1. エアコンの結露とは?
エアコンに水滴が付着している場合、結露が発生している可能性が高い。なぜ結露が発生するのか、原因とその対処法について詳しく解説しよう。
なぜ結露が発生する?
空気中にたくわえられる水分の量は温度によって変化する。温度が低いとたくわえられる水分量が減ってあふれてしまい、結露になる仕組みだ。空気中にある水分が冷房で冷やされて結露になるケースは多い。湿度が高い環境だと発生しやすいので、注意が必要だ。
窓やドアが開いている
窓やドアを開けて冷房や除湿を使用すると湿度が下がらない。空気中の水分によりエアコンに結露が発生して、ポタポタと落ちることがあるので窓やドアを閉めてから運転しよう。また、湿度が高いときも同じ現象が発生しやすい。多湿(80%以上)のときに冷房の長時間運転を避けることで予防できる。
ドレンホース
冷房や除湿を運転したあとエアコンの内部に発生する結露は、室外に排水される仕組みになっている。ただし、ドレンホースから排出できなくなると、吹出口から漏れしてしまう。「折れ曲がる」「排水口が詰まる」「先端が水に浸かる」「持ち上がる」などのトラブルが発生している可能性が高いので、原因を取り除いてほしい。
フィルターの汚れ
フィルターが汚れると空気の循環が阻害されてしまうため、結露が排水しにくい。吹出口から水が漏れるのを防ぐために、フィルターを掃除して汚れを取り除く。自動お掃除機能があっても汚れている可能性はあるので、前面パネルを開けて確認する必要があるだろう。
ルーバーの向き
吹出口のルーバー(風向板)が下向きのままだと、冷気が当たって結露が発生することがある。ルーバーの向きを平行や上向きにすれば改善させるだろう。また、冷房の冷気が原因なので、下向きのままでも設定温度を上げれば結露はなくなる。
2. エアコンの結露は水漏れの原因になる
エアコンに発生した結露を放置すると、どのようなリスクがあるのか紹介しよう。水漏れとカビの繁殖について、詳しく解説する。
水漏れの原因になる
結露の量が多くなるとエアコンからポタポタと水が漏れる。周囲の壁や家具が濡れてしまい、傷める可能性があるだろう。また、そのまま使用すると故障や事故のリスクがあるので、水が漏れたらスイッチを切り、プラグを抜いて対処してほしい。ドレンホースやフィルターなど原因をチェックしても直らない場合は、修理を業者やメーカーに依頼しよう。
カビの発生による健康被害
エアコンの結露を放置すれば、エアコンの内部に水がたまる。カビは湿気が多い環境を好むため、放置すれば繁殖してしまう。内部で発生したカビは自分で除去するのが難しい。エアコンの風にのってカビの胞子は広がるため、嫌な臭いや健康被害が発生する可能性がある。アレルギーの原因にもなるので、カビが生える前に結露対策をしてほしい。
3. 今すぐエアコンの結露対策しよう
対策をすれば、エアコンに結露が発生するのを予防できる。簡単な3つの対策について紹介するので、ぜひ実践してほしい。
設定温度は20℃以上
エアコンの設定温度が低くなると、外との温度差によって結露が発生しやすい。冷房を使用する場合は、設定温度を20℃以上に設定しよう。室温と冷房の温度差を減らせば結露はできにくくなるため、少しずつ設定温度を下げていくのもおすすめだ。吹き出し口周りに空気がたまると結露の原因になるので、風量は最初だけ強めにするとよいだろう。
小まめに掃除をする
フィルターを小まめに掃除することで、汚れによる結露の発生を防げる。お掃除機能がないエアコンの場合は、2週間に1回の頻度で掃除をすることで清潔に保てるだろう。軽度な汚れなら表面から掃除機で吸い取るだけで除去できる。汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤を使って裏側から水洗いをしてほしい。
結露防止機能を活用する
「内部クリーン機能」を使えば、冷房や除湿のあとにたまった内部の水分を乾燥できる。内部で発生した結露が外に漏れることもなくなり、カビの予防にもなるだろう。内部クリーン機能は毎回操作する「手動」と、冷房や乾燥のあと開始する「自動」に分かれているので、エアコンの設定を確認しておくことが重要だ。
結論
エアコンに結露が発生したら、フィルターやドレンホース、ルーバーの向きなどをチェックする。放置すると水漏れやカビが発生することがあるので、早めに対処してほしい。また、エアコンの結露は対策することが可能だ。小まめにフィルター掃除をしたり、内部クリーン機能を活用したりすることが、トラブルや故障の防止につながるだろう。