1. タオルの寿命の目安はどれくらい?

人によってタオルの寿命のとらえ方は違う。肌触りが悪くなったら寿命と考える方もいれば、穴が開いてしまったら寿命と考える方もいる。では、一般的にタオルの寿命の目安はどれくらいなのだろうか。
ホテルでは洗濯30回で寿命
ホテルのような接客業では、タオルの快適さもサービスのひとつだ。そのため洗濯を30回程度を超えたところで寿命とされ、交換されるケースが多い。
家庭では、もう少し寿命は長いと考えていいだろう。使いまわしているタオルの数や家族の人数によっても、タオルの寿命は変わってくる。およそ1年を目安とした交換なら、タオルの快適さを保てるラインだろう。
家庭では、もう少し寿命は長いと考えていいだろう。使いまわしているタオルの数や家族の人数によっても、タオルの寿命は変わってくる。およそ1年を目安とした交換なら、タオルの快適さを保てるラインだろう。
生地によって変わるタオルの寿命
タオルの生地には、大きく分けて「パイル生地」と「シャーリング生地」がある。パイル生地は、糸がループ状になっている。立体的な構造になるため、ボリュームがありフワッとした肌触りが特徴だ。シャーリング生地は、ループ状の糸部分を短くカットして平らにしたものだ。平べったい構造になるため、パイル生地に比べると肌触りはやや劣る。しかし、加工しやすいため、キャラクタープリントなどを施す場合は、ほとんどシャーリング生地のタオルとなる。
寿命を比べてみると、ループがほどけやすいパイル生地の方が、ループのないシャーリング生地よりも寿命が短い。ループがヘタることがないので、シャーリング生地の方が風合いが長持ちする。
寿命を比べてみると、ループがほどけやすいパイル生地の方が、ループのないシャーリング生地よりも寿命が短い。ループがヘタることがないので、シャーリング生地の方が風合いが長持ちする。
2. タオルの寿命の見極め方

タオルを使用する人数はそれぞれの家庭で異なる。洗濯の回数や使用期間ではなく、タオルそのものの状態で判断するなら、どのようなポイントで寿命を見極めるべきなのだろうか。
使い心地が悪い
タオルは、使い心地がいいと気持ちがいいものだ。とくにパイル生地は、ループ状の糸がクッション性を持っているので、フワフワしている。しかし、何度も洗濯をしているうちにループが寝てしまったり、繊維が縮んでしまったりしてゴワゴワになってしまう。使い心地が悪くなったら寿命と考えよう。
臭いが取れない
きちんと洗濯していても、長く使っているうちに洗剤カスや落ちきれなかった汚れが繊維の中にこびりついてしまう。その状態では、すぐに雑菌が増えて嫌な臭いがするようになる。洗濯してもタオルの臭いが取れない場合には、寿命が近いと判断しよう。
吸水性が悪い
パイル生地のループは、立つことで吸水する力が強くなっている。しかし、寿命が近づくにしたがってコシがなくなり、寝たままになってしまう。以前は肌に触れただけで水分が取れていたのに、ゴシゴシ擦らないとしっかり水分が取れなくなってきたという場合は、寿命を考えよう。
3. タオルの寿命を縮める間違った使い方

タオルの寿命は、おおよそ決まっている。しかし、メンテナンスの方法を間違えると、タオルの寿命を短くしてしまう可能性が高くなる。
柔軟剤の使い過ぎ
柔軟剤のコマーシャルなどでフワフワなタオルにうっとりするシーンがよく出てくる。実は柔軟剤はタオルの寿命を短くしているのだ。柔軟剤は、油の膜で繊維をコーティングして肌触りをよくする仕組み。コーティングしているので、当然吸水性も悪くなり、ループが伸びたり抜けてしまったりする。タオルを洗濯するたびに柔軟剤を使っていると、柔軟剤が蓄積されて、逆にゴワゴワした肌触りになってしまう。柔軟剤は、できるだけ使わない方がタオルの寿命を延ばすことができる。
洗ったまま放置
忙しいと、ついつい洗濯が終わったあとでも、洗濯機の中やランドリーバスケットの中に放置してしまいがちだ。しかし、これもタオルの寿命を短くする原因のひとつだ。放置しておくと雑菌が瞬く間に増える。繊維の中で増殖した雑菌は繊維自体を傷つけ、嫌な臭いの原因にもなる。
洗濯物を詰め込み過ぎ
タオルだけでなく、ほかの洗濯物にも共通していえることだ。洗濯機に洗濯物を詰め込み過ぎると、生地と生地が擦れあって傷みやすくなり、寿命を早めることになる。入れる洗濯物は洗濯機の許容量よりも少なめにしよう。その方が汚れも洗剤もキレイに洗い流すことができる。
4. タオルの寿命を延ばす洗い方や干し方

タオルの寿命は、タオルの洗い方や干し方にほんの少し気を遣うだけで大きく違ってくる。ぜひ、実践してみてほしい。
柔軟剤はできるだけ使わない
タオルを洗うときには、できるだけ柔軟剤を使わず、硬くなったなと感じたときに使う程度にしておこう。柔軟剤を使う場合でも、できるだけ使用量は少なめに入れるようにしよう。
干すときは直射日光を避ける
太陽の紫外線は、タオルの繊維に大きなダメージを与えて寿命を確実に短くする。色も褪せてしまう。タオルを干すときには、干す前に勢いよく振ってループを起こす。そして、風通しのよい日陰で乾かすようにしよう。
タオルは立てて収納する
タオルを収納するとき、引き出しに積み重ねてしまうと下のタオルが押しつぶされてしまう。押しつぶされてしまうと、せっかくのフワフワ感も損なわれてしまう。積み重ねるのではなく、タオルを立てて収納することで寿命を延ばすことができる。
結論
使っているタオルの寿命は、使い心地、臭い、吸水性で判断できる。タオルの寿命を少しでも延ばすためには、できるだけ柔軟剤を使わず、たっぷりの水で洗濯することだ。そして干すときには、直射日光を避けて風通しのよい場所で日陰干しをしよう。これだけで、タオルの寿命はかなり延びるはず。今日から実践してみよう。