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エアコンの冷房と除湿で電気代が安いのは?使い分けのコツも解説!

エアコンの冷房と除湿で電気代が安いのは?使い分けのコツも解説!

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2021年7月31日

エアコンの冷房や除湿を使うなら、電気代をチェックしておきたい。それぞれ効果が異なるので、違いを把握しておくことが重要だ。この記事では冷房と除湿の電気代を比較する。使い分けるポイントや電気代を抑えるコツ、つけっぱなしにしたときの電気代など、役立つ知識と併せてまとめた。

  

1. エアコンの冷房と除湿の違いは?除湿には2つの方式がある

電気代を比較するまえに、まずは冷房と除湿の違いを確認しておこう。除湿には2種類の方式があるため、その特徴を併せて解説する。

冷房

冷房とは、室温を下げるために使用される機能。吸い込んだ空気の熱を外へ逃し、冷たくなった空気を再び吐き出すことで室温を下げる仕組みだ。部屋の温度が一気に下がり、同時に除湿もできる。電気代は室温と設定温度の温度差によって変わるのがポイント。季節によっては除湿よりも高くなる場合がある。

弱冷房除湿

除湿とは、室内の湿度を下げるために使用される機能だ。空気中に含むことのできる水分量は気温が高いほど多くなり、低いほど少なくなる性質がある。吸収した空気の熱を逃して温度を下げ、空気中に含まれていた水蒸気を水滴化して外へ排出することで、空気中の湿度を下げることができているのだ。

つまり、除湿においてもエアコンから再度放出される空気は温度が下がっており、結果的に冷房的役割を果たしていることになる。ただし、冷房と比較した場合、温度の低下や除湿量はあまり多くない。「弱冷房」であるため、使い方によっては冷房よりも電気代が安くなる場合がある。

再熱除湿

上記で説明したのは一般的に「弱冷房除湿」と呼ばれる除湿である。一方、エアコンによっては「再熱除湿」と呼ばれる機能がついているものも。湿度を下げたあと、空気の温度を再び室温まで暖めなおして放出する再熱除湿は、室温を下げたくない場合には快適だが、暖めるための電力がかかるため電気代は高くなるので注意したい。ちなみに、除湿量は冷房と比べると少し劣るが、弱冷房除湿と比べるとやや多い傾向がある。

2. エアコンの冷房と除湿の電気代

エアコンの冷房と弱冷房除湿、再熱除湿にかかる電気代の目安をまとめた。電気代の計算方法と併せて紹介しよう。

電気代の計算方法

1時間あたりの電気代は、エアコンの消費電力(kW)×電気代単価(電力会社による)で導き出すことができる。エアコンの消費電力は機種やサイズで異なるので、メーカーのホームページやカタログで確認しよう。

1000W=1kWになるので、エアコンの消費電力が500Wだと0.5kWになる。ただし、前述したようにエアコンは室温と設定温度の差によって消費電力が変わるため、あくまで目安として参考にするとよい。

冷房の電気代の目安

冷房を24度に設定したとき、1時間あたりの電気代は11.0円ほどになるという試算結果がある。ただし、このデータはやや古い資料を参考にしている。エアコンの機種やサイズ、外気との温度差でも電気代は異なるため、あくまで参考と考えてほしい。電気代の単価も契約プランによって異なるので、電力会社に問い合せると確実だ。

弱冷房除湿の場合の電気代の目安

弱冷房除湿は弱い冷房なので電気代は最も安いとされる。同じ試算結果によると1時間あたりは4.1円くらいが目安だ。こちらもエアコンの機種や契約プランによって異なるので、正確に計算したいなら調べておこう。

再熱除湿の場合の電気代の目安

再熱除湿の電気代の目安は14.9円だ。冷房と暖房の両方を稼働することになるため、かかる電気代が高くなる傾向がある。機種別の消費電力や契約プランを調べて、より正確な電気代を割り出すのがおすすめだ。

電気代は弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順に高くなる

エアコンの電気代を比較すると、弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順番に高くなる。再熱除湿を使うと電気代が高くなるので、使いどころには注意が必要だ。ただし、それぞれ得られる効果が異なるため上手に使い分けたい。

たとえば、冷房の効果は再熱除湿<弱冷房除湿<冷房の順で高い。除湿量なら弱冷房除湿<再熱除湿<冷房の順で多くなる。電気代が高い再熱除湿だが、部屋の温度が下がらないメリットもあるので梅雨の肌寒い日などに活用しよう。

3. エアコンの冷房と除湿を上手に使い分けるポイント

冷房と除湿を上手に使い分ければ、快適に過ごすことができる。2つのポイントをチェックしておこう。

部屋の「温度」を下げたいときは冷房

部屋の温度を下げたいなら冷房を使おう。冷房には湿度を下げる効果もあるため、温度と湿度の両方を下げたいときにもおすすめだ。弱冷房除湿でも室温を下げられるが、効果は低いので真夏には向いていない。室温が高いときは冷房で一気に温度を下げよう。

部屋の「湿度」を下げたいときは除湿

部屋の湿度だけ下げたいなら除湿を使用する。弱冷房除湿は電気代が安く室温も少しだけ下がるので、節電したいときにおすすめだ。少し暑いくらいなら、冷房ではなく弱冷房除湿を使ってもよいだろう。梅雨の寒い日や就寝時など室温を下げたくないときは、空気を暖め直して放出する再熱除湿がよい。

4. エアコンの冷房や除湿の電気代を抑えることはできる?

冷房と除湿の使い方を見直せば、電気代を抑えることができるかもしれない。紹介する方法を試して、節電に役立てよう。

弱冷房除湿または高めに温度設定して冷房運転する

電気代が安い弱冷房除湿もしくは冷房の温度を高めに設定すると、電気代の節約に。冷房は1度高くするごとに、10%ほどの節電になるとされる。冷えすぎないように温度調整をすることが重要だ。

サーキュレーターや扇風機で空気を循環させれば、部屋の温度ムラがなくなるので設定温度を上げやすくなる。ただし、室温が高すぎると快適に過ごせないため、暑いと思ったら無理せず下げよう。

自動運転を活用する

エアコンを自動運転に設定すれば、風量を自動で調整してくれる。節電のために風量を「弱」にしていると、室温が下がるまで時間がかかり、かえって消費電力が高くなるので注意しよう。

自動運転にすれば室内が下がるまで強風に、冷えてきたら微風というように調整するので、消費電力を抑えられる。また、暑いと思ったとき一時的に風量を強くすれば、体感温度が下がって涼しく感じやすい。

フィルターをお手入れする

フィルターに汚れが蓄積されると、冷房の効率が悪くなってしまう。電気代が5~10%も無駄になるというデータもあるので、2週間に1度ほど手入れをして清潔に保つことが重要だ。ただし、自動お掃除機能があるエアコンは基本的に手入れは必要ない。ときどき確認して、汚れが気になるときだけ掃除しよう。

室外機の周りをキレイにする

エアコンは室外機から外気を取り込んだり、吹き出したりすることで、温度を調整する仕組みだ。吸い込み口や吹き出し口がふさがると、冷房効果が弱くなり電気代が上がる。

周囲に物を置かないようにして、ゴミやホコリ、雑草などは小まめに除去しよう。また、室外機周辺の温度が上がるとエアコンが効きにくくなることがあるので、直射日光が当たらない場所に設置するのがおすすめだ。

電力会社の料金プランを見直す手もある

契約する電力会社や料金プランで電気代は変わる。変更することで安くなるケースも多いので見直してみよう。基本料金が無料だったり、特定の時間帯は電気代が安くなったりと、内容はさまざまだ。家族の人数や生活スタイルによって適した料金プランは異なるので、見積もりで比較してほしい。

5. 冷房や除湿の電気代を抑えるにはこまめに消す?つけっぱなし?

電気代節約のために、冷房や除湿を小まめに入り切りしている方もいるだろう。ではつけっぱなしにしたときと比較した場合、どちらが節電になるのだろうか。

ポイントは「温度差」にある

エアコンは設定温度と室温の差が大きいほど、消費電力が多くなる=電気代がかかる仕組みになっている。こまめに消してしまうと、一度小さくなった温度の差が再び大きくなるため、毎回多くの電力が必要となってしまう。

つまり、短時間ならつけっぱなしにしておくことで常に室温が設定温度に保たれ、消費電力が少なくて済むのだ。一方でつけっぱなしにしておくことで電気代が安くなる場合には、いくつかの条件があることを覚えておきたい。

30分程度の外出であればつけっぱなしのほうが安い

除湿・冷房をつけっぱなしにして電気代が安くなるのは、休日やフリーランスなど家にいる時間が長く、外出が30分以内の場合だ。会社員や学生など、数時間単位で家を空ける場合には、一度エアコンを消した方が電気代は安くなるので注意しよう。

6. 冷房と除湿は電気代も重要だが上手に使い分けることも大切

エアコンの冷房と除湿の違いは目的にある。冷房は室温を下げるため、除湿は湿度を下げるための機能だ。また、除湿には弱冷房除湿と再熱除湿があるため、特徴や電気代の違いをチェックしておきたい。

一般的に弱冷房除湿<冷房<再熱除湿の順番で電気代が高くなる。ただし、それそれ冷房や除湿の効果が異なるため、使い分けることが重要だ。電気代を節約しながら快適に過ごせるように、基本的な知識を身に着けておこう。

結論

冷房と除湿は効果や電気代が異なるので、違いを確認しておこう。室温や目的で使い分けることが、節電や快適に過ごすことにつながる。自動運転をする、フィルターをお手入れするなど、エアコンの電気代を抑えるコツと併せてチェックしてほしい。また、エアコンは短時間ならつけっぱなしのほうが節電になる。30分を目安に電源を切るか判断してほしい。
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  • 更新日:

    2021年7月31日

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