1. 有機ELテレビの寿命は何時間?
有機ELテレビの寿命は何時間程度なのだろうか。一般的な液晶テレビの寿命と比較してみよう。
約3万時間が目安とされている
有機ELテレビの寿命は、一般的に約3万時間といわれている。3万時間というと、1日6時間、365日テレビを視聴した場合に換算すると13~14年程度だ。
LGの有機ELパネルは10万時間?
LGは国内で採用されている有機ELパネルの多くを供給しているメーカー。LG社によると、有機ELパネルの寿命は約10万時間にまで延長されているといわれている。(2016年時点)
一般的な液晶テレビの寿命は?
一般的な液晶テレビの寿命は約6万時間。現在主流の4K液晶テレビも同様だ。有機ELテレビの寿命が約3万時間のため、液晶テレビと比較すると半分程度の寿命であることがわかる。
パネル以外の部品が先に寿命を迎えることもある
有機ELテレビに限らず、テレビはさまざまな部品でできている。そのため、有機ELテレビの寿命はパネルだけの問題ではない。有機ELパネルの寿命がまだ残っていたとしても、そのほかの部品が先に寿命を迎えて故障する可能性もあるのだ。
2. 有機ELテレビと4K液晶テレビの寿命以外の違い
有機ELテレビと、現在主流になっている4K液晶テレビ。これらのテレビには、寿命以外にも違いがある。ここでは、有機ELテレビと現在主流となっている4K液晶テレビとの、寿命以外の違いを見ていこう。
有機ELテレビとは
有機ELテレビとは、自発光方式のパネルを採用しているテレビを指す。自発光方式は映像素子が発光するため、バックライトが照らし出す必要がない。余分な部品やスペースを取りのぞくことができるため、一般的な液晶テレビよりも薄型化・軽量化の実現が可能となっている。
4K液晶テレビとは
4K液晶テレビとは、液晶パネルを採用しているテレビのこと。4Kは画素数を表している。液晶パネルは有機ELテレビとは異なり、パネルそのものを発光させることができない。そのため、バックライトで照らし出すことで映像を表示する。
有機ELテレビと4K液晶テレビの違い
画質
有機ELテレビは、4K液晶テレビよりも画質や色彩表現に優れている。
薄さと軽さ
バックライトが不要でさまざまな部品、スペースを排除した有機ELテレビは、4K液晶テレビの1/10の薄さとなっている。重量についても、有機ELテレビは液晶テレビより平均10Kg程度軽い。
視野角
視野角の広さは、液晶テレビよりも有機ELテレビのほうが優れている。液晶テレビの視野角も改良されてはいるが、有機ELテレビにはかなわない状況だ。
3. 各メーカーの有機ELテレビの特徴
ここでは、各メーカーの有機ELテレビの特徴を紹介する。有機ELテレビへの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてほしい。
ソニー 4K有機ELテレビ「A90Jシリーズ」
ソニーの「A90Jシリーズ」は、発光性能を高め、さらなる高輝度化を実現した4K有機ELテレビ。これまでの有機ELパネルより明るく、高いコントラストで美しい映像を映し出す。映像と音を一体化させるため、画面そのものを振動させる点も特徴だ。まるで映画館のような臨場感を体感できる。
東芝 4K有機ELレグザ「X9400シリーズ」
東芝の4K有機ELレグザ「X9400シリーズ」で採用している高コントラスト有機ELパネルは、レグザ専用。高いコントラストと高輝度を実現したテレビだ。重厚なサウンドを実現するため、10個のスピーカーと142Wのマルチアンプを搭載している。
パナソニック 4Kダブルチューナー内蔵ビエラ「JZ1000シリーズ」
パナソニックの4Kダブルチューナー内蔵ビエラ「JZ1000シリーズ」。ビエラ独自のパネル制御により、光や色を豊かに表現。昼の明るい室内でも高いコントラストの映像を楽しめるよう、周囲の光の反射の影響を抑えるブラックフィルターを採用している。
4. 有機ELテレビの寿命は気にする必要はない?
有機ELテレビは、一般的な液晶テレビよりも寿命が短いといわれている。液晶テレビの寿命が約6万時間である一方、有機ELパネルの寿命は約3万時間が目安だ。有機ELテレビは液晶テレビの半分ほどの寿命であることがわかる。
しかし上述のとおり3万時間というと、1日6時間、365日テレビを視聴したとして年数に換算すると13~14年ほど。一般的なご家庭での使用を考えると、十分な時間といえるだろう。また、テレビはパネル以外にもさまざまな部品でできている。有機ELパネル以外の部品が故障する可能性もあるため、有機ELテレビはパネルの寿命だけを気にする必要はない。
結論
4K液晶テレビよりも高画質で豊かな色彩表現を可能にした有機ELテレビ。美しい映像が楽しめる反面、寿命が短いといわれている点が気になっていた方もいるだろう。しかし有機ELパネルの寿命は、決して短いといわれるほどのものではない。一般的なご家庭での視聴であれば、大きな問題はないだろう。有機ELテレビへの買い替えを検討中の方は、ぜひ当記事を役立ててほしい。