目次
- 1. すのこベッドとは
- 2. すのこベッドにはどんなデメリットがある?
- 3. すのこベッドはメリットも多い
- 4. すのこベッドを選ぶときのポイント
- 5. すのこベッドに合う寝具は?布団とマットレスのメリット・デメリット
- 6. すのこベッドはデメリットもあるがメリットも多い
1. すのこベッドとは

漢字では「簀子」と書き、板や竹といった材料を使って、あえて少しずつ隙間を開けて作った板のことだ。プールの更衣室や押入れなどで見た方も多いのではないだろうか。
すのこベッドは底の部分がすのこになっている。板の隙間を空気が通るため、通気性に優れたベッドになっている。
日本の気候が生んだ通気性に優れたベッド
もともとベッドは、湿度が低い欧米の寝具だ。湿度が低いので「家具」としてそのまま置いておいても問題はないが、日本の高温多湿の気候では、通気性が悪いためダニやカビが発生しやすくなってしまう。
そこで注目されたのがすのこベッドだ。昔から通気性や水はけをよくしたい場所に使われてきたすのこをマットレスや布団の下に敷くことで、隙間を作り、通気性をよくしてくれる。
メリットばかりが注目されるが、決してデメリットがないわけではない。デメリットをしっかり理解した上で購入を決めるようにしよう。
2. すのこベッドにはどんなデメリットがある?

すのこベッドには、どのようなデメリットがあるのか紹介しよう。
冬は寒さを感じることがある
通気性のよいすのこベッドだが、そのメリットが冬になるとデメリットに変わってしまう。通気性がよいために、せっかく温まった布団の熱が放出されてしまうのだ。床暖房を使っている場合は問題ないが、そうでない場合は寒さを感じることがある。
きしむ音が気になることがある
すのこは、隙間を開けて木を組んでいるため、どうしても構造上、きしむ音がする。きしむ音が気になるときには、布団よりもクッション性の高いマットレスを使うことをおすすめする。
寝心地が「硬い」と感じることがある
薄手の布団やマットレスを使っていると、すのこの硬さがダイレクトに身体に伝わってしまうことが考えられる。硬い寝心地が好きな方はいいが、寝心地が悪いと感じた場合は、厚手のマットレスを敷くといいだろう。
ベッド下を収納スペースとして使いにくい
ベッド下のデッドスペースを収納に使っているという方も多いだろう。すのこベッドの場合にもデッドスペースとしての利用は考えられるが、あまりものを詰め込み過ぎると、せっかくの通気性が台無しになってしまうので注意しよう。
メンテナンスが不要というわけではない
すのこベッドは通気性がいい。とはいえ、万年床ではカビやダニの温床となってしまう。布団は敷きっぱなしにせず、たたむ習慣をつけよう。また、すのこも定期的に風通しのいい場所で陰干しするように、メンテナンスを心がけよう。
3. すのこベッドはメリットも多い

すのこベッドにはデメリットはあるものの、それ以上のメリットも多い。
カビが生えにくい
カビ対策には通気性は欠かせない。その点、すのこベッドは通気性に優れており、寝ているときに出た汗を吸収した布団の湿気もこもりにくい。定期的なメンテナンスは必要だが、比較的カビの生えにくいベッドだといえるだろう。
夏は涼しい
すのこベッドは通気性がいいので、ベッドの底からこもった熱や湿度を放出してくれる。蒸し暑い夏の夜でも涼しく快適に寝ることができる。
布団もマットレスも使用できる
普通のベッドは、マットレスを使用することが大前提の作りになっている。しかし、すのこベッドでは、マットレスも布団も両方使える。ベッドに合わせて寝具ごと取り替える必要がないので経済的だ。
折りたたみ式ならコンパクトに収納できる
すのこベッドには「据え置き式」と「折りたたみ式」がある。折りたたみ式なら、布団を敷いたまま折りたたむことができるので、ベッドを使わないときには、コンパクトに収納でき、部屋を広く使うことができる。
4. すのこベッドを選ぶときのポイント
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すのこベッドを選ぶとき、どのようなポイントを重視して選んだらいいのか紹介しよう。
どんな木が使われているかをチェック
すのこベッドに使われている木の種類はおおむね4種類だ。それぞれ使われている木の種類によってベッドの性質も変わってくる。
桐(キリ)
桐は昔からタンスに使われてきた木材だが、桐の木は軽くて丈夫だ。女性でも簡単に移動させられる。また、熱が伝わりにくいという性質から冬は冷たくなりにくく、夏は暑くなりにくいという特徴がある。
檜(ヒノキ)
檜は昔から高級木材として家具などに使われてきた。繊維が細かくて強度があるので、耐久性に優れている。さらに、檜の香りにはリラックス効果が期待でき、防カビ防虫効果もある。
杉(スギ)
杉は、桐や檜に比べると安価なので、すのこベッドの価格を抑えたい場合におすすめだ。杉も断熱性に優れ、湿気を吸収して放出する機能がある。
パイン材
パイン材とは松の木のこと。主に北米産のパイン材のことを指す。パイン材も手ごろな値段ですのこベッドを購入することができる。パイン材の香りもリラックス効果が期待できる。
耐荷重など丈夫さも重要なポイント
すのこベッドは複数のパーツを組み合わせて作られているので、強度が大切になる。体重を支える強度が足りないときしみ音に悩まされる可能性も。耐荷重の目安は、ベッドを使う方の体重×1.5程度あれば安心だ。製品の耐荷重を必ずチェックしよう。
折りたたみ式かベッドタイプか
すのこベッドには「折りたたみ式」と「ベッドタイプ」がある。折りたたみ式は、狭いスペースを有効利用でき、布団と一緒にたためば湿気対策にもなる。ベッドタイプは、身体をしっかりと支えて安定感があり、さらに床からの距離があるため湿気が逃げやすいという特徴がある。
5. すのこベッドに合う寝具は?布団とマットレスのメリット・デメリット

すのこベッドは布団でもマットレスでも対応できるが、それぞれメリット・デメリットがあるので参考にしてもらいたい。
布団のメリットとデメリット
布団のメリットは、天気のよい日に簡単に干すことができることだ。布団を清潔に保つだけでなく、すのこベッドに風を通すことができるためベッドのメンテナンスも同時にできる。
デメリットとしては、もともと畳の上で使うものなのでそれほど厚みがなく、底付き感が否めないという点だ。
マットレスのメリットとデメリット
マットレスのメリットはクッション性が高く、寝心地がいいという点だ。厚みがあるので、冬でも床からの冷気をシャットアウトすることができる。
デメリットとしては丸洗いできない、簡単に干せないなど衛生面で劣ることが挙げられる。カビが生えやすくなるので、定期的にメンテナンスが必要になる。
6. すのこベッドはデメリットもあるがメリットも多い

すのこベッドは、寝心地やきしみ音、冬の冷気が伝わりやすいといったデメリットもある。しかし、日本の気候にマッチした通気性のよさは、捨てがたい魅力だ。デメリットに関しては、厚みがあってクッション性の高いマットレスを敷くことでほとんど問題も解決できそうだ。デメリットとメリットを天秤にかけてみて、やはりすのこベッドとなればその選択は間違っていないだろう。
結論
すのこベッドは、日本の風土が生んだ日本らしいベッドといっても過言ではない。すのこベッドにはメリットがたくさんあるが、決してデメリットがないわけではない。デメリットがわかったうえで容認できるのなら、あなたにとってすのこベッドは快適なベッドとなるだろう。