目次
1. 扇風機の平均寿命は何年?
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扇風機の寿命を調べたいなら、「長期使用製品安全表示制度(※1)」について学んでおこう。平均寿命と古い扇風機を使用するリスクを解説する。
長期使用製品安全表示制度とは?
長期使用製品安全表示制度とは、経年の劣化で事故が発生する可能性が高い家電に対する制度だ。メーカーは標準使用期間や、注意事項の表示が義務付けられている。扇風機に記載されている設計上の標準使用期間を、寿命の目安にしてほしい。
設計上の標準使用期間はメーカーや機種によって異なるが、10年くらいが一般的だ。また、メーカーが定める部品の最低保有期間は8年ほどで、過ぎると修理が難しくなる。このことから、扇風機の寿命の目安は8?10年ほどだと考えられるだろう。
劣化した扇風機は発火する危険性がある
扇風機に使われるモーターやコンデンサーは経年で劣化する。発熱したり発火したりすることもあり、深刻な事故につながる可能性もある。扇風機の寿命が近くなったら、異常がないか定期的にチェックしよう。とくに異常がない場合でも、就寝時や外出時は電気プラグを抜いておくといい。
2. 扇風機の寿命の見極め方

上記で紹介した扇風機の寿命はあくまでも目安だ。寿命の見極め方をチェックして、あてはまったらすぐに使用を中止してほしい。
煙や焦げたにおいがする
異常な発熱や煙、焦げたにおいがあれば、使用を中止して電源プラグを抜こう。放置すると発火の危険性があるので、すぐに対処することが重要だ。
正常に作動しない
羽の回転や首振りが遅かったり不規則だったりする場合は、寿命が近いと考えられる。電源コードにふれると羽の回転が不安定になる、異音や振動がするといったサインも見逃さないようにしてほしい。
3. 扇風機の寿命を延ばす方法

扇風機の寿命は使い方によっても左右される。寿命を延ばすコツをチェックしておこう。
定期的に手入れする
扇風機の内部にホコリが入り込むと故障の原因になるので、定期的な手入れが必要だ。シーズンが終わったあとは、ガードや羽を外して掃除しよう。保管するときはカバーをかけておくとホコリを防げる。また、柔軟剤を使えば静電気によるホコリの吸着を抑えられる。ぬるま湯に溶かしてから布に含ませて、扇風機の羽を拭いておくといい。
コードを丁寧に扱う
コードを乱暴に扱うと断線する可能性があるため、なるべく負担をかけないようにしよう。上に重いものを置いたり扉などに挟んだりすると、ショートして発火しやすくなるので注意。コンセントから抜くときはプラグを持つ、折り曲げないようにするなどの日頃からの対策が、扇風機の寿命を延ばすことにつながる。
4. 寿命を迎えた扇風機の処分方法

寿命を迎えた扇風機は正しい方法で処分しよう。3つの捨て方について詳しく解説する。
分別ルールに従ってゴミに出す
扇風機をゴミとして捨てる場合、粗大ごみとして処分するケースが多い。電話やインターネットで申し込んだら、粗大ごみ処理シールを購入して指定された収集場所に持っていこう。細かい分別ルールや捨て方は自治体によって異なるので、あらかじめ公式サイトで確認しておくことが重要だ。
リサイクルショップに売る
まだ使える扇風機ならリサイクルショップに売る方法がある。付属品を揃えてキレイに掃除しておけば、買取額のアップが期待できるだろう。ただし、寿命を迎えた古い扇風機や、壊れた扇風機だと買い取りは不可能だ。製造から5年以上たった扇風機は、ほかの方法で処分したほうがいい。
販売店や回収業者に引き取ってもらう
買い替える場合、新しい扇風機を購入した店舗で引き取ってもらうのがおすすめだ。対応している店舗や料金をあらかじめチェックしておこう。引き取りのみに対応している回収場所もあるので、「小型家電リサイクル回収ポータルサイト(※2)」で調べてみてほしい。
また、不用品回収業者なら、自宅で扇風機を回収してもらえる。一気に複数の不用品を処分できるので、引っ越しや大掃除のときにおすすめだ。しかし、違法な不用品回収業者には注意が必要(※3)。高額請求や不法投棄につながるので、「一般廃棄物処理業許可」を持った業者かどうかを確認してから依頼しよう。
結論
扇風機の寿命を知りたいなら、まず設計上の標準使用期間を確認してほしい。メーカーや機種によって異なるが、10年くらいが一般的だろう。しかし、この寿命はあくまでも目安だ。焦げたにおいがする、正常に作動しないなどの異常があれば、すぐに使用を中止してほしい。定期的に手入れしたり、コードを丁寧に扱ったりすれば長持ちするので、あわせて実践しよう。
(参考文献)
※1:経済産業省「長期使用製品安全表示制度」
※2 ※3:環境省「小型家電リサイクル回収ポータルサイト」