目次
1. ワインディングマシーンとは

時計好きでなければ、ワインディングマシーンが何をする機械なのかわからないかもしれない。
自動巻き上げ機のこと
ワインディングマシーンは、日本語で「自動巻き上げ機」と呼ばれている。機械式時計で自動巻きタイプの時計は、腕を振ることで自動的にゼンマイを巻き上げてくれる。しかし50~100時間ほどそのままにしていると、針が止まってしまう。ワインディングマシーンを使用することで保管していても針を動かし、さらに時計を長持ちさせることができる。
2. ワインディングマシーンは必要?磁気を帯びるリスクとは

ワインディングマシーンは、必要なのか。そのメリット・デメリットを考えて判断してもらいたい。
メリット
ワインディングマシーンの最大のメリットは、時刻・日付をいちいち合わせる必要がないということだ。長く保管していてもワインディングマシーンによって自動巻きされるので、使いたいときにカレンダーや時刻を合わせる必要がない。
また、時計が常に動いているので、機械油の偏りが少なくなるというメリットがある。長時間時計が止まったまま放置しておくと、内部の機械油が固まってしまう危険性がある。時計内部の機械の調子を整えるためにも、動かし続けることは大切だ。
デメリット
金属の塊のような時計は、磁気を帯びやすいという性質をもっている。磁気を発生させるワインディングマシーンは、誤作動の原因になることもある。
また、ワインディングマシーンを使うことで時計は常に動いている状態となり、消耗・劣化が早まる可能性がある。とくに定期的にオーバーホールしていない場合、部品同士が摩耗しているので、時計内部に負担がかかって故障の原因になることもある。
3. ワインディングマシーンを選ぶときのポイント

ワインディングマシーンには、いろいろなタイプがあり、購入するときに迷ってしまう。ここでは、選ぶときのポイントを紹介しよう。
収納本数
ワインディングマシーンに収納できる時計の本数で選ぶ。初めてワインディングマシーンを使う場合や価格を抑えたい場合には、1本だけ収納できるタイプがおすすめだ。ワインディングだけでなく、保管スペースのある製品もあるので用途に合わせて選ぼう。
給電方式
ワインディングマシーンには、コンセント式と乾電池式の2種類の給電方式がある。コンセント式は安定した給電ができるが、持ち運びができない。一方、乾電池式は、定期的に乾電池を取り換える必要はあるが、設置場所を選ばない。ライフスタイルに合わせて給電方式を選ぼう。
素材
ワインディングマシーンは、素材によっても価格がずいぶんと変わってくる。インテリアの一部として扱いたいのであれば、高級木材や革を使ったディスプレイ用のものがおすすめだ。巻き上げ機能だけで十分という場合は、安価なプラスチック製でいいだろう。
回転方向も必ずチェックしよう
ワインディングマシーンには回転方向がある。「時計回り」「反時計回り」「両方向回転」の3種類だ。自分が持っている時計の回転方向と逆を選んでしまうと、巻き上げることができないので、選ぶときには注意しよう。
4. おすすめのワインディングマシーン3選

ワインディングマシーンは、いろいろなメーカーから発売されている。その中からとくにおすすめを紹介しよう。
エスプリマ(Es'prima)「ES10301」
1本巻き上げ用のワインディングマシーンだ。時計に合わせて4段階の巻き上げモードをチョイスできる。シンプルでコンパクトなデザインは、コレクションケースとしてもおすすめだ。
イギミ(IGIMI)「IG-ZERO102A-5」
ワインディングマシーンの作動中は、ブルーのLEDランプが点灯する。外装は洗練されたデザイン、内装は高級感漂うキャメルカラーのベルベッドを採用している。日本製のマブチモーターを使っており、静音性も抜群だ。ベッド脇に置いても、動作音がほぼ気にならない。
ロイヤルハウゼン(Royal hausen)「GC03-L21EB」
木目調の高級感あふれるワインディングマシーンだ。美しいフォルムは、コレクションケースとしても活用できる。ロイヤルハウゼンの確かな技術力が光る逸品といえる。
結論
ワインディングマシーンとは自動巻き上げ機のことで、腕時計を保管するときに使う。メリットは、時刻・日付をいちいち合わせる必要がないということ。デメリットは磁気を発生させ、誤作動の原因になることもあることだ。選ぶときは収納本数、給電方式、素材、回転方向をチェックしよう。コレクションケースにもなるので、インテリアとして楽しむこともできる。