目次
1. サビとは?

サビとは、空気や水気により金属の表面に生じる腐食だ。鉄に発生する赤サビと、銅や銅合金に発生する青サビは、日常で目にすることが多い。その他には赤サビを防ぐために人工的に発生させる黒サビもある。
ステンレスも錆びる?
ステンレスは錆びにくい素材とされている。しかし、サビた釘やカミソリを置くと、サビが移ってもらいサビになってしまうので注意が必要だ。また、ステンレスを保護する皮膜が剥がれれば、サビが発生しやすくなる。キッチンのシンクなどのステンレスを、タワシや目の荒いスポンジで擦るのはNGだ。
2. サビの落とし方

効果的なサビの落とし方をまとめた。7つの方法を紹介するのでぜひ試してみてほしい。
ワイヤーブラシで擦る
ワイヤーブラシでサビを擦って落とす方法だ。範囲が広いと落とすのが大変だが、材質に関係なく手軽に実践できる。サビ取り剤と組み合わせて使うとより効果的だ。
サビ取り剤を使う
ホームセンターや100均で購入できるサビ取り剤なら、頑固なサビを効率よく落とせる。軽度なサビなら塗って軽く擦るだけでよく、ネジなど小さなパーツのサビも落としやすい。詳しい落とし方は商品によって違うので、使用する前に説明書を読んでおこう。
金属用洗剤を使う
研磨剤入りの金属用洗剤を使用する落とし方だ。金属であれば材質を気にせず使用でき、研磨することで光沢も出せる。ただし、重度のサビにはあまり効果が薄く、落とすのに時間がかかるので注意が必要だ。
高圧洗浄機で除去する
水の圧力を使ってサビを除去する方法だ。主に屋外での使用になるが、圧力を高くすれば頑固なサビにも効果が期待できる。一方で薄い金属に使用すると変形する可能性があるので、その他の落とし方で除去してほしい。
サンドブラストで削り取る
サンドブラストとは研磨剤を吹き付ける技術だ。塗装なども剥がれてしまうが、頑固なサビでも削って落とせる。専用の工具を購入すれば、自分でサビ落としをすることも可能だ。
ウェットブラストで取り除く
ウェットブラストでは、水と研磨剤を噴射してサビ取りをする。油などの汚れも一緒に洗浄できるが、塗装を落とす力は弱い。専用の機器は高価なので業者に依頼しよう。
レーザークリーニングする
レーザーを照射してサビを落とす方法だ。頑固なサビや塗装をキレイに除去でき、下地を傷つける心配がないのが魅力。ただし、レーザークリーニング用の機器は価格が高く、一般的なご家庭でのサビ落としにはあまり使用しない。
3. サビ落としに使える身近なもの

自宅にある身近なものを使った、サビの落とし方を紹介する。5つの方法をチェックしておこう。
ケチャップ
ケチャップに含まれる酸には、サビを溶かして浮かせる作用がある。サビにケチャップを塗ったらラップをして、30分ほど放置しよう。あとはブラシと歯磨き粉を使って擦ればOKだ。酸が残ると金属を溶かしてしまうので、最後にしっかりと洗い流してほしい。
お酢
酸が含まれるお酢はサビに有効だ。基本的な使い方はケチャップと同じで、塗ったあとにラップを巻いて放置したあと擦ればいい。お酢の代わりにレモン汁を使ってサビ落としをしてもOKだ。
重曹
重曹の研磨作用を活用すればサビ落としができる。少量の水を混ぜてペースト状にしたら、サビに塗布して30分ほど放置しよう。あとは歯ブラシやワイヤーブラシで擦り、しっかりと洗い流せばいい。
歯磨き粉
歯磨き粉を塗布したあとサビを擦って落とそう。歯磨き粉と重曹を1:1の割合で混ぜればより効果的だ。多めに塗ったあと10分ほど放置して、ブラシで擦れば除去できる。
メラミンスポンジ
軽度なサビであれば、水で濡らしたメラミンスポンジで擦るだけで十分だ。それでも落ちないときはお酢を浸してから使うといい。軽度なうちにメラミンスポンジでキレイにして、頑固なサビにならないよう対策をしよう。
4. サビを予防する方法

サビは日頃からの対策で予防ができる。サビ落としの手間を軽減するためにも、ぜひ実践してほしい。
水気をきちんと拭き取る
サビの原因である水気をしっかりと拭き取ることが大事だ。マイクロファイバークロスなど、吸水性が高い布を活用するといい。金属の調理器具は、蒸発しやすいお湯で洗ったり火にかけて水気を飛ばしたりするのもおすすめだ。
長期間使用しない金属製品は、新聞紙に包んで保管すると湿気がつきにくくなる。自転車など屋外に置くものは濡れない場所に置くか、防水タイプのカバーをつけよう。雨が降ったあとは丁寧に水気を拭き取ってほしい。
サビ止めを使う
車や自転車のサビ防止にはサビ止めスプレーがおすすめだ。サビやすい場所に定期的に吹きかけるだけで予防できる。サビ止めスプレーによって使用できる素材が違うので、確認してから購入しよう。使い方もそれぞれ異なるため、説明書を読んでおくことが重要だ。
結論
サビを放置すると腐食が進むので、早めに落とすように心がけてほしい。ワイヤーブラシで擦る、サビ取り剤を使用するなど、基本の落とし方を覚えておこう。ケチャップやお酢、歯磨き粉など身近なものを活用するのもおすすめだ。水気を拭き取ったり、サビ止めを使用したりするとサビは予防できるので、あわせて実践してほしい。