくなる。
3. エアコンの仕組み【除湿編】

快適な室内環境を保つためには、エアコンの除湿機能(ドライ機能)が役立つ。除湿の仕組みと種類について詳しく解説する。
除湿の仕組みとは?
エアコンの除湿機能には室内の湿度を下げる効果がある。空気が保持できる水分量は室温によって違う。温度が高いと多くの水分をたくわえられるが、低ければ少なくなる。熱交換器で空気の熱を奪うことで湿度を下げるのが、除湿機能の仕組みだ。
空気が冷えると蓄えられる水分量が少なくなり、水滴になって熱交換器に付着する。付着した水滴はホースで屋外に排出される。エアコンの室内機からは水分が減った空気が戻り、部屋の湿度が下がるのだ。
空気が冷えると蓄えられる水分量が少なくなり、水滴になって熱交換器に付着する。付着した水滴はホースで屋外に排出される。エアコンの室内機からは水分が減った空気が戻り、部屋の湿度が下がるのだ。
冷房と除湿の違い
熱交換器で空気を冷やすという点では、冷房と除湿の基本的な仕組みは同じだ。そのため冷房でも湿度を下げることはできる。冷房は部屋を冷やすことを、除湿は湿度を取り除くことを優先した機能だ。
除湿機能を使えば、部屋の温度の変化を抑えながら湿度を下げられる。室温を下げたいなら冷房、湿度だけを下げたいなら除湿というように、上手に使い分けてほしい。
除湿機能を使えば、部屋の温度の変化を抑えながら湿度を下げられる。室温を下げたいなら冷房、湿度だけを下げたいなら除湿というように、上手に使い分けてほしい。
除湿には種類がある
エアコンの除湿は「除湿冷房方式」と「再熱除湿方式」の2種類に分かれる。除湿冷房方式は冷房運転で空気を冷やして室内に戻す仕組みなので、室温はやや低くなる。
再熱除湿方式では空気を温め直してから室内に吹き出す。除湿冷房方式と比べると消費電力は高くなるが、室温が下がることがない。寒い時期に部屋の温度を下げることなく除湿できるのがメリットだ。
再熱除湿方式では空気を温め直してから室内に吹き出す。除湿冷房方式と比べると消費電力は高くなるが、室温が下がることがない。寒い時期に部屋の温度を下げることなく除湿できるのがメリットだ。
結論
エアコンを活用するための基礎知識として、基本的な仕組みをチェックしてほしい。熱交換器やパイプ、冷媒の役割を知ることで、室温が変化する理由がわかるだろう。冷房と暖房は基本的な仕組みは同じだが、四方弁で冷媒の流れを変えて切り替えをしている。また、湿度をコントロールできる、除湿機能の仕組みについても確認しておこう。冷房と使い分けたり種類の違いを理解したりすることで、快適な環境を保てる。