1. エアコンの故障を疑う前に
エアコンの電源を入れても稼働しないときには、すぐに故障したものと考えがちだが、まずは落ち着いて状況を確認することが大切だ。こちらでは、故障と勘違いしがちな状況について解説するので、修理を依頼する前にまず確認していただきたい。
リモコンに不具合がある
リモコンを使用してエアコンを稼働させることができない場合には、リモコンの電池切れや故障などの不具合がある可能性も考えられる。リモコンのボタンを押しても適切にエアコンが稼働しない場合は、リモコンの指令を遮蔽するものを取り除いた後に稼働状況を確認してほしい。また、スマホのリモコンアプリなどでエアコンの稼働状況を確認する方法もある。これらのアプリでエアコンを稼働することができる場合には、リモコンに不具合がある可能性が高いため、電池交換や修理、買い替えを考慮いただきたい。
室外機に不具合がある
エアコンは室外機から温かい風や冷たい風を外に出すことで部屋の空調機能を発揮する。そのため、室外機が故障していたり、霜が付いたりして正常に室外機が動かなければ、エアコンも適切に稼働することが難しくなる。そのため、エアコンが適切に稼働しない場合は、室外機の状況についても確認してほしい。
霜取り運転の可能性
寒い季節にエアコンの電源を入れても稼働しない場合には、室外機に付着した霜を溶かすために霜取り運転となっている可能性もある。この霜取り運転中は、エアコンは稼働しないため、室外機が稼働している場合は10分程度の時間をおいてから、再度稼働させてみるとよいだろう。
冷媒の不足
エアコンは冷媒を使用し、空気を冷却することで冷たい風を送り出している。この冷媒が不足すると空気を十分に冷却できなくなり、エアコンの効きが悪く感じることもある。
2. エアコンが壊れた?今すぐ故障診断
こちらではエアコンの故障の有無を確認する方法と、家庭で可能な対処方法をご紹介しよう。
エアコンの効きが悪い
エアコンの効きが悪いときには、エアコンのフィルターや熱交換器に汚れや異物などで目詰まりを生じ、熱効率が低下している可能性がある。取扱説明書に従ってエアコンのフィルターや熱交換器の汚れを取り除き、稼働状況を確認するとよい。
ホースから水漏れしている
エアコン内には、発生した結露を排出するドレーンホースがある。このホースが汚れなどで閉塞すると水漏れを生じてしまう。そのため、エアコンの水漏れに気付いたときには、故障を確認するためにも内部のドレーンホースを掃除してみるとよいだろう。
運転ランプが点滅している
運転ランプが点滅している場合は、何らかの不具合を生じている可能性がある。ランプの点滅の意味は製造会社ごとに異なるため、まずは取扱説明書を基に確認して故障の状況を把握し、必要な対応策をとってほしい。
異音がする
エアコンの稼働中に異音がする場合は、漏電やコンデンサーの劣化、回転部の破損などの可能性があるため、できる限り早く専門業者に修理を依頼することをおすすめする。
3. エアコン故障時は修理しよう
こちらではエアコンが故障したときの修理の依頼の仕方や費用の相場についてご紹介しよう。
修理業者の選び方
エアコンが故障したときの修理の依頼の仕方は、製造会社(メーカー)に依頼する方法と修理業者に依頼する方法の2通りがある。保証期間以外の場合の製造会社による修理は、ほかの修理業者よりも修理費用が高価であるが信頼が高い。修理業者は、修理費用を低価格に抑えられる場合もあるが、信頼性が低い場合もあることに注意いただきたい。
修理費用相場
エアコンの修理費用の相場は、故障場所や部品によっても異なるが、簡単な修理であれば5千円前後で済む場合もある。また、部品の交換などが必要なときには10万円ほどに至る場合もあることを覚えていてほしい。具体的な修理費用を理解してから修理を依頼したい場合には、修理費用の見積もりを依頼するとよいだろう。修理業者によっては、見積もり費用も必要になる場合があるため、事前に確認しておくと安心できる。
4. エアコンが故障する確率を減らす方法
エアコンの故障を防ぐコツをご紹介しよう。
定期的に掃除する
エアコンのフィルターや熱交換器が汚れで目詰まりしていると熱効率が低下するだけでなく、故障の原因にもなる。そのため、エアコンは定期的に掃除やメンテナンスを心がけると故障のリスクを避けることができる。
定期的に稼働させる
エアコンは、シーズンオフになると次のシーズンまでそのままということはないだろうか。実は、長期間稼働させずにそのままの状態でおくとほこりなどの汚れが溜まりやすくなり、機能が低下することもある。そのため、エアコンはシーズンオフの季節であっても月に1度を目安に稼働させていただきたい。
結論
今回は、エアコンの故障の有無の診断方法や家庭でできる対処方法、修理の依頼の仕方やエアコンを長く愛用するためのコツについて詳しく解説した。ぜひ、こちらの内容を参考にエアコンを定期的にメンテナンスしながら、長く快適に愛用できるように工夫いただきたい。