目次
1. 誕生花とは?

ギリシャやローマの人々は、「自然界」や「時」にもそれぞれを司る神がいると信じていた。その思想の延長上で、花は神からのメッセージを伝える神秘的な力を秘めていると信じていたそうだ。ここから、美しく咲く花と新しい命の誕生の喜びを結びつけたものが月ごとの誕生花だ。
このような思想がベースとなって、生まれた月の花が守護神としてその人を守ってくれるという考え方も生まれた。誕生花は、ラッキーアイテムとして自分の近くに置くのもよいし、センスのよい贈り物としてもおすすめだ。
2. 月ごとの誕生花一覧

月ごとの誕生花はその時期に咲く花と同じなので、季節感もあり、贈り物にしやすい。月ごとの誕生花はいろいろあるので、贈る相手に合った花言葉によって選ぶのも楽しい。
1月の誕生花:シンビジウム
シンビジウムの花言葉は「飾らない心」「素朴」「高貴な美人」「華やかな恋」。
洋ランの一種だが、そのなかでも上品で洗練されたイメージを持つ。淡い色合いの花が多いため、飾らない、素朴といった花言葉が込められた。花の時期が終わっても、大事に育てると5月からでも花を楽しむことができるので、鉢植えで贈ると喜ばれるだろう。
ほかの1月の誕生花としては、オンシジウム、スイセン、エリカ、椿もおすすめだ。
2月の誕生花:フリージア
フリージアの花言葉は「あどけなさ」「純潔」「親愛の情」。
鮮やかな花色が多く、早春の訪れを感じさせる花だ。色によって花言葉も違っており、黄色には「無邪気」、赤には「純潔」、紫には「憧れ」といった意味がある。フリージアは、豊かな香りが特徴で、天然の香水ともいわれている。色によっても香りが違うので、直接お花屋さんに行って選ぶのもよいだろう。
ほかの2月の誕生花としては、ビオラ、プリムラ、アザレア、梅もおすすめだ。
3月の誕生花:チューリップ
チューリップの花言葉は「博愛」「思いやり」。
チューリップは、春到来の喜びを花全体で表しているようなかわいらしい花だ。5,000種類以上の品種があり、花束にするときにもさまざまなアレンジが楽しめる。球根付きのチューリップなら毎年花が開くので、ガーデニング好きの方へ贈る場合は鉢植えがいいだろう。
ほかの3月の誕生花としては、菜の花やスイートピー、アイリス、スミレもおすすめだ。
4月の誕生花:桜
桜の花言葉は「精神の美」「優美な女性」。
桜が好きという日本人は多いだろう。芽吹きから満開、そして花吹雪まで、あっという間に過ぎ去る桜は、人生の節目の記憶と結びついて特別な存在になっているのかもしれない。最近では桜の枝を花束に加えてアレンジすることも増えている。
ほかの4月の誕生花としては、デイジーやカスミソウ、クロッカス、忘れな草もおすすめだ。
5月の誕生花:鈴蘭
鈴蘭の花言葉は「幸福の再来」「純粋」「純潔」「謙遜」。
鈴のような花形とうつむきがちな花様が魅力だ。ヨーロッパでは、聖母マリアの花といわれている。幸福の再来という花言葉の由来は、春の訪れを知らせるからであり、春は再生を予感させる。
ほかの5月の誕生花としては、カーネーションやアヤメ、牡丹、ゼラニウムもおすすめだ。
6月の誕生花:バラ
バラの花言葉は「愛」「美」。
バラは、今では25,000以上の品種がある。とくに男性から女性に愛の告白とともに贈る花束の定番といってもよいだろう。花束を贈る場合には、本数によって意味が違ってくる。また、黄色のバラには「嫉妬」という花言葉もあるので贈る人によっては注意が必要だ。
ほかの6月の誕生花としては、トルコ桔梗やグラジオラス、クチナシ、アジサイもおすすめだ。
7月の誕生花:ユリ
ユリの花言葉は「純潔」「無垢」「威厳」。
ユリのなかでもカサブランカはゴージャスで香りもいいので、女性への贈り物としても人気がある。ユリは一輪挿しでも部屋が一気に華やかな雰囲気になる。ただし、香りが強いので病院へのお見舞いなどにはおすすめできない。
ほかの7月の誕生花としては、ダリアやブーゲンビリア、クレマチスなどもおすすめだ。
8月の誕生花:向日葵
向日葵の花言葉は「あなただけを見つめている」「愛慕」「崇拝」「熱愛」「偽りの富」。
夏を象徴する花といえば向日葵だ。花が太陽を追いかけることから、この花言葉が付けられた。1輪だけでもしっかりボリュームがある。情熱的な花言葉が多いので、恋人にプレゼントするにはピッタリだ。
ほかの8月の誕生花としては、アンスリウムやアマリリス、ミヤコ忘れ、アサガオ、スイレンなどもおすすめだ。
9月の誕生花:ダリア
ダリアの花言葉は「華麗」「優雅」「気品」「威厳」「移り気」「裏切り」「不安定」。
ナポレオン一世の妻ジョセフィーヌがこよなく愛した花としても知られている。ダリアの花は大きいものから小ぶりなものまであるので、花束のサイズを決めてからアレンジしてもらうといい。
ほかの9月の誕生花としては、リンドウや桔梗、アスターやフヨウなどもおすすめだ。
10月の誕生花:ガーベラ
ガーベラの花言葉は「希望」「常に前進」。
ポジティブで、贈る人を応援するような花言葉から、歓送迎会の花束によく使われている。
花の色もビビットからパステルまでいろいろあり、元気がもらえそうな花だ。
ほかの10月の誕生花としては、ブバルディアやサフラン、コスモスなどもおすすめだ。
11月の誕生花:シクラメン
シクラメンの花言葉は「内気」「はにかみ」「清純」「きずな」「愛情」「思いやり」。
シクラメンの花は、うつむきがちに咲いているので、恥じらっているように見える。これが花言葉の由来だ。花が少ない冬場には貴重な花といえる。シクラメンは花束よりも鉢植えで贈るのが一般的だ。最近では、小型で丈夫なガーデンシクラメンが人気となっている。
ほかの11月の誕生花としては、ブバルディアやサフラン、スプレー菊などもおすすめだ。
12月の誕生花:ポインセチア
ポインセチアの花言葉は「祝福する」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」「聖なる願い」。
ポインセチアというとクリスマスをイメージする方も多いだろう。キリスト教とのかかわりが深く、花言葉もクリスマスらしいので世界各国で12月になると飾られる。
ほかの12月の誕生花としては、カトレアやシンビジューム、ベゴニアなどもおすすめだ。
結論
せっかく花を贈るなら、誕生花を意識してみてはどうだろう。誕生花だけでなく、事前に花言葉も調べておくといい。誕生花や花言葉を意識して贈れば、もらった方も込められたメッセージに感激してくれるのではないだろうか。場合によっては、不適切な花言葉もあるので注意しよう。