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かぶの育て方は簡単?プランターと地植えの場合に分けて詳しく解説

かぶの育て方は簡単?プランターと地植えの場合に分けて詳しく解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年8月 9日

皆さんはかぶの育て方をご存じだろうか。根だけでなく葉にもたくさんの栄養素が含まれており、地方色豊かなかぶ。さまざまな料理に使えるため、自分で育ててみたいと感じる方も多いだろう。難しそうに感じるかもしれないが、育て方のポイントを押さえれば簡単に育てられる。そこで今回は、かぶの育て方をプランターの場合と地植えの場合の2パターンに分けて解説しよう。

  

1. かぶの育て方の前に

かぶの育て方を解説する前に、どのような特徴を持つ植物なのかについて紹介しよう。

かぶはアブラナ科アブラナ属の1年草だ。原産地はアフガニスタンから地中海沿岸地域だといわれている。日本書紀に記載されているほど、古くから栽培されてきた野菜のひとつだ。

春の七草のうち「すずな」は、かぶのことを指す。

含まれる栄養素

かぶの根にはビタミンC、ビタミンA、アミラーゼ(ジアスターゼ)、カルシウムなどが含まれている。消化酵素であるアミラーゼ(ジアスターゼ)は熱に弱いため、生で食べるとよりよい効果を得られるだろう。

根だけでなく、葉にもたくさんの栄養素が含まれている。その中でもビタミンCは根の約4倍、カルシウムは約10倍といわれているため、積極的に摂取していきたい。

ちなみに、かぶの根(白くまるい部分)と表現しているところは、正確にいうと胚軸(はいじく)と呼ばれるものである。子葉と根の間にある茎状のもので、かぶは胚軸が肥大化したものなのだ。この記事では、分かりやすいよう胚軸を根と表現する。

地方色豊かな野菜

かぶは古くから栽培されてきたこともあり、日本各地でさまざまな品種が栽培されている。代表的な品種は小かぶである「金町小かぶ」、中かぶである「近江かぶ」「天王寺かぶ」、そして大かぶである「聖護院かぶ」だ。

形や色味、美味しい食べ方などもそれぞれ異なる。

プランター栽培なら小かぶがおすすめ

プランターで育てる場合は、小かぶがおすすめである。栽培日数が40~50日程度と短く、初心者でも比較的育てやすいからだ。自宅での栽培に挑戦しようと考えている方は、小かぶを選ぶとよい。

2. かぶの簡単な育て方

かぶの種まきは3~5月頃の春まきと、9~10月頃の秋まきがある。しかし、かぶは日当たりのよい涼しい気候を好むため、秋まきが望ましい。虫がつきにくいというメリットも得られる。

ほかにも、かぶを育てるために覚えておくべきことがある。ここでは、かぶの育て方をプランターの場合と地植えの場合に分けて解説しよう。自分が挑戦しようと思っている育て方は必ずチェックしてほしい。

プランターの場合

前述したとおりプランターで育てる場合は、収穫までの期間が短く比較的育てやすい小かぶがおすすめだ。小かぶを育てる際は、深さ15cm以上のプランターを準備しよう。収穫量を多くしたいまたは大きめのかぶを育てたいなら、大型のプランターを準備してほしい。

・土作り
市販の野菜用培養土を使うと手軽である。自分で土を作成したい場合は、赤玉土・砂・バーミキュライト・苦土石灰を混ぜたものを使おう。

使用する土が用意できたら底が見えなくなる程度に鉢底石を敷き詰め、プランターの縁から2~3cm下まで土を入れる。

・種まき
深さ1cm程度のまき溝をつけて、1cm間隔で種をまいていく。かぶの種は非常に小さいため、指でつまんで慎重に行うのが大切だ。小かぶの場合、まき溝の間隔が15cmほど取れるのであれば2列にしてもかまわない。

その後は0.5~1cmほど土をかぶせ、手で軽く押さえたらたっぷり水やりをする。

・水やり
発芽するまでは土が乾燥しないように水やりをして、発芽後は土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水やりをする。発芽を境に水の与え方が変わるので注意してほしい。

また、基本的に水やりは朝にするのが望ましい。日中に行うと外気温によって水温が上昇してしまい、夜に行うと土の中に余分な水分が残ってしまう。

・間引きと肥料
かぶの間引きは合計で3回行う。

1回目は本葉1~2枚の頃、3cm間隔になるように。2回目は本葉3~4枚の頃、6cm間隔になるように。そして3回目は本葉5~6枚の頃、12cm間隔になるように間引く。中かぶの場合は、3回目で15cm間隔になるようにしよう。かぶを固定するため、間引き後は軽く土寄せしておく。

間引いた葉は美味しく食べられるので、捨てずに味噌汁の具やおひたしなどに使うとよい。

また2回目と3回目の間引き後には、追肥として化成肥料を与える。

・収穫
小かぶなら直径5cm、中かぶなら直径8~10cmほど根が見えてきたタイミングで収穫しよう。葉の付け根を手で持って引き抜く。収穫が遅れると根が割れたりスが入ったりするため、早めの収穫を心がけてほしい。

ちなみに「スが入る」とは、内部がスカスカになって空洞ができている状態を指す。

地植えの場合

プランターと同じ項目もあるが、地植えだからこそ知っておきたいものも多い。畑などで栽培しようと考えている方は、以下の育て方もしっかり確認しておこう。

・土作り
種まきの2週間前に苦土石灰と堆肥を土に混ぜ込み、よく耕す。そして1週間前には元肥である化成肥料を混ぜ込んで、さらによく耕し、畝(うね)を作っておく。かぶの根はよく伸びるため、深めに耕しておくのがポイントだ。つるつるとしたかぶが収穫できるよう、土を耕すときは石や土の塊がないかも一緒に確認してほしい。

また、かぶは連作障害が出やすい野菜のひとつである。一度かぶを育てたことのある土壌では、1~2年あけてから栽培しよう。

・種まき
小かぶは15cm、中かぶは20cm間隔でまき溝をつける。深さはプランターの場合と同じ1cm程度だ。そして1cm間隔で種をまいていき、土をかぶせる。最後に手で軽く押さえたらたっぷり水やりをしよう。

大かぶは、小かぶや中かぶのような「筋まき」ではなく「点まき」をする。25~30cm間隔で深さ1~2cm程度の穴を作り、その中に種を5~6粒ずつまくのだ。空き瓶やコップを使うと深さが均一な穴が作りやすい。

・水やり
発芽するまでは土が乾燥しないように水やりをするが、発芽後は基本的に水やりをしなくてよい。降雨が水やりの代わりとなるからだ。ただし、長期間雨が降らないようであれば、たっぷりと水を与える。ひどい乾燥状態にならないよう注意してほしい。

・間引きと肥料
小かぶ、中かぶの間引きと肥料の与え方については、プランターの場合と同じである。間引きを3回行って適切な間隔を作り、2回目と3回目の間引き後には追肥として化成肥料を与えるのだ。

大かぶは筋まきではなく点まきなので、間引きの方法が少し異なる。本葉1~2枚の頃に3本立ちにするのが1回目、本葉3~4枚のときに2本立ちにするのが2回目。そして本葉5~6枚のときに1本立ちにするのが3回目だ。追肥のタイミングは小かぶや中かぶと同じである。

間引きする際は優しく引き抜こう。残したいものまで抜けそうなときは、ハサミで根本から切り取るとよい。

・収穫
小かぶは直径5cm、中かぶは直径8~10cm、大かぶは直径15~30cmほど根が見えてきたタイミングで収穫する。根が割れたりスが入ったりしないよう、太ったものから順番に収穫することを心がけてほしい。

3. かぶの上手な育て方のコツ

かぶの育て方だけでなく、コツや注意点も知っておくと立派で美しいかぶが収穫できる可能性が高まる。プランターと地植えどちらの場合でもぜひ押さえておきたい部分だ。

ここでは、かぶの育て方でよくある失敗例とともに、どのようなことに気を付ければいいのかについて紹介する。

割れてしまう

かぶは乾燥が続いた状態から急激に水分を吸収すると割れやすくなる。水分量が一気に増えることで、表皮と内部のバランスが崩れてしまうからだ。そのため土の表面が乾いたらしっかりと水やりを行ってほしい。発芽するまでは乾燥しないように、発芽後は過湿にならないように注意しよう。

また、収穫の遅れもかぶが割れてしまう原因になる。

大きくならない

かぶは水分不足や肥料不足になると細長くなり、大きく育たないことがある。過湿に注意しながら十分に水やりを行い、適切な量の肥料を与えよう。そうすることで、まるまるとした立派なかぶに成長する。

ただし土のチッ素分が多くなりすぎると、葉ばかりが大きくなって根が育たないことがある。肥料の量を調節することも重要だ。

表面に穴が開いている

かぶの表面にぽつぽつと小さな穴が開いていたり、かさぶた状になっていたりする場合は、キスジノミハムシによる食害が原因。連作すると害虫の被害を受けやすくなるため、連作を避けて栽培しよう。防虫ネットや寒冷紗で害虫の侵入を防ぐのもおすすめだ。ビニールトンネルをかけると防寒対策にもなる。

また株間が混み合っていたり、土寄せが不十分であったりするとかぶの形が悪くなりやすい。適切な方法で間引きを行うことで、キレイなかぶを育てられるだろう。

結論

かぶの育て方は、プランターと地植えの場合で少し異なる。どのような大きさのかぶを育てるかによって種まきや間引きの方法、収穫のタイミングも異なるため、好みの品種に合わせた育て方をしよう。プランターで育てる際は、収穫までの期間が短い小かぶがおすすめだ。また、かぶを育てようと思っている方は、今回紹介したよくある失敗例もしっかり確認しておいてほしい。
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  • 更新日:

    2021年8月 9日

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