目次
1. 洗濯機の風乾燥とはどんな機能?

風乾燥といわれると、乾燥機のように完全に乾かす機能だと誤解しがちだ。しかし、風乾燥では完全に乾かすことはできない。風乾燥は、脱水の回転の力を使って風を起こし、洗濯物の水分を減らす目的で使用するものだ。乾燥機とは全く違う用途で使う機能なので注意しよう。
2. 洗濯機の風乾燥の効果

洗濯機の風乾燥では、完全に乾かすことができない。では、風乾燥の使いみちや効果にはどのようなものがあるのだろう。
ヒーター乾燥より電気代が安い
風乾燥は、ヒーターを使う乾燥よりも電気代が安い。なぜなら、洗濯槽が回転することで発生する風を利用しているからだ。機種や使用時間によって変わってくるが、およそ1/3くらいの電気代で済むのでお財布にもやさしい。
部屋干しの嫌な臭いが軽減できる
風乾燥機能を使うことで、部屋干しのときに気になる衣類の臭いを抑えることができる。臭いの元である雑菌は、衣類の湿気具合によって繁殖スピードが違ってくるためだ。風乾燥である程度水分を取り除いておけば、雑菌が繁殖する前に乾燥させることができる。
洗濯槽内のカビ防止できる
風乾燥によって、洗濯槽内のカビを防止することができる。洗濯槽内はふたを開けておいても湿度が高いため、カビが発生しやすい。風乾燥をしておけば、ある程度湿度を抑えられるだろう。
衣類の乾燥に風乾燥を使わない場合でも、1~2週間に1回、30分程度風乾燥機能を使えば、カビ防止に効果が期待できる。
干す時間を短くできる
洗濯機の風乾燥は、ヒーター乾燥のようにしっかりと乾燥させることはできない。しかし、脱水してすぐに干すよりも、干す時間を短くすることはできる。天気が悪くて部屋干ししたいときや、早めに洗濯物を取り込みたいときなどに便利だ。
静電気が発生しにくい
静電気は、湿度と温度が低いと発生しやすい。しかし風乾燥では、湿度が高い状態なので静電気が発生しにくくなる。静電気を帯びやすい衣類や冬の乾燥では、風乾燥を併用するといいだろう。
3. 洗濯機の風乾燥の注意点

洗濯機の風乾燥では、いくつか注意点がある。
衣類にシワがつきやすい
風乾燥を使うと、湿った状態で仕上がるためシワがつきやすい。また、洗濯物の量が多いと風乾燥時間がどうしても長くなってしまうが、長時間使用することで衣類にシワが残りやすくなる。できるだけ洗濯物を少なめにして短時間の風乾燥にすることだ。またシーツやカバーなどの大物などは、洗濯槽の中で回らないこともあるので避けた方がいいだろう。
音がうるさい場合がある
洗濯機の機種によっては風乾燥を使っている間、音がうるさいと感じる場合がある。洗濯槽を高速回転させて風を起こすため、どうしても音が出やすくなるのだ。洗濯物の量を減らして洗濯槽の偏りを防ぐ、集合住宅なら防音マットを敷くなどの工夫をしよう。
4. 洗濯機の風乾燥機能の使い方

洗濯機の風乾燥機能では洗濯物を完全に乾かすことはできないが、洗濯物を干す時間を短縮させることができる。風乾燥機能の使い方を紹介しよう。
風乾燥が使える衣類
風乾燥機は、シワになりやすいというデメリットがある。そのため、できるだけシワになりにくい素材に対して使用することをおすすめする。たとえば、タオル、靴下、下着、化繊のシャツ、ジャージなどはシワになりにくい。一方で、色落ちしやすい衣類や綿、ニット、ウールなどは避けた方がいい。
風乾燥の正しいやり方
洗濯機の風乾燥は、洗濯機の最後の工程である脱水が終わったタイミングで使う。脱水が終わったら風乾燥のボタンを押し、30分~1時間程度風乾燥を行おう。乾燥時間が終わったら、通常通り洗濯物を取り出して干すといい。
風乾燥はあくまでも、水分を減らすという機能だ。乾かないからといって、長時間風乾燥をすると、シワだけでなく、衣類へのダメージが大きくなってしまうので注意しよう。
結論
風乾燥のメリットには、干す時間を短縮できる、電気代が安い、部屋干しの嫌な臭いを抑える、洗濯槽のカビ防止、静電気が発生しにくいなどがある。洗濯機の風乾燥は、ヒーター乾燥と違って、完全に乾かす機能ではない。あくまでも、洗濯物の水分を軽減するための機能だ。風乾燥の本来の機能を理解して、効果的な使い方をしよう。