目次
1. 時計の種類 | 動力編

時計は針を動かすために動力が必要だ。その方式を駆動式というが、大きく分けて「クオーツ式」と「機械式」があり、最近では「太陽電池」「電波」もある。
クオーツ式
クオーツ式の時計は、電池を動力とする種類の時計だ。クオーツ式のメリットは、高い精度だ。高精度の時計であれば、誤差は1年で数秒の範囲内。また、電池の寿命の長さも、5年以上交換不要としているタイプもたくさんある。
クオーツ式のデメリットは、パワーが十分でないため複雑な機能を搭載することができないという点だ。また、修理が困難なケースが多く、とくに安価な種類では分解できない構造となっている。
機械式
機械式の時計に魅せられる方は多い。熟練の時計技師の高度な技術が集約された時計は、機能美の頂点といってもいいだろう。
機械式時計には「手巻きタイプ」と「自動巻きタイプ」の2種類がある。
手巻きタイプ
機械式の動力はゼンマイだ。そのゼンマイを手動で巻き上げるのが手巻き時計だ。自分の手でリュウズを巻くことで動き出す時計には、特別な愛着も生まれる。
手巻きタイプの弱点は、そのまま放置しておくと針が止まってしまうことだ。巻き上げをうっかり忘れてしまうと、必要なときに時間が確認できないということもありうる。
自動巻きタイプ
自動巻きタイプは、腕に装着することで動力を伝達させられるため、わざわざ巻き上げる必要がない。
ただし、手巻きに比べると本体に厚みが出てしまう。腕時計として長時間身につける場合、重さも気になるところだろう。また、当然長時間放置しておくと止まってしまう。
太陽電池
光のエネルギーを動力にした種類が太陽電池だ。発電パネルで発電するため電池を必要としない。最近の太陽電池時計は、室内光でも十分発電することができる。
電波
作動方式で異なる時計の種類として、電波時計も注目されている。「誤差は数十万年に1秒」とされるセシウム原子時計から送られてくる日本標準時計を受信する。自動的に時刻やカレンダーを修正するため、時間の信頼度は抜群だ。
2. 時計の種類 | 形状編

時計の表情ともいえるのが、形状だ。形状によって与える印象も違うので、どのような種類があるのかを知っておくといい。
ラウンド型
最もオーソドックスな種類がラウンド型だ。文字盤を効率的に使えるため、コストを抑えることもできる。なによりもスタンダードな形状なので、安心感がある。カジュアルからフォーマルまで幅広く使える形状だ。
スクエア型
正方形の角を丸くした形状。「カレ」とも呼ばれている。デジタル時計に多い種類だ。デザインによってはポップになったり、クラシックな印象を与えたりする。
クッション型
ラウンド型とスクエア型のちょうど中間のような形状。レトロな印象を持つ時計のデザインも多い。カジュアルにもフィットする。
トノー型
トノーは「樽」を意味するフランス語。中央に丸みを帯びた樽型時計だ。アールデコのエレガントな印象を与える。フランクミュラーなどの高級ブランドがトノー型にこだわっている。
レクタンギュラー型
長方形の形状をした時計の種類だ。アンティーク時計に多い形状で、フォーマル、ドレッシーな装いにピッタリだ。
オクタゴン型
八角形の形状は、高級時計におなじみの種類だ。アールデコ調のデザインは、ラグジュアリーな印象を与える。逆にカジュアルには不向きの形状だ。
3. 時計の種類 | 機能編

時計は長い歴史の中で、時を刻むだけでなくさまざまな機能が発達してきた。ライフスタイルにマッチした便利な機能をチョイスしよう。
防水性能
時計は精密機械なので、水は大敵だ。そのため、ある程度防水性能は必要だ。日常生活内では3~5気圧あれば安心できる。しかし、時計をしたままプールや海に入るなら、20気圧を備えた本格的な防水機能を持った種類が安全だ。
耐磁性能
現代の私たちの生活は、磁気を発するPCなどの電子機器が多く取り囲んでいる。時計の部品の大半は金属のため、帯磁してしまう可能性がある。帯磁すると精度に狂いが生じてしまう。
そのため、磁気対策の施された時計も多く販売されている。電子機器に囲まれた仕事をしている方には必須の機能といえるだろう。
カレンダー表示機能
常にスケジュールに追われて仕事をしなくてはならない現代のビジネスマンにおすすめなのが、カレンダー表示機能付き時計だ。日付だけでなく、曜日表示もあるデイデイト機能を選べば、より便利に使える。
クロノグラフ
クロノグラフというのは「ストップウォッチ」のこと。アナログ時計にストップウォッチというミスマッチな組み合わせが意外と人気。クロノグラフ付きの時計は、パーツが多く、複雑な機械の動きに魅了される男性が多い。高級モデルに多く採用されていることも人気の秘密だ。
デュアルタイム機能
デュアルタイムとは、2か国の時刻を文字盤に表示できる機能のことだ。海外出張の多いビジネスマンにおすすめだ。渡航先の時間を合わせておけば、現地に到着したときにも戸惑うことはない。
結論
時計の種類には動力によってクオーツ式、機械式、太陽電池、電波などがある。それぞれにメリットやデメリットがある。また、使う人の好みでも分かれるところだ。形状にも機能にもいろいろな種類があるので、ライフスタイルや目的に合わせて慎重に選ぼう。