1. 正しい方法で換気するメリットとは?

換気とは、室内の空気と、外の空気を入れ替えることだ。しかし、いったいなぜ換気を行うのか、また、正しい方法について考えたことはあるだろうか。
換気の目的とメリット
換気の目的は、部屋の中の汚れた空気を外に出し、新しい空気を取り入れることだ。部屋を閉め切っていると、花粉やウイルスなどのハウスダストやホルムアルデヒドなど、さまざまな汚染物質が空気中にとどまってしまう。これらの汚染物質は人体にも悪影響を与えるため、換気をすることで外に排出したり、薄めたりする必要があるのだ。つまり正しい方法で換気をすることは、健康にもつながりメリットとなる。
コロナ対策にも欠かせない
コロナウイルスの蔓延により、3密(密閉、密集、密接)を避けるよう推奨されているのはご存知のことだろう。そのうちの密閉は、換気と大きく関わっている。先ほどの目的でも少し触れたように、密閉された空間では、ウイルスがとどまり増えやすくなってしまうのだ。そのため、コロナ対策としても換気は重要なのである。
エアコンでは換気ができない!?
夏や冬にエアコンをつけている間、室内は快適な温度に保たれていることだろう。窓を開けてしまうと、その快適な空気も逃げてしまうことから、つい換気を避けてしまいがちだ。さらに、エアコンで換気ができると思われていることもあるだろう。しかし、エアコンは室内の空気を取り込んで温度を調節し、送風口からまた室内へと送り出す仕組み。室内の空気が循環しているだけのため、換気はできていない。エアコンをつけていても、窓を開けて空気を入れ替えるのが正しい換気方法だ。
2. 効率的に換気する方法

換気の目的や重要性、エアコンの稼働は換気方法とはいえないことがわかった。続いて、効率的に換気する方法を具体的に見ていこう。
24時間換気システムを活用する
24時間換気システムとは、窓を開けなくても換気が行われる仕組みである。気密性の高い住宅が増えたことでシックハウス症候群が問題となり、2003年に建築基準法が改正された。そこで設置が義務化されたシステムだ。1時間で、室内の空気の半分程度が入れ替わるよう設計されている。これらの電源を常にONにしておこう。
窓は2箇所開ける
換気方法の基本は、空気の通り道を作ることである。そのため、窓は1箇所ではなく、入口と出口を意識して2箇所開けるのが望ましい。加えて、対角線上にある、できるだけ離れた位置の窓であればさらによいとされる。
扇風機を活用する
窓が1箇所しかない、位置が近すぎるなどの場合には、扇風機を活用する。サーキュレーターでもよいだろう。扇風機や、サーキュレーターを窓の外に向けて置き、空気を攪拌することで、窓からの排気効率が高まる。
3. 窓がない部屋の上手な換気方法

空気の通り道を作ることが、換気方法の基本だ。しかし、部屋に窓がないケースもある。そのような部屋の上手な換気方法を解説していく。
ドアを開けて扇風機やサーキュレーターを活用!
窓がない部屋の換気方法には、扇風機やサーキュレーターを活用しよう。窓の代わりにドアを開ける。そして扇風機などをドア付近に設置し、部屋の外に向けて回す。そうすることで、扇風機の背面から室内の空気を吸い込み、前から送り出すことができる。
また、浴室やトイレ、キッチンなどの換気扇を回しておくとよい。ほかの部屋から流れてくる空気も、効率的に換気できるためである。
また、浴室やトイレ、キッチンなどの換気扇を回しておくとよい。ほかの部屋から流れてくる空気も、効率的に換気できるためである。
4. 寒くて窓を開けたくないときの換気方法

寒い冬には、窓を開けた換気がつらくなってくる。快適な室温を保つことも、健康には重要だ。しかし、冬であっても換気は必要になる。寒さで窓を開けたくないときの換気方法を解説しよう。
冬の換気はコロナやウイルス対策として重要!
冬はコロナだけでなく、風邪やインフルエンザなどのウイルス対策が重要になる時期だ。そのため、寒くても換気は欠かさず行う必要がある。しかし換気によって室温が下がったことで、体調を崩す可能性もあるだろう。それを防ぐためにも、次の換気方法を確認しておいてほしい。
暖房で室内を暖めてから換気しよう
寒い時期の換気方法は、先に室内を暖めておくのがポイントだ。エアコンなどの暖房機器をつけ、天井や壁などを先に暖めておくことで、窓を開けた際にも室温が下がりにくくなる。さらに、換気の間も暖房機器の電源はつけておこう。
エアコンから離れた位置の窓がおすすめ
寒い時期の換気方法では、エアコンなどの暖房機器から離れた位置にある窓を開けるのがおすすめだ。稼働しているエアコンの近くにある窓を開けてしまうと、エアコンに負荷がかかるためである。
結論
換気方法の基本は、窓を2箇所開けて空気の通り道を作ることだ。さらに24時間換気システムは常にONにしておこう。窓同士の距離が近く空気がとどこおりやすい、またはそもそも窓がないような部屋は、扇風機やサーキュレーターを使うのがおすすめだ。窓やドア付近で、外に向けて回しておこう。換気は健康に関わり、コロナ対策としても重要性が見直されている。正しく効率的な換気を目指そう。