目次
- 1. スピーカーの仕組みとは?
- 2. スピーカーの種類 | ユニット構造編
- 3. スピーカーの種類 | ユニット数編
- 4. スピーカーの種類 | 音質編
- 5. スピーカーの種類 | 形状編
- 6. スピーカーの種類 | エンクロージャー編
- 7. 車用スピーカーの種類と選び方
1. スピーカーの仕組みとは?

プレーヤーから出力された電気信号をアンプで増幅し、それをスピーカーで物理的振動に変えて音にするというのがスピーカーの仕組みだ。スピーカーから出た振動が、さらに空気を振動させて私たちの耳に届く。
2. スピーカーの種類 | ユニット構造編

スピーカーのユニットとは、音の信号を振動させる役割を持っているパーツのことだ。スピーカーユニットの形や大きさによって、スピーカーの音の性格が決まる。
コーン型
コーン型は、スピーカーユニットのなかでは最も一般的だ。円錐の形をした振動板を動かすことにより音を出している。形もさまざまで、深さによって再生する音域が変わってくる。
ドーム型
ドーム型は、半球型の振動版を動かして音を出すスピーカーの種類。指向性が高く、スピーカーが向いた方にまっすぐ届くのが特徴だ。
ホーン型
振動板から出た音をホーンと呼ばれるラッパのような構造で、より増幅するスピーカーの種類。中高音域用のスピーカーとして使われることが多い。
リボン型
コーン型やドーム型とは構造がかなり異なるスピーカーの種類。磁石の中にあるリボンと呼ばれる金属に音の信号を伝えて音を出す仕組みだ。ほかのスピーカーユニットでは出すことが難しい超高音域に対応している。
3. スピーカーの種類 | ユニット数編

スピーカーユニットは、音の電気信号を物理的な振動に変換する。ユニットをいくつ搭載しているかによって音質も変わってくる。
フルレンジ
ひとつのスピーカーユニットを使ってすべての音を出すのがフルレンジスピーカーだ。特徴はシンプルな構造のため、クリアな音質が楽しめること。一方で、低音や高音の再生に弱いというデメリットもある。
2WAY
高音域用と低音域用の2つのスピーカーユニットが搭載されている。低音域から高音域まで広い音域がカバーできるので、比較的満足度の高いサウンドが楽しめる。それでも、完全に全音域をカバーできるものではないので、サウンドにかなりのこだわりを持つ方には不満が残るかもしれない。
3WAY
高音域用、低音域用のスピーカーユニットに中音域用が加わったため、可聴帯域をフルカバーできる。多くのスピーカーユニットを搭載しているので、当然価格帯も高くなる。
4. スピーカーの種類 | 音質編

音質の臨場感を表現するためは、スピーカーの数も重要だ。スピーカーは複数を組み合わせることで音の深みや音域を広げるが、多ければいいというものではなく、用途とマッチするかが重要となる。
ステレオ
左右にスピーカーを置き、それぞれから異なる音を出して立体感を生み出す種類のスピーカー。スピーカーの数が2つと少ないので、スペースを取らない。比較的安価で購入できるのも魅力だ。
2.1chサラウンド
左右にスピーカーを設置し、さらにウーファーという種類のスピーカーを加えて低音域を充実させたタイプ。より深みのある低音が強調されているのが特徴だ。
5.1chサラウンド
左右にスピーカー2つを設置し、その間に中音域用のセンタースピーカーが設置されている。さらに後ろに左右のスピーカー2つとその間に低音用のウーファーが1つと、合計6つのスピーカーから構成されている。臨場感のある立体的なサウンドが楽しめるので、ホームシアターでの使用がおすすめだ。
5. スピーカーの種類 | 形状編

スピーカーは設置する場所によって形状の種類が変わる。大きく分けると4種類になる。
ブックシェルフ型
ブックシェルフ型はその名が示す通り、本棚に置けるほどコンパクトなスピーカーの種類だ。ただし、容量が小さいだけにスピーカーユニットの数には限りがあり、低音域の再生には限界が出てくる。
フロア型
床に直接置く種類のスピーカーで高級スピーカーに多い。容量が大きいため、スピーカーユニットの数も多い。低音域のサウンド再生に優れている。
トールボーイ型
背が高く細長いので、テレビやホームシアターのわきに設置するのに都合がいい。容量もそれなりにあるので、低音域の再生にも優れている。
埋め込み型
天井や壁の中に埋め込む種類のスピーカーだ。一般家庭向きというよりも、喫茶店など商業施設向きに設置されることが多い。スピーカーを置くためのスペースを考えずに設置することができる。
6. スピーカーの種類 | エンクロージャー編

エンクロージャーとは、スピーカーユニットを納めるための箱のこと。ただの箱ではなく、前面と背面からの音を分離したり、低音域の音を響かせたりする役割がある。
密閉型
密閉型は、完全に内部が密閉されたエンクロージャーとなる。そのため、音量や音圧を出すためには、それにともなう出力を必要とする。その分引き締まった透明感のあるサウンドが楽しめる。
バスレフ型
前面、あるいは背面にバスレフポートと呼ばれている空気孔がある種類のスピーカー。孔を開けることで低音を増強することができる。この構造のお陰で、容量が小さなエンクロージャーでも低音を響かせることが可能になる。
7. 車用スピーカーの種類と選び方

車の中で音楽を楽しむという方も多いだろう。せっかくなら車のスピーカーにもこだわりたい。
車用スピーカーの種類
購入した車に標準装備されている純正のスピーカーは、安全性や走行性に直接かかわっているわけではないため、メーカー側のコストカットの都合上、あまり品質がいいスピーカーが搭載されているとはいえない。
もっといいスピーカーで音を楽しみたい場合には「コアキシャルタイプ」と「セパレートタイプ」がおすすめだ。コアキシャルタイプは、純正品と互換性があるので、純正カースピーカーを入れ替えるだけでワンランク上のサウンドが楽しめる。セパレートタイプは、中低音部と高音部が分離したスピーカーで、取り付けが面倒だが、臨場感の高いサウンドが楽しめる。
車用スピーカーの選び方
車用スピーカーの選び方として、まず純正カースピーカーの口径サイズに合ったものを選ぶことだ。車種適合表などを確認してから購入すると間違いがない。次に音質や音域に関してもこだわろう。音質では「ハイレゾ対応」を選ぶことだ。また、音域に関しては幅の広い再生周波数のカースピーカーを選ぶといい。
結論
スピーカーには、ユニット構造や数、音質、形状などさまざまな種類があり、それぞれ特徴がある。気軽に音楽を楽しむシーンからじっくりとサウンドを楽しむシーンまで、目的に合わせてスピーカーの種類を選ぶのもいいだろう。なによりも、自分の耳に心地よいスピーカーを見つけよう。