1. 木材は家庭ごみとして処分できるのか?
木材は一般家庭からのごみ扱いでいいのか迷ってしまうケースもある。一概にはいえず、住んでいる市区町村で木材の捨て方のルールも違ってくるので注意が必要だ。
自治体のルールや木材の長さ・量などで異なる
木くずなど比較的小さな木材であれば、一般の燃えるごみと一緒に出すことが可能だ。しかし、比較的大きな木片などでは資源ごみ扱いや木片類として処分するなど、捨て方のルールが自治体によって異なる。
木材のサイズや量によっても回収可能かどうかが変わる。長い木材は決められた長さに切りそろえて出す、あるいはゴミ袋に入る長さにするなどさまざまだ。一度に回収してもらえる量に限りがあることもあり、それぞれの自治体に事前に確認しておくことが大切だ。
2. 木材の正しい捨て方
木材の正しい捨て方には、いくつか方法がある。木材の量や長さなどによって適切な方法をチョイスしよう。
自治体のルールに沿って燃えるごみに出す
木材の捨て方で最も一般的なのが燃えるごみに出すことだ。たとえば東京都の場合、燃えるごみに出す場合は30cm以内の長さにカットする必要がある。木材を燃えるごみとして出す場合は、各自治体のルールに従おう。
自治体のルールに沿って粗大ごみに出す
30cm以上の大きな木材は、粗大ごみとして処分する。粗大ごみは処理券を購入して、指定日時に指定場所に持って行かなければならない。たとえば、東京都の日野市では『長さ1m以内、直径0.5m以内、1本の太さが20cm以内の木材の束』という条件で200円の処理費がかかる。木材を粗大ごみとして出す場合は、各自治体のルールに従おう。
ごみ処理施設に直接持ち込む
木材の捨て方として、市町村にあるごみ処理センターに持ち込んで処分してもらうという方法もある。料金は重さによって変わってくるが、比較的安価で処分してもらえる。時間や条件など、こちらも事前に問い合わせておこう。
木材を回収してくれる業者に依頼する
木材をウッドチップにする業者がいるので、大量の木材の処分にはそちらに相談してみてもいいだろう。最近では紙のストローなどを作る原料にもなっているので、燃やしてしまうよりも環境にやさしい。
不用品回収業者に依頼する
木材の捨て方で一番楽なのは、不用品回収業者に依頼することだ。費用はかかるが、すべて業者がやってくれる。また、ほかにも処分したいものがあれば一緒に回収してもらえる。すぐに処分したい、処分するための時間がないといった方におすすめだ。
無許可の業者にはくれぐれもご注意!
不用品回収業者に依頼するときは、許可を受けた業者であるかを確認しよう。無許可の業者に依頼すると、不法投棄などのトラブルの元となる。「産業廃棄物収集運搬業許可」「産業廃棄物処理業許可」「古物商」などでは回収できないことになっている。必ず「一般廃棄物処理許可証」を持つ業者に頼もう。(※1)
3. 木材の不適切な処分方法
木材の捨て方によっては、不適切な処分方法になってしまうことがある。罰則もあるので十分注意したい。
不法投棄したり自分で燃やしたりしない
指定された場所以外に処分することは、不法投棄にあたる。不法投棄をした場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金に処される可能性もある。
また、庭などで安易に燃やすこともNGだ。生活上のたき火は規制範囲にないが、燃やすときの煙で近隣に迷惑がかかり、さらに火事などの危険性もある。
釘などの金属パーツは分別する
木材の捨て方で注意したいのが、釘などの金属パーツを残すことだ。処分中にケガなどの原因となる。釘や金属が刺さっている場合には、ほかの廃棄物との混合になってしまうため処分費用が高くなるケースもある。必ず取り除いてから処分しよう。
4. 木材を捨てずにリサイクルする方法もある
材木は捨てるだけではない。リサイクルするという方法もある。たとえば、残った木材で棚や小さな家具などを作ることもできる。また、木材の種類や大きさによっては買い取ってくれるリサイクルショップもあるので、探してみてはいかがだろう。そのほかにも「タダで譲る」という方法もある。処分費用がかからず、取りに来てくれることも。そしてなにより喜ばれるので、一石三鳥といえる。
結論
木材の捨て方は、自治体の燃えるごみ、粗大ごみ、処分処理場への持ち込み、回収業者への依頼などいろいろな方法がある。木材の大きさや量などを考えて一番効率のいい方法を選ぼう。また、木材の不法投棄は法律で罰せられる。業者に依頼するときも、処理費用が安いからといって無許可の業者には絶対に依頼しないようにしよう。
(参考文献)
※1:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!