目次
1. パッチワークとはどんな手芸?

そもそもパッチワークとはどのような手芸かをご存知だろうか。まずはパッチワークとは何か、加えてパッチワーク・キルトについても解説する。
パッチワークは「継ぎ接ぎ」のこと
パッチには継ぎ接ぎ用の布という意味がある。パッチワークは端切れの布を継ぎ接ぎして作る手芸作品のことだ。
パッチワーク・キルトとは?
キルトとは、布の表裏の間に綿などを入れて針で縫い合わせたもの。キルティングともいう。パッチワークで継ぎ合わせた布を表布とし、裏布との間に綿を入れて針で縫い合わせたものをパッチワーク・キルトという。
パッチワークは初心者でも簡単にできる
基本は布を型紙通りに縫い合わせていくだけのため、作り方は非常にシンプル。手芸初心者でも楽しめるだろう。
2. パッチワークに必要な材料と道具

パッチワークを始めるために、まずは材料と道具をそろえよう。
材料
- 好きな布
- 縫い糸
パッチワークの縫い糸は、細くてしなやかなものがよい。ポリエステル100%の糸がおすすめだ。
道具
- アイロン
- 縫い針
- まち針
- チャコペン
- 布切りばさみ
- 糸切りばさみ
縫い針にも実はさまざまな種類がある。パッチワークに向いているのは、メリケン針の8〜9番。パッチワーク針という品名で販売されているものもあるため、そういった針を使おう。
ミシン縫いに必要なものは?
- ミシン
- ミシン針(11番)
- ミシン糸(60〜90番)
ミシンの糸と針は、メーカーが推奨しているものがある。目安になる番号を記載したが、基本的にはメーカーが推奨したものに従うとよいだろう。
生地を選ぶときのポイントは?
生地を選ぶときは、伸縮性のないコットン100%がおすすめだ。お好みのデザインの布を用意しよう。
初心者の方はパッチワークキットもおすすめ
初めてパッチワークに挑戦する際は、さまざまな布を用意するのが難しかったり、組み合わせに悩んだりする可能性もあるだろう。そのような場合には、パッチワークキットを使ってみてはいかがだろう。あらかじめ完成のイメージがあり、必要な材料がそろっているため、初心者にもおすすめだ。
3. 基本のパッチワークの作り方|手縫いの場合

パッチワークに必要な材料や道具がわかったところで、基本の作り方を見ていこう。初心者にも挑戦しやすい、正方形の布をつなぐパッチワークを紹介する。まずは手縫いの作り方だ。
1.布を同じサイズにカットして並べる
お好みの布を同じサイズの正方形にカットして並べる。布の柄や向きによっても仕上がりのイメージが変わってくるため、よく考えておこう。
2.布を中表にして縫い合わせる
布を中表にして、縫い代を1cmとし、ずれないようまち針でとめる。縫い代はあらかじめチャコペンで印をつけておくとわかりやすいだろう。まち針は両端、中央、その間の順番にさすとよい。印をつけて固定したら、ぐし縫いで縫い合わせる。ぐし縫いとは、細かい並縫いのことだ。
3.横一列に縫い合わせてアイロンをかける
横一列に布を縫い合わせたら、アイロンをかける。縫い代は片倒し(片方に倒す)にしてアイロンを当てよう。列ごとに片倒しにする方向を交互にすると、仕上がりがスッキリする。
4.布を一列ごとに縫い合わせてアイロンをかける
横一列に縫い合わせた布同士を、中表にして縫い合わせていく。柄や向きを間違わないよう確認しながら、列をつなぎ合わせていこう。最後にアイロンをかける。フレームなどに入れる場合は、ここで完成としてもよい。裏布をつける場合は、次の工程に進もう。
5.裏布をつける
ランチョンマットなどにする場合は、裏布をつけよう。「4」で完成した表布(パッチワーク)と裏布を中表にして、一部あき口を残してぐるりと一周縫い合わせていく。あき口から裏返し、縁に仕上げのステッチをして完成だ。
4. 基本のパッチワークの作り方|ミシン縫いの場合

続いて、ミシンを使ったパッチワークの作り方を解説していこう。
1.布を同じサイズにカットする
好みの布を同じサイズにカットし、仕上げたいパッチワークをイメージして並べる順番を決めておく。
2.布を中表にして縫い合わせる
縫い代を1cmとし、布を中表にしてミシンで縫い合わせる。このとき、返し縫いは必要ない。毎回糸を切らず、そのままつなげて縫い合わせていく。
3.アイロンをかけて間の糸を切る
縫い代を片倒しにしてアイロンをかけ、間に渡っている糸を切る。
4.縫い合わせた布同士を縫い合わせてアイロンをかける
「2」で縫い合わせた布同士を中表にして縫い合わせていく。作りたいパッチワークの大きさになるまで、繰り返していこう。つなぎ合わせたらアイロンをかける。
5. パッチワークの作り方を覚えたら応用してみよう

パッチワークの基本の作り方を覚えたら、次は応用してみよう。布の形や大きさを変えて、より複雑なパッチワークも作れる。
ペーパーライナー
ペーパーライナーは厚みのある紙を中に入れ、巻きかがりで縫い合わせるパッチワークの技法。ランチョンマットやコースター、アップリケにするのもよいだろう。
ペーパーピーシング
ペーパーピーシングは、トレーシングペーパーで図案を写し、紙と布を一緒に縫い合わせるパッチワークの技法。布を縫い合わせ終わったあと、紙をやぶって取り外していく。
6. パッチワークはアイデア次第でいろいろな作品ができる

パッチワークは初心者でも楽しめる手芸であり、アイデア次第でさまざまな作品ができる点も魅力だ。パッチワークのアイデアを3つ紹介しよう。
手作りマスク
マスクが欠かせなくなった昨今、布マスクを手作りする方も増えた。1枚の布で作ったマスクもよいが、パッチワークで違う布を継ぎ合わせたデザインにしてみるのはいかがだろう。
ランチョンマット
パッチワークの基本的な作り方を覚えれば、ランチョンマットは比較的簡単に作れる。好みの布を継ぎ接ぎし、最後に裏布をつけてオリジナルのランチョンマットを作ってみよう。
デニムのトートバッグも簡単
パッチワークの布をデニムにしたトートバッグもおすすめだ。柄がなくても、使うデニムの色味を変えて組み合わせることで、個性的なバッグができるだろう。
7. パッチワーク初心者におすすめのキットや便利なアイテム

作り方はここまで解説したとおりだが、パッチワーク初心者はキットを使用して手軽に始めるのもよいだろう。そこで、おすすめのパッチワークキットや便利なアイテムを紹介する。
パッチワーク・ウェンディーズ「ストリングキルトのティッシュカバー」
ボックスティッシュカバーのキット。布をストライプにつなぐストリングキルトが片側に入るデザインになっている。落ち着きのある配色になっており、男女問わず使いやすいだろう。
手づくりタウン「夏の思い出」
ヨットやレモンスターのパターンを使ったパッチワーク。夏のタペストリーにぴったりのデザインだ。
スタジオキルト「クリスチャンクロスのマット 大」
クリスチャンクロスというパターンで作るパッチワークのマット。約62×97cmの大きめのマットが作れる。淡く落ち着いた配色で、ナチュラルなインテリアにも馴染みやすいだろう。
クロバー「パッチワーク針セット」
解説したとおり、縫い針にもさまざまな種類がある。クロバーからはパッチワーク針セットが販売されているため、1つ購入しておくと便利だろう。
クロバー「New パッチワークこて」
パッチワークではアイロンをかけるが、小さなものは当てづらいこともある。クロバーのパッチワークこてがあれば、細かい部分のアイロンがけがはかどるだろう。
日本ヴォーグ社「いちばんよくわかる パッチワークの基礎」
日本ヴォーグ社から出版されているパッチーワークの基礎が学べる1冊。パッチワークを始めたい方や、すでに楽しんでいて基礎を学びたい方におすすめだ。
8. オリジナル作品が楽しい!パッチワークを始めよう

パッチワークは基本的な作り方がわかれば、初心者でも楽しめる。必要な道具も多くないため、比較的始めやすい点もパッチワークの魅力だ。基本を覚えれば応用が効くようになるため、さまざまなオリジナル作品に挑戦できるだろう。ぜひパッチワークを楽しんでみてほしい。
結論
パッチワークは難しそうに見えるかもしれないが、作り方は意外とシンプルだ。手縫いでもミシンでも可能なため、やりやすい方でトライしてみよう。パッチワークの作り方を知りたいときは、ぜひ当記事を参考にしてほしい。