目次
1. リボベジとは?

リボベジとは「リボーンベジタブル(再生野菜)」を意味する言葉だ。余った野菜の根やヘタを水耕栽培で育てる。加熱が必要だが、再生した葉や茎はもちろん食べることが可能だ。捨てる部分を有効活用できることから注目を集めている。
2. リボベジのメリット

野菜の根やヘタを活用する、リボベジのメリットを紹介しよう。人気の理由を詳しくまとめた。
手軽に始めやすい
リボベジに必要なのは、野菜の根やヘタと容器だけだ。容器はコップや皿、食品保存容器など、家にあるものを使用できる。苗や道具をわざわざ購入する必要がなく、思い立ったらすぐにチャレンジできるのが魅力だ。スペースもとらないので、キッチンのカウンターやテーブルの上で手軽に育てられる。
簡単に育てられる
リボベジでは肥料や面倒な手入れが必要ない。基本的に日光を当てて水を交換するだけでOKだ。野菜の種類にもよるがだいたい1~2週間で収穫できる。手間がほとんどかからず、初心者や忙しい方でも簡単に育てられるのが魅力だ。
栄養価が高い
リボベジをすれば、新鮮な採れたての野菜をすぐ調理に使える。また、スーパーではカットされている根菜の葉は、根の部分よりも栄養価が高い。いつもの料理にプラスすることで、野菜の栄養を効率よくとれるだろう。
食費の節約になる
捨てる部分を再利用できるのがリボベジのメリットだ。育てるのにもお金がかからず、おいしい野菜がもう一度楽しめる。野菜は意外と高価で毎日食べると費用がかさむ。リボベジで一度に収穫できる量は少ないが、繰り返すことが食費の節約につながるのだ。
3. リボベジするときの注意点

誰でも簡単に試せるリボベジだが、方法を間違えると元気に育たない。事前に3つの注意点をチェックしておこう。
切れ端は大きめに残す
リボベジに使用するヘタや根はやや大きめにカットする。必要な養分を残しておくことが、元気に育てるためのポイントだ。ヘタは厚さ2~3cmほど、根は3~5cmくらいを目安に残しておくといい。
水の量や質に注意する
水が多すぎると、カビが生えたり腐ったりするので注意が必要だ。根菜類は切り口がつかるくらい、葉物類は根がつかるくらいがいいだろう。また、水は毎日交換して清潔に保つ必要がある。切り口や根、容器にヌメリが発生している場合は、水を交換するときに洗い流しておこう。
夏の直射日光は避ける
リボベジは日が当たる明るい場所で管理する。日中は窓際に置いてレース越しの光を当てよう。ただし、真夏の直射日光は葉が焼ける原因になる。さらに水の温度が上がって傷みやすくなるので、置き場所には注意してほしい。
4. リボベジできる野菜と育て方

リボベジができる野菜10種類をまとめた。育て方の基本を確認しておこう。
人参
ヘタを1~2cmくらいにカットして水につければ葉が収穫できる。ヘタの葉の部分が切り落とされていると成長しないので、少し盛り上がっている人参を選んでほしい。
キャベツ
キャベツの芯を容器に入れてリボベジをしよう。水の量は芯の4分の1くらいを目安にする。さらに大きくしたいなら、水で育てたあと土に植え替えてもOKだ。
ネギ
青ネギや長ネギはどちらもリボベジで育てられる。根元から5cmくらいでカットしたら、コップなどの細長い容器に入れよう。切れ込みを入れたスポンジに挿して固定すると、倒れにくい。
レタス
一般的な丸いレタス(結球レタス)は芯の部分を使用。5mm~1cmくらいの水を入れて育てる。また、葉が縦に伸びるリーフレタスの場合は、根元から10cmの部分を使用して三分の一がつかるように水を入れよう。
玉ねぎ
周りの部分を食べて残った芯でリボベジをする。丸い部分まで水につかると腐りやすくなるので、根だけ水に入れるのがポイントだ。玉ねぎから伸びてきた芽の部分は、料理の彩りに活躍する。
ブロッコリー
房の部分を除いた芯の部分を活用。上下を間違えないように、房が生えていた方を上にして容器に立てる。水の量は切り口がつかるくらいで十分だ。ブロッコリーは水耕栽培だと大きく育たないので、脇芽が生えてきたら早めに食べよう。
豆苗
根の近くにある脇芽をカットしないように注意して、根元を3~4cmほど残す。根元にある豆が水につかると腐りやすいので、白い根だけを水につけよう。豆苗は育てやすく収穫できる量も多いので、リボベジ初心者にもおすすめだ。
小松菜
根元の部分を3cmくらいにカットしよう。細長い容器に入れるか、切り込みを入れたスポンジで固定して育てる。水の量は根元が少しだけつかるくらいが目安だ。ある程度育ったら周りの葉を取り除くと成長が早くなる。
水菜
細長い容器や切れ込みを入れたスポンジで立てて、根の部分がつかるくらいの水で育てる。タイミングを逃すとしおれてしまうので注意。花芽があがる前に収穫するのがポイントだ。
ニンニク
芽が出たニンニクの1片を使用する。根が生える部分を下にして薄くはった水に入れよう。水を含ませたスポンジに置いてもOKだ。食べられるのは伸びてきた芽の部分。球を増やしたいなら、水耕栽培で育てたあと土に植え付けよう。
5. リボベジをオシャレに育てよう

リボベジは工夫次第でオシャレに育てられる。容器のデザインや材質、色にこだわるのがポイントだ。オシャレな食器や一輪挿しをリボベジ用に活用してもいい。複数の野菜を育てる場合は、容器の色をそろえると統一感がでる。
また、バジルやクレソン、ミントなどオシャレな野菜でリボベジにするのもおすすめだ。ハーブ類は香りも楽しめる。どれも育て方は同じで、節が2つ以上のものを選び、2~4枚ほど葉を残して下の節がつかるように水につけよう。
結論
リボベジは野菜の根やヘタと容器があれば始められる。捨てる部位を有効に活用できるため、エコで食費の節約にもおすすめだ。切れ端は大きめに残す、水の量や質に注意するなど注意点をチェック。リボベジできる野菜と育て方のコツを紹介したので、ぜひ参考にしてほしい。オシャレに育てたいなら、使用する容器や育てる野菜の種類にこだわってもいいだろう。